2020年 釣行記

2020年10月25日
佐波川 11:00〜16:00

 昨日,終わりを感じ竿を置く気になった。それで今日はどうしようかと悩みながら,でも囮を持って帰ったのもあったので今日は川に別れを告げに行こうと車に乗り込んだ。川は昨日より水位も下がり落ち着いた感じ,それでか釣り人も昨日より多く見えた。でも…友釣りの人はいない。みんな落ち鮎狙いのコロガシの人だ。最後はどこへ?と考えたが今年一番入った元堤を選んだ。普段でも釣り人があまりはいらないから遅出の自分でも入ることができたポイント。当然のようにそこも上の広いトロもがら空きだ。
 いつものようにスタートは段落ち上の浅チャラ瀬肩。水位が落ち着いて鮎が戻ってきたのかチビ鮎の群れがたくさん跳ねている。その鮎たちを逃がさないようそうっと足元から囮を放す。目の前3mの一番筋に入れるとなんとキラリン☆1発掛かりだ。見事に黄色ハチマキのある元気鮎。
「最初の一発で掛かるとは,今日はいけるかぁ〜。」

    

っと喜んだが…掛かったのはその一匹だけ。同じ筋から一つ向こうの筋,上へ下へと囮を入れるけど全然無反応。セズリを前にした鮎はひどく敏感で一歩前に出ただけで群れもさっと消える。流れの中を泳ぎ回る鮎はいるが浮いていて石に着いている追う鮎は一匹もいない。ズンズン前に出て対岸まで行き着く。余りに掛からないので時に段落ちの強い流れにも落とし込む。それもまた空振り。囮を変えて上に泳がせ登らせてもダメ。対岸の芯の強瀬に入れて引いてもダメ。かなり思い切って無理をしたので囮が弱ってきた。この時期,囮を弱らせたら致命的だ。泳ぐには泳ぐけど囮は浮いて中層を泳ぐ,どんどん浮いて水面すぐの所を泳いだりする。こうなると鮎は掛からない。囮は泳ぐので釣り人は囮はまだ大丈夫だと勘違いしてだまされる。最悪の状態に陥ってしまう。
「これはまずい。」
逆転チャレンジ,段落ちをダンダンと2段目まで下げたらギュン☆しかしこつは大変,そのまま急な流れに押されてダンダンと落ちてしまうと竿を伸される。止めて横走りさせて流れ芯をはずして段々の上に止めて耐える。ぎゅっと強引,身切れ覚悟で無理抜きしてタモにドン☆うまいことバラさずに獲ることができたのは終盤で掛かり鮎が小型化してたからだ。これでなんとか元気な囮が一つ確保できたので川を上がって昼食。
 「やっぱり川はいいなぁ〜」
天気も良く,ゆったりとラーメンを食べながら川を眺める。
「今年も今日で終わりかぁ〜。」
今年1年の友釣りを振り返る。
「さぁ,最後だ。」
 最後はゆっくりと川に立つ時間を味わうことにする。ということで狙い場は上の広大なトロにする。スタートはやっぱり段落ち前の棚チャラ。しかし囮は立ち位置より上へ向ける。午前最後に掛けて温存していた囮はすこぶる元気。スススーっと沖へ上へ泳いでいく。一番上ツンツンまで上がったら立ち位置の上つまり岸際へと回る。ここで思わずグルリン☆なんと岸際1〜2mのギリギリで掛かってきた。

    

「なんとひょっとしてこんなところに鮎がついているのか?」
同じラインを泳がしていく。沖目の深場は全然スルー。で,登り切って横へ回って岸際まで行くとギラリン☆
「ひゃー連続掛かり!」
と思ったらポロリン。掛かりバレ。あれれ?っと囮を引き戻して再び同じコース。クンクンと穂先が効いて横に回ったらギュン☆今度は獲れた。しかしその後なんと4連続バラシ。水中でギラリンの掛けバレ。抜いてポチャンの抜きバレ。サッと走っての引きバレ。せっかくついていた鮎を全部バラしてポイントをつぶしてしまった。さらに最後はツンツンで根掛かりさせてしまってこれが外れず外しに行って鮎を散らす。チャンチャンだ。もう少し上へ移動しても同じように岸際で掛かるかと思ってやってみたが掛かる地点より上手はチビ群れ鮎ばかりで追い鮎はいなかった。
 それで前に出て場所を深トロへ変える。360度ひろ〜いフィールドをゆっくり囮任せに泳がせて歩く。犬のお散歩釣法。囮は元気なのを確保できているし囮任せで負担のない泳がせをしているので余裕で元気に泳いでくれる。沖へ手前へ上へゆっくり囮を泳がせて歩き回る。しっかりと川の中に立つことを味わいながら…。時に「ん?」って囮が変な動きをしたところでちょっと止めておくとグリンと掛かる。最勢期だったらこんなところがあちこちあってここも泳がせたらおもしろいところなんだろうけど最終期の今日はそういうところは1時間に1度くらいしか出会えない。じ〜くりと川に浸る時間を味わって,ずっと太もも付近まで浸かっているので日が陰ったらぶるるっと震えが来るほど寒くなった。車の前まで登ってきたところで川を上がった。
「あぁ〜ついにこれで今年は終わりかぁ。今年も鮎釣りができてよかったなぁ。また来年も再びこうやって川に立てるといいな。」
感謝しながら着替えをし,今年の納竿です。

    

13cm〜16cm  8匹
2020年10月24日
佐波川 11:00〜16:00

 いよいよもう10月も終わりになる。今年は前半が全然竿出しもできず鮎も掛からずでだめだった分,終わりを引きずってここまできた。先週,終わり感を感じたのでどうしようかと思ったが,毎週のように週末川に立ってきたので土曜日になると体が川に立つことを欲している。掛からないとは思いつつも
「川に立つだけでいいかぁ。」
ということでとりあえずいつもの場所までドライビング。川は少し水位が高い。3日前に冷たい雨が降ったからだ。それでなくても終盤,日暮れから一気に下がる気温と水温で一晩ごとに鮎は下って行ってるというのにさらに悪い状況。川にはゆっくりと着いたのだがやはり掛からない状況が伝わっているのか川に立つ人はほとんどいないがらんとしている。
 まずは囮確保。これがむずかしいだろう。決めたポイントは老人ホーム前の上流部のチャラ瀬。今年はこの場所でずいぶん楽しませてもらった。最後の別れのつもりもある。川を見るとあちこちでチビ鮎の群れが跳ねているので素掛けで掛かってくれる奴がいるだろうと仕掛けをつけてまずは岸際の浅場から。しかし…空振りばっかり。瀬尻の開きを狙ったのだが一匹も掛からず対岸まで行き着き,さらに復路も空振り。囮が確保できなければ友釣りにはならない。一旦竿を置いて天を仰ぐ。一息入れて再挑戦。今度は瀬の中段。ポイントを荒らしてしまうがここも全く反応なし。対岸の浅チャラの瀬尻,ここはチビ鮎がたまるところ。なんとかチビでいいから一匹掛かってくれとしつこくしゃくっているとビビビン☆やっと掛かった♪バレないようにと慎重にそろりそろりと寄せてタモにすくい入れてゲット☆13cmほどのチビだがやっと囮が確保できたと川を上がって友釣り仕様に仕掛けを変える。
 囮も小さく一匹だけなので最初から1番掛かりの可能性が高い瀬肩一番に囮を入れていく…が,無反応。水温が低いので囮の元気度は高く引かなくても瀬の中へ入っていくが…掛からない。引いて止めても掛からない。石を渡らせても反転させても無反応。
「はぁ〜やっぱりダメだな。もう流れの中になわばりを持つ奴はいないかぁ。」
それならと今度は頭の上,トロへと狙い場を変えてトロトロと上へ上らせる・…とギラリンと光って一匹目がやっと来た☆これは16cmの囮サイズの良い型。体色黒ずんでいながらも胸には黄色ハチマキが出ている。

    

「ありがたや,ありがたや。」
と早速囮を変えて同じ所へ登らせる。と,すぐにギュインと糸が走ったがこれは掛かりバレ。鮎の追いも弱いのだろう。再度逆針を打ち替えて再び頭上のトロを登らせる。今度はすぐには反応がなく,右へ左へと泳ぐ筋を変えて登らせているとクリンと糸が回ったがこれまた掛かりバレ。そうしてついにここも反応が出なくなってしまった。ここで昼食にいったん川を上がる。
 天気はとてもいいのに暑さは感じない。時折吹き通る風には寒さすら感じるのでジャケットを上に着ての釣りがちょうどいい。温かカップヌードルで体を温めて英気を養う。
「ああ〜やっぱり友釣りはいいなぁ〜。」
今季も気持ちよく友釣りができたことを振り返る。そしてやっぱりこの週末で納竿だと心に決め,ゆっくりと食事後のコーヒーも味わう。
 ゆっくりしてからの午後の再開。どうやら流れの中には鮎はいないようなので少しでも鮎がいる緩流帯に狙いを定めて川へ入る。そうは言ってもやっぱり一度は流れの主線に囮を通すのだけれどやっぱり素通り無反応。さっき反応があった瀬肩頭上のトロもやってきたけどもう反応は出ない。一歩一歩と前へ進み,今度は朝,素掛けで掛かった超浅の瀬尻。ここで囮を止めて待っているとやっと掛かった。…けれどやっぱり小さい12cm級。追うと言うより群れがたまたま針に絡んだという感じ。それもなかなか次は掛からないのでさらに上がって対岸側の瀬肩のトロへ。ここでうまく1匹掛かった。やはり型も小さくなり体色も黒っぽい。それでも掛かる鮎が少しでもいることがわかったのでこの浅いトロを狙っていく。けれどやっぱり続かない。追い気のある鮎はほんと少ないようだ。やるところがなくなったのでさらに上へ。対岸際の浅場トロに立つと小さいながらも石に着いた鮎が少し見えた。普段はやることのないこの場所で静かに囮を出すと勢いのいいアタリ。小さくて数も少ないけれど掛かることは掛かるのでここでやりつくすことにする。時折欲を出して本筋の深トロに囮を出してみるがこちらはやっぱり無反応。浅トロは一匹掛かると鮎が驚いてさっと散り次の掛かりまで遠くなるが静かにしてると再び鮎が戻ってきて掛かる。1時間に1匹のペースだが最後の友釣りを楽しみながら…そうして早くなった日暮れ,日が傾くと共にその追いも無くなった。寒いので早めに竿をたたんだ。

    

12cm〜17cm   6匹
2020年10月18日
佐波川 11:00〜16:30

 昨日の釣行で終わりを感じた。後は残りの余韻を楽しむばかり。それでもいいお天気の休日を川に立って1日を過ごすことができるのはうれしいことだ。今日は上の浅チャラで遊ぶつもりだったがすでにお二人の姿が見えた。そこで予定変更。前回の釣行でもう終わっていると感じた元堤から始めることにする。
 日曜日は前日に確保している囮があるので開始が楽だ。早めに1匹目が掛かってくれるといいが…とそっと足元に囮を放して泳がせ出すが…やっぱり盛期のように読んだポイントですんなりと掛かってくれることはない。手前の浅く緩いところから探るけど反応なし。そして徐々に前に出て深く流れが太いところへと狙い場を変えていく。川の中心を越えて石の荒い段々瀬の落ち口の荒いところに無理矢理とめてやっと来た。こういうところで掛かってくるやつだからやはりまだまだ元気な良型の黄色鮎。
「おお〜まだこんなやつも残っているんだ☆」

    

ありがたくこの元気鮎に囮を変える。この元気鮎はグイグイと泳いでくれる。この元気さに期待して対岸側の流れの芯を攻めてみる。けれど,,やっぱりこんなきついところにはもう鮎は着いていないようだ。おいしそうなところに囮が入っても全くのスースーだ。瀬肩の上ではあちこちで群れ鮎が跳ねている。集団を作って,もう下る準備をしているのだろう。ちょっと色気を出して元気囮を上揚にしてこの群れの中へ入れてみる。しばらくすると囮は群れの中に入ってあっちへこっちへとビュンビュン泳ぎ回る。水中糸にビリビリ,ビリビリっと鮎がスレる。しかし…掛かりはしない。しばらく続けてるとやっとビビビン。掛かったのは小さく細いまさに群れ鮎。これは狙いの対象にはならない。
 思い切って場所を変えてぐっと下がって金波の階段下の瀬頭をやっとみようと歩いて移動する。けれど,やっぱり同じ事を考える人はいるものだ。向かっている途中で一足先に人が入ってこられた。残念。。あきらめて途中のトロに囮を泳がせてみたらビックリ沖へ出した一発目で掛かってきた。黒い色のオス。変に痩せている。どうも一度目のセヅリを終えたやつのようだ。
「流れのあるここの鮎はもう下っているみたいだな。」
この掛かり鮎では囮にはならないのでそのままもう一度囮を変えないで出してみたが掛かったのはこれ1っぴきだけ。次は来ない。そうそうにあきらめて再び元堤までトコトコ歩く。
 ここで昼食。お天気はいいのだがもう気温もだいぶ低いのでお湯を注いで3分間の温かカップヌードルがとてもおいしい。
 ゆっくりとした昼休憩をして午後の部開始。
「さぁ,どこでやろうか。」
と上を望むが空いている老人ホーム前は昨日やったところ。その上のチャラは朝からのお二人がそのまま続けてやっている。風も弱く穏やかな天気。だだっ広いトロでゆっくり鮎を泳がせて過ごすことにした。
 最初はぐっと下がって元堤へ。しかし今度は瀬肩上のトロ。池のような静かな川面。どこがポイントと言うこともないところを広く泳がせる。するとどこということもなくビビンと掛かる。水温が低いので無理せず囮任せで泳がせていると囮は弱らずいつまでもすいすい泳ぐ。その泳ぐ囮について行く。いわゆる犬の散歩釣法。時には群れと同調して急走りする。まるでデカ野鮎に追われて逃げ回っているかのごとく。しかし,これは止めても掛かってこないので追われているのとは違う。なんとなく泳ぎが止まって違和感のある泳ぎをするところを見つけてそこでしばらく囮を止めて粘っているとクインと掛かる。こんな風にして広く誰もいないトロをぐる〜っと歩き回ってぽつりぽつりと拾っていく。ところどころにある大石の回りや対岸の崩れは最盛期では絶好のポイントだろうが,今は思ったようには掛かっては来ない。結局なわばり鮎がたまっているところは見つからなかったが,広く拾い歩いたので船の中はそれなりに鮎がたまっていた。でも半分は体色が黒くなった鮎。
「今日で終わりかなぁ…」

    

14cm〜18cm  22匹
2020年10月17日
佐波川 11:00〜17:00

 川行きの道路端に広がる田は黄金色に染まり,もうあちこちで稲刈りが始まっている。河原の草も色あせてきて秋ふかしの様相。川の石も輝きを失い黒ずんできた。もう友釣りも終わりの時期が来た。後はただ竿を出すことができることだけに喜びを感じる。
「いつまで川に立てるかなぁ。」
川に立つ鮎師もかなり減った。なのでいつもは入れない老人ホーム前の瀬肩が空いている。
 まずは素掛けによる囮確保。これができなければ友釣りにはなりません。コロガシ竿を持って老人ホーム前早瀬の尻に立つ。このところ好天気続きで川は減水。瀬尻は浅チャラになっている。瀬尻の開きに鉛を放り込み軽くしゃくり上げるも素弾きが続く。鮎がトロから登ってきていない。水温が低いからか,もう瀬には入ってこないのか…。そのままズズズいっと歩み出て対岸まで引き通すけど空振り。小鮎たちはもっと下手のトロ場で群れて跳ねている。
「今日は難儀しそうだなぁ。」
元の立ち位置までしゃくりながら帰り,今度は上…瀬の中心に狙いを変える。まだ落ちに入ってない元気ななわばり鮎がいるかもしれない,それにセズリに入っている黒腹オスが掛かるかも知れないという読みだ。これが当たってありがたいことに流れ筋と筋の間の並び石の裏で一匹掛かってくれた。まだ黒ずんでないセズリに入ってない若い鮎だ。ほんとうなら囮も一匹では心許ないところだがここまですでに1時間。時間がもったいないのでこの一匹で勝負に掛ける。
 車に戻って竿を持ち替え再び老人ホーム前へ。浅いところに鮎が出てきてないと読み瀬肩から上の深瀬でやってみることにした。しかしこの時期のこの深瀬もむずかしい。狙い場が見えない。本命ポイントとなる大石回りや石裏では掛かってくれない。シーズンを通して人が誰か入るところだからそういう本命ポイントに鮎は着かないのか。。なんてことのない小さい静の石で囲まれた30cmほどのポケットでグリン☆

    

そして掛かってくるのもいつもより一回り小さい鮎だ。あっちこっち囮を入れ替えて広範囲にそしてそれぞれのポイントでじっくり時間を掛けて泳がせてぽっつりぽつり…。このリズムは終日変わることが無かった。まあ少しだけ続けて掛かったところは対岸際と足元際のかけ上がりの浅場。けれどそれも3匹とは続けてこない。じっくりじっくり上へ下へと移動して川の中を掃除する感じな釣りを続けた。

    

「まぁ,それでも今日も川に立てたのだから。」
と満足。掛かった鮎も3分の一は腹黒のオス。3匹ほど肌ザラザラのゼヅリ鮎も混じった。ほんといよいよ終わりですね。

    

16cm〜19cm   15匹
2020年10月11日
佐波川 10:00〜16:30

 昨日は思いの外調子よく掛かった。終盤の浅チャラ場としておもしろい所だがさすがに後期の一度抜いたら復調まで時間の掛かる時期に昨日の今日で連日入る気にはならない。今日は元堤に行ってみることにした。
 9月の後半にはここは絶好調の様子だったがよく掛かるとなったらあっというまに人が集まる。あの時入れがかってたのを誰かが見ていたのだろうか,あの日以降この元堤付近はいつも5,6人の釣り人が朝早くから入っていて立ち寄ることができなかった。けれどさすがに釣り荒れたのかここの鮎は下がったのか今日は誰も入っていない。いつもの釣り開始地点に立ってみる。いやに静かだ。たくさんいたチビ鮎の群れも見当たらない。まだ水温が低く鮎が動いていないのだろうか。水温はほんとにだいぶ低くなった。囮をつけるために手を水につけると冷たく感じる。しかし,水温が低いので囮は元気ピンピン。鼻環を通して手を放すとすーっと沖へ泳ぎ出る。しかし…掛からない。やっぱり鮎がいない感じだったのは当たっていたようだ。元気な囮は広範囲に泳ぎ回ったが全く反応はない。スースーと軽快に泳ぐだけだ。立ち位置からの180度全部探ったけれど反応なし。仕方がないので前に出る。あまりポイントを荒らしたくなかったけど掛からないのでは仕方がない。沖の対岸側の主線付近が一番の狙い筋。しかしなんということかその鉄板ポイントですら掛からない。これは困ったでもう一度スタート位置まで戻って作戦の練り直しだ。
「もう少し時間が経って日が高く上がれば掛かるのだろうか…。」
 いったんここのポイントを見放して一段下の元竹藪まで行ってみる。ここも去年はおもしろい所だったのだが今年はここも流れが変わっていて流れの澱みが無くなって鮎が止まらないのか今年は掛からない場所に成り下がってしまった。けれどだからこそ竿抜けになってるので掛かるところがあるんじゃないかと思ったが…平らな早瀬の中で真っ黒になったセズリのオスが一匹掛かっただけだった。上から下へ,手前から対岸へと動き回ってやってみたが下り準備の群れ鮎があちこちで跳ね回るだけで囮を追って来る鮎はいなかった。



 ここで昼食。さて,昼からどうしようか,掛からないここで粘るか?それとも上の瀬に移動するか?上の老人ホーム前を望むとおやおやビックリ。午前中ガラ空きだったそこには5,6人もの人影が…一番上のポイントにも人がいる。
「あそこには入れないな。。思い切ってまた上流ポイントに上がってやってみるか。」
車に乗って上流へ大移動。思い浮かぶ場所は何カ所かある。まずは先日の岸見。が,ビックリ3人入っている。それなら奥の手の尺鮎ポイントとさらに上へ。なんと奥の手のそこにも人が入っている。
「こんなに上は盛況だったのか。」
ついに徳地まで上がってしまったが島地との合流点ポイントにもすでに2,3人の人がいる。
「あ〜あ,これじゃあダメ,やるところがないなぁ。」
結局また元の元堤まで戻ってきてしまった。
 「もう今日は釣れなくてもゆっくり竿を伸ばして一日を過ごそう。」
ということで仕切り直し。もう一度最初の立ち位置から始める。。。が,やっぱり掛からない。日が昇って水温が上がっても状況は変わらなかった。囮も泳ぐのは泳ぐが,だいぶくたびれている。この時期によくあることだが囮が底を這わずに中層に浮いて泳ぐ。それは糸を立ててみると水深ほども水中糸が入らないこと,糸を緩めまくっての針が根掛かりしないことからわかる。なんぼ泳いでも中層に浮いてしまっている囮には鮎は追ってこない。こうなると泳がせ釣りはお手上げだ。下手の荒い流れに下げて引きに変える。しかし,もう荒いところには鮎はいない。思い切って段落ちの段々に囮を落としてやったときにギュンと掛かってくれた。ラッキーなことになんとかそこに1匹なわばり鮎がいてくれたのだ。元気鮎を手に入れて息継ぎができた。



しかし,同じようなところに入れても次が来ることは無かった。あまりそんなきついところを攻めているとせっかくの元気鮎が参ってしまう。早々に段々はあきらめ,再び瀬肩の上のかけ上がりを泳がせる。すると勢い余って狙い場より上の少し深みになっているところまで登ってしまったところで鮎が掛かった。
「ん?もしかしてこっちで掛かる?」
5mほど上へ足場を変えて深みを泳がせると掛かった。
「あ〜こんなところで掛かるのかぁ。」
もちろん調子よく掛かるわけではないがぽつりぽつりと囮を継ぐことができる。なんとない変化のないポイントだけれどそこをひろ〜く泳がせてぽつりぽつりと拾いながら上へ上へと移動。車のあるところまで探り上がったところで今日はおしまい。
 日が傾いた川面を吹き通る風は冷たく寒さを感じるようになってしまった。

    

16cm〜20cm   15匹
2020年10月10日
佐波川 10:00〜16:30

 もう終わりかと思ったのに先週日曜日の追いの良さに「まだまだいける!」と気持ちを持ち直しての釣行。
 秋雨前線による雨も一段落し,好天気続きとなって水位も平水に戻り,鮎も再び瀬に戻ってきたのではないか。そう考えての釣行先はまたまた老人ホーム前の上のチャラ瀬だ。ここに一番に入るのには理由がもう一つ。素掛けで囮が獲りやすい事だ。この日も狙いのチャラ筋の瀬尻の深目からそっと竿先を持ち上げて上へ錘を誘導するとグルグルグルン☆一発で掛かってくれた。
「やっほ♪」
もう今日はあっさりこの一匹で友釣りを開始することにする。
 探りまくってないし河原からの竿降りで囮が確保できたので瀬を荒らしてない。
「これなら手前筋から掛かってくれるだろう。」
と目の前の筋から始めることにした。すっと放して足元をそっと泳がせると読み通りの一発掛かり☆
「うひょ〜やったね♪」

    

で今日一日の先が明るく思う。ところが…その一発はいかにも反応が早かったのだが次がこない。
「ん〜おかしい。。おかしい。。」
で引き泳がせしながら上へと動く。上と言っても短い筋。10mも上がればもう瀬肩だ。
「どうなってんの?全然掛からんやん。」
仕方がないので瀬肩一番の大きい石の裏で止め泳がせをしてしばらく待つとクルルンとやっと2匹目が掛かった。しかしこれは一回り小さい。どうもこの様子では狙いの手前筋は掛からないなと判断。そうすると前に出て行くしかありません。
「う〜んどうも流れの中では追ってこない。」
ひょいと引き上げて瀬頭の上に上げて泳がせる。するとキラリン☆そろそろ囮が弱ってしまう頃だったので大助かり。囮を変えたら泳ぎが違う。グーンと登ってギラリン☆けれどこれも3連発で終わる。少しずつ,少しずつと前に出て,対岸側まで渡ってしまった。浅いチャラ瀬尻。少し型は小さいけれどここに少し追い鮎が固まっていた。数匹ではあるが掛かるところでは続けて掛かる。どうやら追い鮎は居場所が固まってるみたいだ。そこで広く渡り歩いて追い鮎の居場所探りに釣り方を変える。掛からないところはさっさと竿を差して次へ行く。掛かるところはじっと止まってしばらくしつこく続ける。このやり方が当たったようで,船の中の鮎が増えるようになった。

    

 昼食を取って午後の後半戦。チャラ場はだいたい全域を差し通したのでその前後に狙い場を変える。
 まずは下手側の水深,水量のある瀬。しかしやっぱり終盤。泳ぎが弱くなった鮎たちはこちらにはあまり固まってないようだ。水流が強く大きい石が入っている荒場で数匹の型の良い鮎が掛かっただけで続かない。
 今度はぐっと上がってチャラ場の上。このトロ場,少し深い方はとても石の色がきれいで茶色に輝いているので好ポイントと思ったのだが…最初にポンポンと勢いよく掛かっただけで後は囮スースー。いくら泳ぎまくっても掛からない。そこで今度は逆に岸際に立って浅棚と深みの崖沿いに囮を出すとこれが正解。グイグイとおもしろいように掛かってきた。

    

「あぁ〜まだしばらくいけるな。」
っと楽しめる期間が延びたようでうれしくなった。しかし…日の暮れもどんどん早くなってもう4時には日が隠れてしまう。そして日が隠れると急に冷たい風が吹き通り,追いもぴたんと止まって,できる時間はぐんぐん短くなってきた。

    

前半21匹,後半12匹の合計33匹
2020年10月04日
佐波川  11:00〜16:30 

 昨日あれだけ掛からなかったのでちょっと意気は下がり気味,
「昨日の今日だから今日も掛からないだろうなぁ。どうするかぁ。どうせ数が期待できないのなら上へ上がってポイント探しと型狙いといくかな。」
などと考えなからとりあえずいつもの老人ホーム前に行ってみる。なんとこの人気ポイントがガラ空きだ。昨日あれだけ掛からなかったのがもう情報として流れたのだろうか。とにかく最近は情報が流れるのが早い。良く掛かったら次の日にはどこからともなく人が集まってくる。グループラインででも流し合ってるのだろうか。そういうグループを持っていない自分はいつも自分の足と勘で場所を当てるしか無いのだが。
「まぁ掛かっても掛からなくても,いい天気の下で一日鮎竿を持って川に立てるだけでも幸せなものだ。終盤のこの時期,贅沢は言えない。誰もいないならのんびりやれる。ここでやることにしよう。」
ゆったりした気持ちになって,車を止めて服を着替える。
「あ?!!!あああ!!」
とんでもないことに気が付いた。なんとベストを家に忘れてきた。ガーーン☆仕掛けや針は全部ベストに入っている。さすがのこれでは釣りは無理だ。
「うううう〜〜せっかく着替えもしたのに…どうにかならないか…」
いくら考えてもどうにもならない。
「仕方がない,家まで取りに帰るか…けど片道1時間。往復で2時間。行って帰ってきたらもう昼を過ぎる。今日はもうあきらめようか…。」
ウェーダーを脱ぎかけたときふとベルトのゴミケースに一つ,もつれてだめになった鼻環仕掛けがあるのに気が付いた。
「あっ,これがあったらなんとかなる?使いふるしの掛けバリもいくつか入っているし…」
ということでもつれた鼻環仕掛けをこねこねとほどいてなんとか使えるようにした。道糸は…素掛け仕掛けの入ったバッグはあるので素掛け用の1,5号。これを竿先から鼻環まで通しにするw。こんな太い水中糸で友釣りをするやつは他におらんやろうw当然自分もやったことない。思いも付かないよね。けれどこれしかないんだから仕方がない。
「この1本仕掛けでダメになったら今日は帰ろう。」
自分でも笑いがこみ上げるがこれでやることにした。
 さぁ,1.5号水中糸の釣りはどうなるか?囮はちゃんと昨日の鮎を確保してある元気いっぱいの野鮎がある。水位は昨日より下がって,ほぼ下の水位のチャラチャラに戻っている。鼻環を通して手を放すと…スーっと気持ちよく沖へ泳ぎ出てくれた。そのまま筋に入ってツーツーと登るとギラリン☆掛かった!一発掛かり。

    

昨日あれだけ鮎の気配がなかったのに?囮交換,これまた泳ぐ泳ぐ。それでぐるりん☆
「え〜〜?!掛かるやんかぁ。」
不思議に囮がよく泳ぐ。大きく泳ぎまくるので足場は動く必要がない。180度泳ぎまくりでぐんぐん掛かる。時にちょこんと根掛かりするけど糸が太いから遠慮無くあおってはずす。ちょっと囮が止まっても鼻面を持ち上げたらまた泳ぐ。糸が太い分オバセへの水流抵抗が大きくて引かれる分かえって泳ぐんだろうか。掛かる。それにしてもここはほんとに昨日あれだけ掛からなかったところだろうか。

    

 昼食を取って再び再開。やっぱり同じように掛かる。それも良い型ぞろい。20cmレギュラーだ。しかし,調子に乗りすぎ?ついに根掛かり。そしてこれがはずれない。どうやら石の間にはさまった流れ枝に針が掛かってしまったようだ。どうやっっても外れないのでしかたがない。はずしに川の中へ歩み出ていく。石の間に挟まった枝を抜いて針を外す。そうしてそのまま川の中央にある大石の裏に立って囮を出す。これでまだ囮を通してない沖とそして反対側と360度が釣りエリアになった。そのまま大石に腰を掛けて釣り続ける。思うように囮が泳いでくれるので囮操作がおおしろい。
 もうこの時期になると日暮れが早い。夕方,空が曇ってくると一気に周りが暗くなった。それとともに掛かりも止まった。日が当たらないで風が吹くと寒さを感じる。少し早いけど,十分に楽しめたので今日は終わりとする。

    

    

17cm〜22cm 28匹
2020年10月03日
佐波川  11:00〜16:30

 いよいよ10月,鮎も最終章に入った。掛かる鮎も体色が黒ずんできた。これからは一雨ごと,夜が冷え込むたびに鮎は落ちていくのだろう。
 この終盤には悪いことに冷たい雨が降った,水位は30cmほど上がっただけだがこの時期の冷たい雨での増水は鮎の落ちを加速させる。瀬から姿も消えてしまう。この時期は渇水が続くぐらいの方が釣期も長くなり,追いも続くものだ。
 この状況で選ぶのはどこが正解なのか。深場か?浅場か?流れの緩いところか?速いところか?考えたけどチャラを選んだ。いつも超浅場で神経質になっている鮎の気が緩むだろうという読み。そして最初の囮確保の素掛けもやりやすいと考えたからだ。老人ホーム前は一番上のチャラ場へ入る。
 ところが…これが掛からない。いつもはチビ鮎が群れて動き回っているチャラ場に鮎が見えない。しゃくってしゃくって,下がって下がって…チャラはダメ。瀬へ入って…さらに沖へと進み出て…ずっと空振り。沖まで進み出て対岸際の急瀬の脇にできたたまりを見つけてそこの一点狙いで鉛を振るとうまいこと狙い通りの点に落とせた。石裏の溜まりを横に仕掛けを通すとグリグリグリ☆やっと掛かった!ちょうど囮サイズのいい鮎が捕れた。しかしこの状況では囮1匹じゃ心許ない。さらにもう一匹と竿を振るが次は続いてくれない。もう一度下へと戻りながら竿を振るけど結局スカ。入川点まで戻っても追加できなかった。ここまですでに1時間。これ以上やっても時間ばかり食うだけみたいなのでこの一匹に掛けることにして友釣りに変える。
 しかし…う〜ん。。掛からない。チャラ瀬の中は素通り,全く反応が無い。引き上げて瀬肩の上に入れてやっと掛かった。囮が変わってほっと一息だ。そこで2匹追加するも後が続かない。もう一度下がって瀬の中を探るが元気囮でもやっぱりダメ。そのまま下がって瀬尻へ。ここでポツポツ。追いが悪い。一旦川を上がって昼食。
 午前中の釣りを振り返るとどうも水深のあるところの方がまだ反応がある感じがする。そこで午後からはグッと下がって老人ホーム前の瀬に移動する。いつも人気場所のここが空いてると言うことはやっぱりここも掛からないのだろう。それでもねちっこく,しつこく,方々を探るとポッツリぽつりと掛かってくれる。そのうち上のポイントに1人2人と人が入ってきたがどうも掛かっている様子では無い。
「今回の冷たい雨で一気に下ってしまったのだろうか。。。」
掛かるポイントは両岸際と大石裏の緩流帯がおも。やっぱりもう泳ぎが悪くなってる証拠だろう。掛からなくても川のあちこちで群れ鮎が跳ねている。これも下りの気配。掛かる鮎も錆こそ出てはいないが体色が黒ずんで雄雌がはっきりわかる体型とヒレになっている。。。。
「終わりの時が来たかなぁ。。。」
 夕方,曇って暗いのもあるが冷えた風がスーっと吹き通ったらとても寂しくなった。釣果もこれだけ必死にやってやっと12匹。

    
2020年09月27日
佐波川  11:00〜16:30 

 翌日,昨日に増して風が強い。それでも昨日の囮を確保してあるので,だめだろうなぁと思いながらもとりあえず行ってみた。
 昨日のポイントに行ってみると…やっぱり…昨日より風当たりはさらに強く,川岸の木々が激しく踊っている。
「これじゃあとても無理だな。。」
このままUターンして帰ろうかと思ったけれど,どうせ帰っても今日は暇。そこでドライブがてら上へ上がってみることにした。佐波川は昔は湖産放流の数が大変多く,河川全域で鮎が掛かったものだが,他の湖産放流の河川がそうなったのと同様に冷水病がはやり,放流した鮎が全滅し,鮎が全然いなくなってしまった年が何年と続き,それと共に夏中どこのポイントも釣り人でにぎわっていた佐波川からどんどん釣り人が減り,漁協も収入が減り,鮎の放流量も極端に少なくなってしまった。そこで少ない鮎は全域に放流するのではなく,人気場所だけに濃密に放流する手段を執った。数少ない放流鮎と天然遡上に頼る…でもこれがいい方向に向かった。場所は限られるがやっぱり鮎釣りは掛かった方がおもしろい。徐々に失った人気を取り戻し,釣り人も増え,放流量も増えてきた。さらに入漁券代も値上げした分放流量を増やすことができたのだろうか今年は上流部でもよく掛かっているという声が良く聞こえてきた。そこで最盛期,にぎわってたときに自分が力量向上のため通っていた岸見の瀬に20年ぶりに行ってみた。
 途中あちこちの瀬のポイント見ながら行ったがビックリ。どこもみんな釣り人が竿を出しているじゃありませんか。
「ほう〜〜ここまで佐波川は復活していたのか」
と感心しながら岸見へ。昔の岸見は瀬が長く,石も大きいのが入っており,トロから緩瀬,早瀬に急瀬,そして荒瀬と変化に富んだ場所で,
「ここで1日20匹釣果アベレージが出せるようになったらトーナメントに出てやるぞ。」
っと意気込みで毎度修行のつもりで通ったものだ。
 着いてみると残念ながらやっぱり長い月日を経て川相はずいぶん変わっていた。長い瀬も半分ほどに短くなってしまっている。車を降りて川岸まで行ってみるとコロガシの人がちょうど上がってこられた。残念ながらこの岸見も風当たりが変わらず,強風が吹き抜けていた。コロガシの人は
「風が強くて竿が振れん。竿を短いのに変える」
と上がってこられたのだった。一時期はさっぱり鮎の姿が消えていたこの岸見で再び鮎が掛かると言うことに感激。この方と昔の佐波川の事も振り返ってしばらく話し込んだ。話し込んでるうちにやっぱり久しぶりにここで竿を出してみたくなった。
「釣りは無理かもしれないけれど,一度竿を出してみるだけ出してみますわ。」
と言って釣り支度をした。
 竹やぶが張り出て少し風よけになるところがあったのでそこで竿を伸ばし,仕掛けをつける。ちょうど瀬落ちだったのでまずは目の前の瀬落ちの開きに広がる瀬から始める。これまた昨日と同じ,ただ糸が張って囮を引っ張ってしまわないように空中で水中糸に袋を作ってキープするだけ。辛抱してキープしているとそのうちうまいこと囮が泳いでくれて大石の裏へ入り込んだ。そうしてその石の横を泳ぎ上がろうとしたときに…ギラリン☆
「うぉっ掛かった!掛かったで〜〜」
型は小さいけれど,それより何より20年ぶりに入ったこの場所で鮎が掛かったことに感動。

    

すぐに囮を変えて同じところで3匹確保。掛かりが止まったので瀬を上がる。大石の裏でチョロチョロ泳がせてるとピュンっと目印が走る。けれど,もうこの時期だ。そんなに鮎が濃いわけではない。続けては掛からず,狙いを変えたからといって掛かってくるわけでもない。囮を数匹確保し,強風にも慣れてきたので狙いを沖目へと変えてみる。きつい深いところに入れて…ここで掛かる奴は大きいかも…っとギュン!銀鱗が走った。押しの強い急瀬の段々を上へ上る。しかし風は逆風。竿がついて行けない。グインと曲がったところでプッツーン!上付け糸から切られた。やっぱり強烈な奴がいる。手前の浅場で掛かる奴はなんとか捕れるが沖目の良型はハリス切れ,中ハリス切れ,付け糸切れ,バラシ,抜きバレと事故ばかり。
「くっそー!風がなければ…。」
ようやくうまく掛かった鮎が手前へと走ってくれて対処可能な体制に入ることができたが,やっぱり竿が立てられない。仕方がないので何とか引き寄せられる瀬の下のトロまでついて瀬を下がる。そうしてようやっとタモに納めたのが24cm。これが精一杯。それより大きいのはどうしようも捕れなかった。もっと上まで段々瀬を登って瀬肩も攻めてみたかったが上からは素掛けの人が掛け下りしてきているのであきらめ。それで今度はぐっと下がってトロ下の短い瀬まで降りてやってみたけど,こっちは石も小さく,鮎もそんなにはついていなかった。平場なので攻めやすいからか釣りきられ後の感じで2つ3っつ拾ったら反応は無くなった。その後,上へ上るついでにトロも泳がせてみたがここでは全く掛からず。だいたい攻められる所は竿を通したので終了とする。

    

 強風止まず,思うようにやれなかったけど,佐波川が上でも掛かる川に戻っていたことがわかってよかった。こりゃ来シーズンが楽しみだなと思いながら竿をたたんだ。



18cm〜24cm  12匹
2020年09月26日
佐波川  10:00〜16:30 

 気が付けばもう9月も終わり。8月後半からこの佐波川へ釣り場を転換して,掛かる友釣りを楽しんできたが今年の鮎釣りシーズンも残りあとわずかになっていた。この週末は局地的豪雨をもたらせた低気圧の名残で強風が吹きさらす天気。友釣りに強風は大敵。無理が大きく普通ならやめておくところだが,シーズン残り少ないことから川へ向かった。
 行きの車も風で振られたがやはり…釣り場に着くと,吹き通る風で木々が大揺れに揺れている。
「これでできるか?」
でも川にはもう何人もの釣り人が竿を出している。それならやってみるだけやってみようとポイントへ行ってみる。風は普段静かなトロの水面を波立たせている。
 まずは素掛けで囮を取らないといけない。誰も入っていない例の元堤の岸部に立って素掛けの竿を伸ばすと,竿を降る前から風に振られてしまう。
「これじゃあなんぼも振ってられないよ。。」
風の吹き波の合間を待ってふっと鉛を下へおろし寝かし竿で上にしゃくる。するとラッキーなことに一降り目でグリン☆鮎が掛かった。
「ラッキー☆ありがたやありがたや。」
いつもなら2,3匹キープしておくところだが今日のこの風では何回も重い素掛け竿を振ってられない。この一匹でもう竿を友釣り用に変える。
「うまく掛かってくれるかなぁ…」
風が強くて竿をまともに立てられない。それでも掛かったばかりの野鮎はヒューっと沖へ泳ぎ出てくれた。するとギラリン☆すぐ掛かってくれた。さらに次。風が強くて思うように竿操作できないが,囮の元気さで掛かる。竿はなんとか囮を引っ張らないように風で袋を作るのが精一杯。それでも浅場を上に登れば掛かってくれる。

    

「これは時速10匹を越えているのでは?」
普通なら風でつらくて続けられないところだが掛かるのだからやめられない。
「なんとか午後は少しでも風が弱まってくれればいいが…。」
12:30昼食を取るため一旦竿をたたむ。ここまでで25匹。ほとんどが18cm〜20cmの良い型だ。ほんとに時速10匹である。
「これで昼から風が収まれば今日はえらいことになるぞ。何匹掛かるか…」

    

 しかし昼食を取ってる間に弱まるどころか逆にさらに風が強くなってきた。ビュービュー風の音がし,川岸の木々は踊っている。広いトロ場は全体的に波立ち,ピチャピチャ音を立てだした。
「これじゃあ無理したら竿が折れるんとちゃうか。」
それでも掛かるのであきらめきれない。午後も再び午前と同じ足の位置に立って竿を伸ばす。なんと風で押されて竿を肩に担ぐのも一仕事。風の方向に竿を寝かさないと吹き押され竿が折れそうになる。竿があおられると同時に体も振られ,囮に鼻環をなかなか通せない。やっとこさ逆針も打って囮を放つ。元気な囮は沖へ,上へと泳いで行ってくれる。竿はその囮の泳ぎの妨げにならないように水中糸を張らないように竿先を着いていかせるだけ。それでも時々吹く突風に竿を水面すれすれに寝かさざるを得なかったり,ビュンと竿を振られて囮を逆に引っ張ってしまったりと全くこっちの意図は出せない状態。しかしそれでも鮎は掛かる。でも掛かったら掛かったで大変だ。思うように竿が立てられないのだから掛かってもなかなか鮎を寄せられない。そうして風の吹き具合を見てなんとか竿を立てられる瞬間に一気に抜く。風に負けないように竿を支えておくのに常に力を入れているので腕はクタクタだ。
「風が無くて思うように掛けられたらなぁ〜」
結局夕方まで風が収まることは無かった。少し早いけどもう腕もくたくたになったので少し早めに竿をたたんだ。午後は風に踊らされてペースが落ち,24匹にとどまった。しかしあの状況で今シーズン最高の49匹はできすぎでしょう。

    

16cm〜22cm 25+24=49匹
2020年09月22日
佐波川 13:00〜16:30

 4連休の最終日。午前中に急な用事が入ったのでもうやめとこうと思ったけれど,前日確保した囮もあるので行くことにした。昼から入川だから空いてるポイントがあるかなと思って行ってみたらやはり人気場所の老人ホーム前は人がいっぱい。けれどありがたいことに,釣り場の狭い元堤はありがたいことに空いていた。
 早速波立ちの境に立って釣り開始。これまたありがたいことに目の前3mの第一筋ですぐさま一匹目が追ってきてくれた
    

昼からだから水温が上がり追いが立っているのか,きれいに黄色ハチマキが浮いている天然遡上鮎。早速この元気ピンピン鮎に囮を変えるとほったらかしてても2番筋,3番筋と渡り泳いでくれる。足首くるぶし水深のチャラ場だから動かず囮任せでポイントを探れることはありがたいことだ。そしてまもなく目印が飛んで2匹目ゲット。また元気囮に変えて…3匹目と立場一歩も動かず,竿が届く範囲を扇型に攻めて一通り追い鮎をさらう。当たりが遠くなったらつつつと囮が沖へ出るのに合わせて足場を前に出していく。こうして瀬肩の肩を対岸まで掃除していく。毎度不思議なのが掛かる鮎が良型(18cm〜20cm)揃いなこと。こんなに浅くてチビ群れ鮎ばかりな場所なのに掛かる鮎は全部型が良い。
 今回は前回と違い復路の上のトロでも泳がせでポツポツ掛かってくれる。一番反応がいいのは超浅場との間の駆け上がり。そこで狙いを駆け上がりに絞って上に泳がせる。これが正解でポンポンポンとリズムよく掛かる。けれど急に空が曇ってきて周囲がずーんと暗くなってしまうと共に追いが止まってしまった。
 狭いポイントも攻め尽くしたので少し早いけど竿をたたんだ。

    
15cm〜22cm  32匹
2020年09月21日
佐波川 12:00〜17:30

 秋雨前線の活動が活発化し,また大雨が降った。増水1mで先週末は吹っ飛んだ。そしてこの4連休。前半はまだ水位が高く無理な釣りになると思ったのでこの前半にお彼岸のお墓参りを済ませた。
 4連休の3日目水位20cm高。これならもう大丈夫と出陣。けれどやっぱり大型連休。ポイントは人がいっぱい。これでは素掛けで竿を振り回すこともむずかしい。そんな中でもなんとか囮を確保できるところは…と思いついたのは今年川相がバックリ変わってしまった右田堰堤下流の本橋だ。去年と比べここに入る人は少なくなったようだ。長い瀬にコロガシの竿を振る人が一人だけ。
「これなら」
と身支度をして川に降りたらあらら?その間に2人の釣り人が増えている。当然みんな橋の下手の早瀬へ。
「まぁこちらは囮を確保するだけだから。」
と瀬の上の緩瀬大石回りを探ってみる。右田の堰堤より下は天然遡上鮎の魚影が濃い。わんさかいる。けれど数が多いがゆえ,それに石が小さいこともあり型が小さい。この瀬肩の緩瀬もたくさんのチビ鮎の群れがあり,あちこちで跳ね回っている。それなのに…掛からない。まだ増水からの水引き直後で鮎が落ち着いてないのか群れが石についてなく走り回っている状態だからか?一匹の確保にかなり時間が掛かった。数少ない大石の回りをしつこく探ってやっとチビ鮎を一匹確保。竿を友釣りの竿に変える。
 チビな囮でもなんとか底に入って泳いでくれるところ…大石の裏のたまりに囮を入れてじっと泳がせているとしばらくして掛かってきてくれた。これもチビ。12cmほどのチビだけれど黄色ハチマキがちゃんとある。この囮は元気。大石の裏から横を登る。すると一発追い掛かり。川べりのこの大石回りだけ石付きの鮎が着いていたようで同じ筋でひとしきりポンポンと掛かった。ここだけで7匹ゲット。囮もしっかり確保できたので一旦川を上がって昼食とする。
 囮も確保できたので午後からは場所移動しようと思っていたけれど,食べている間にお二人が川を上がられた。下手の早瀬が空いたのだ。そこにはまだ囮を入れてない。川相が変わってからの本橋の早瀬がどうなったかも知りたいという事で午後からもここでやることにした。
 最初は昼前に良く掛かった緩瀬の大石回りから…しかしここはしっかり抜いたのでもう反応は無い。次第に下がりつつもう2カ所ある大石回り。しかし,こちらも追いは無い。初発にクンっと元気のいいのが掛かったきりで後が無い。狙いはその下の早瀬なのでしつこくは攻めない。飛びつき鮎がいなければ次のポイント次のポイントと囮を渡り泳がせながら下へ下へと下る。緩瀬はあちこちチビ鮎が跳ね回ってるわりには追い鮎は少ないということがわかった。(ひょっとしたら増水後で鮎がまだ落ち着いていないからかも知れないが…)
 ということでいよいよ狙いの早瀬の肩へ。肩には結構大きめの石が座って流れの変化ができていてこれはいくつか掛かるだろうと思えたのに…掛からない。ちょっと粘ってやっと小さめのが一つだけ。ここは長い瀬なので少しずつ下へと下がりながら探っていく。入ってみるとやっぱりここにある石は小さい。それでも握り拳大はあり,ところどころ頭大の石も入っているけれど全般的に流れは平坦で変化が少ない。この早瀬の中もかなりあちこちでチビ鮎が跳ねるので鮎の数は多いのだけれど…やっと掛かる鮎もやっぱり型は小さめ。15,6cmといったところか。対岸際は少し掘り込んで深くなっているみたく流れの押しも強め。そこの筋で掛かれば鮎の型が一回り大きい18cm級。しかし,掛かりどころがわからない。ポイントめいたところに囮を入れても掛かってこないのは抜かれ後みたいな感じだけれど,数日前の増水後だからそんなに釣り荒れてはないはずなんだけど,,,。全体を掃除するように囮を這わして,そのうちやっと掛かるけど全く法則性がなくどこで掛かってくるかわからない。一番下の瀬尻では一人残られた素掛けの人がずっとやっておられ,結構いい調子で掛けておられたからここのポイントは瀬尻かも知れない。その人の上まで釣り下がって,再度瀬肩へ向けて釣り上がる。ポッツリぽつりと掛かるので囮はもつが連続掛かりも無い。夕方になってずっと瀬尻でしゃくっておられた素掛けの人が帰って行かれたので一気にそこに移動して瀬尻も囮を通してみる。。。が,ここも変化少なく群れ鮎が走り回っているだけで囮を追って来る鮎は少なかった。結局この本橋下手の早瀬は去年までと違って友釣りでは魅力の無いポイントになってしまっているということがわかった。

    

12cm〜20cm   17匹
2020年09月06日
佐波川 10:00〜15:30

 台風接近。超大型の台風だけど通過コースは九州の西。あのコースなら普段の台風ならここまでは影響はあまりないはずだが…特別警戒が出るほどの強烈台風だからここもどんな影響が出るかわからない。
「まぁ,できるとこまでやってみよう。」
と出陣。
 きっと他の釣り人は台風を警戒して釣りにはこないだろうから普段は先客で入りきれてないポイントを様子見してみようと今日は人丸橋の下手にできた小石底の早瀬に入ってみることにした。結構水深も水量もある一本瀬。ただ残念なことに大きい石がなく,小石底で平坦底。鮎は着いているか?瀬肩一番の盛り上がりに囮を出すと…ギュンっと一発掛かり☆
「ヤッター!」

    

さい先よく掛かったので
「これは入れ掛かり祭りか?」
って心が躍ったのだが…最初に掛かったのは瀬肩に一つだけあった頭大の石。しかし入ってる大きめの石はそこだけ。その石回りで3ッツほど小さめの鮎が掛かった後はシーン。。。小石底の流れの中は全く追いは無かった。上から下へと探りながら囮を下げていったけど,結局瀬尻までノーヒット。あちこちで鮎は跳ねるけど全然掛からない。
 その後瀬尻の小石底のトロも泳がせて探り回ったけど一匹掛かっただけ。どうも小石底にはチビ鮎しか居着かないようだ。広く探り回りながら川を見,ポイントを探したがこの人丸橋の下手にはおもしろそうなポイントは1ヶ所も無かった。
 そのままダラダラと探り下がって新幹線の瀬頭へ。でもここはやっぱり超浅場&小石に成り下がっていて掛からない。このままじゃ囮が全部くたびれる…。と思い切って一気に再び橋梁の下のトロまで下がってみた。
 前に掛かったところの少し前から囮を出して泳がせてみたが…掛からない。
「う〜ん,やっぱりあの日は竿が入ってなかったからたまたま居着いていた鮎が掛かってくれただけなのかなぁ。もう前に抜いたから残り鮎はいないのかなぁ。」
確保してた囮も交代交代して使っていたがそろそろどれも元気がなくなって弾切れが近い。台風接近で暴風域に入るのは午後になってからという予報でもあったので
「今日はもうあきらめるか…。」
最後に前に掛かったところとピッタリおんなじ所に囮を入れてみると…キラリン☆掛かった?!さらに元気囮に変えて同じ所に入れるとキラリン☆
「へえ〜,やっぱり掛かるんかぁ。」
けれどほんとに掛かる箇所はせいぜい畳一枚ほどの範囲。それを抜けたら反応が消える。ポンポンと掛かって掛かりが途絶えたらしばらくしずかにしているとまたポンポンと掛かる。お昼になったけどご飯はお預け。台風の影響でいつまでやれるかわからないからだ。ついに小さな雨が落ちだした。でもここでやったのにはもう一つわけがある。上に橋梁が掛かっていて屋根ありポイントだから雨も少し避けられる。ゆっくりポツンポツンと掛けていたが気が付くと周囲が暗い。空を見ると真っ黒な雲が空を覆っている。
「え…これはやばいかも?」
雨脚も強くなってきているので今日は見切って退散することにする。
「あぁ…あのポイントがもう少し広がってくれたらなぁ〜」

    

13cm〜23cm 15匹
2020年09月05日
佐波川 10:00〜17:30

 秋雨前線の影響で周期的に雨が降る。それでもなんとか週末には入れるようになるのでうれしい。
 今回は様相がすっかり変わってしまった本橋から上,右田堰堤下手の様子見から始めた。昨年までは結構大きめの石が所々に入って分流の片側は早瀬,反対側は緩瀬,その上は水たまりのトロ場となって,堰堤で遡上を妨げられた天然鮎がたくさんたまっており,時期によっておもしろい釣りができたところだが今年は様相ががらりと変わり変化の無い小石ゴロゴロのだだっひろい一本瀬になっている。それでも堰堤で遡上できずにたまった鮎がどこかにいるのでは?囮取りの素掛けの仕掛けを持って入ってみる。
 広いエリアなのに釣り人は一人もいない。全く釣り場にならないと言うことなのか?川岸に降りてみると結構大きめの石が入っている。堰堤下のトロは結構水深もある。
「これなら良い型の鮎もいるのでは?」
下手の浅いチャラ場で素掛け開始。しかし…全く掛からない。やってる間にもあちこちで鮎が跳ね回るほど魚影は濃い。が…全部小さい。ちびちび鮎ばかりだ。そのうち素掛けの針にも鮎が掛かったが,,,チビ鮎10cmもない。囮にもならない。いくらやってもそんなのばっかり。なるほど,これじゃあ釣り人がいないわけだ。友釣りなら少しは状況が変わる?8cmを囮にしてやってみることにする。しかしこんなチビの群れ鮎,やっぱり追って来る奴なんていない。さっさと広範囲に囮を通してここはあきらめようと思ったら,,,瀬の中央にある大きめの石で掛かった☆これまでで一番大きい黄色鮎。といっても14cmほどのチビだが,なんとか囮として使える大きさ。続けてもうちょっとやってもいいかもしれないと思ったが,,,チビ鮎ばかりのここでは見通しは暗い。昼にもなったのでここを見切って場所替えにする。
 さて,いつもの老人ホーム前にいってっみると…ああ〜すでに釣り人がいっぱい。人気場所だから当然のこと。佐波川初日に誰もいなかったのはほんと偶然の幸運だったのだ。これでは入るところが無い。でも前回入った元堤は誰もいない。見た目ほんとおいしくない場所ですからねえ。でも誰もいないのでのびのびやれる。昼食のおにぎりをほおばって,午後はここでやることにする。
 川岸ギリギリに立って…最初は緊張。さっきなんとか確保できた14cmのチビ囮一匹しかいない。最初の一発で失敗したらもう囮がいないのだ。ところが運がいい。囮を出して最初の筋,目の前2mでギュンと糸が走った。
「うひょ〜!」
で,もう一匹確保。

    

いやいやまだ安心できない。5匹は確保したいところ。でも足元一歩も動かず一本一本筋を沖目にずらしていくだけでその5本を確保☆しかしやっぱり足首水深の狭いチャラ場。一匹抜いたらもうそこには他の鮎はいない。動くと鮎に警戒感を与えるので前に出たくは無かったのだがサラ場に囮を出さないと掛からない。一歩一歩と前に出ながらサラ場に囮を通して一匹一匹掛けながら中央へ,,,そして対岸へ。いい調子で掛けはしたが一旦対岸まで行き着いてしまったら釣り返しは効かない。復路もう一度瀬肩の筋を一つ一つていねいに囮を通すのとちょっと反対向いて深場のトロを泳がせ登らせてもしてみたがやはり掛かりは極端にダウン。やり場の少ない猫の額ポイントなので仕方ない。始点の岸際まで戻ったところでついっと囮が疾走して岸際までいってしまったときに思わぬギラリン☆
「おや。こんなところにいたのか?」
足首くるぶしほどの浅場なのに掛かってきたのは結構良型の20cm級。
「へえ〜」
ということでこの岸際すれすれのポイントを見つけひとしきりいいリズムでポンポン掛ける。だが夕刻,お日様が西の山際へ姿を消したら追いは止まってしまった。
「今度の時はこの岸際を専門に狙ってやろう。」

    

16cm~20cm 29匹
2020年08月29日
佐波川 10:00〜17:30

 やっぱり友釣りは釣れなきゃおもしろくない。佐波川に切り替えて,やっと今年の友釣りが始まったような感覚だ。
 だがしかし,残念なことに佐波川の川の様子が去年までとかなり変わっている。去年まで入っていた場所はどうなったのか…。というわけで今日はまず新幹線に入ってみてここがどう変わってしまったのかを見てみることにした。っと…入川点から降りてみてビックリ!去年まで結構大きめの石が入っていたトロの底が砂でビッシリ。石底が砂で埋まってしまっている。
「ダメだこりゃ。」
深トロがポイントでは無くなってしまっていた。
「はぁ〜やっぱりもうここ(新幹線)は釣り場ではなくなってしまったのか…」
それでもとりあえず上のもと小さな瀬があったところまで行ってみる。ここも…残念ながら所々に入っていた大きめの石が姿を消し,ただの小石ジャラジャラで浅いチャラに成り下がっている。とりあえず囮取りとコロガシの竿を振るが…掛からない。さらに上にあった分流の蛍川の瀬は螢川とともに完全に姿を消した。これではせいぜいこのジャラチャラで遊ぶ数少ないチビ鮎と戯れられる程度だろう。1時間かけてやっと15cmほどのチビ鮎が2つだけ掛かった。それ以上の囮が手に入る気配もないのであきらめてこのチビ鮎で友釣りを開始することにする。
 車に戻って竿を友竿に持ち替えて…今度はぐっと下手に下ってみる。去年までよく掛かったトロはどうなったか…しかしやっぱり砂が一面広がって水深も浅くなっており鮎もほとんど見えない。
「やっぱりこれじゃ,ダメだな。」
と思ったけれど一応囮を出してみる。…やっぱり反応は無い。ようやく使えるチビ囮は数度出しただけで,もうへろへろな感じ。
「場所を変えてもう一度素掛けからやり直すか…。」
と思ったけれどせっかくここまで下がってきたのだからともう少し下がって少し深くなっている筋を見つけて囮を入れてみると…しばらく止まっていた鮎が急に走り出した。
「掛かった?」
なんとビックリ目の前3mで一匹掛かった。それを囮にして出すと出し掛かり。ちょっと驚き。ほんの数mの狭い範囲だがいい鮎が掛かってきた。



「こんなピンポイント,掛かるところがあるんや。。」
でもポイントはほんと狭く,7連発で止まってしまった。少し動いてその前後もやってみたけど全然ダメ。
「また流れの影響でこの掛かるポイントがもっと広がってくれたらいいのにな。。」
と思いつつ昼にもなったのでここを上がった。
 午後はぐっと場所を変えて例の人気ポイントへ。誰もいないのかと思ったら,なんとこの前とは大違い。まるでトーナメントのように竿間隔,向かい合いで竿が並んでいる。
「あちゃ〜これじゃあ入るところないやん。」
仕方がないのずっと下手の元堤へ。ここも去年とは様子が丸変わり,変化に富んだ瀬がただのだらんとした水たまりのトロに成り下がり,瀬は絞り込まれた細い1本瀬で囮も入りそうも無い。その縁は足首ほどの極端なチャラが幅狭く,その下は断崖様の段々でこれもまた釣り場にならない。つまりほとんどポイントとなるべき場所がないのでここには誰も入ってないと言うことだ。棚のチャラ場も竿幅ほどしか無くすぐに攻めきってしまうぐらいだけどなんぼかくらいは追ってくれるチビがいるだろう。。とそっとチャラに囮を泳がせていかせる。。。とヒュンと目印が走る。
「おっ!掛かった☆」
    

勢いよく掛かり鮎が走る。まさに天然遡上鮎の引き。抜いて囮を変えてまた泳がせ出すと沖へ出たらヒュンと目印が飛ぶ。おそらく誰も竿を出さないから竿抜けだったんだろう。しかし足首ほどの浅いチャラ&竿幅しか無い狭い場所なので飛びつき鮎を一通り掛けたら後は続かない。ピタリと止まってしまった。けれど今日はもうここしか釣り場は無い。そこで一つ一つの石をなめるように,小さなポイントに全部囮を入れ探るようにていねいに攻めて一つ一つと拾っていった。一歩一歩沖へ進み対岸まで行き尽くしたら今度は崖っぷちの落ち際を…元の位置に帰り着いたところで竿じまい。こんな浅い場所なのに掛かってきたのは全部20cm前後の良型揃い。
 いやぁ〜ちょっと探せばこんなポイントが見つかったりする。佐波川ってやっぱりおもしろい川だ♪

    

16cm〜21cm  27匹
2020年08月26日
佐波川   12:00〜17:00

 夏休み3日目。この8月の4週目は終盤の高津のおもしろい時期だから予約有休をとっていた。しかし,ダメダメな高津に行く気は毛頭ない。ゆっくり出発の佐波川釣行だ。
 さて,1年ぶりの佐波川,長期間の大水のせいかそれとも氾濫防止の河川工事のためか…とにかく大変わりした佐波川の各釣り場の様子が気になる。そこで今回は老人ホーム前の瀬の上へ行ってみた。ここは去年までは浅い緩トロになっていて去年の終盤には翔さんと一緒にゆっくり泳がせで楽しんだところだ。今年も去年のように楽しめるだろうか…。
 行ってみると…あらら,ここも全く変わっていた。瀬肩の浅トロではなくチャラ場に,そしてその上は小石底のダラダラトロでそこは釣り場ではない。残念ながら楽しみなポイントがまた一つ失われてしまった。けれど,このチャラ場で掛かればそれはそれで楽しみなポイントが一つ増えたことにもなる。
 さて,鮎がいるか?掛かるだろうか?ここのチャラ場は幾筋もの細い筋が流れている。静かにそっとそこを泳がせて探っていく。しかし掛からないことは無いが鮎は薄い。ぽつりぽつり…ひょっとしたら抜かれ後かもしれない。掛からないから動く。チャラで掛からないならと下へ下がって深い方へ。さらに沖目へと前に出て水量のある深瀬,対岸際の絞り瀬…その頭。ぐるっと回ってチャラの瀬頭。足を使ったほどには掛からないけれど,囮が弱る前に次の囮に交換できるぐらいのリズムでは掛かった。それにわりと型が良い。18cm〜21cmとちょうど塩焼きサイズ。
 これでこの老人ホーム前のポイントの様子はだいたいわかった。
18cm〜21cm   15匹

2020年08月23日
佐波川   12:00〜17:00

 さて,佐波川へ切り替えての1日目。佐波川はほぼ1年ぶりだ。佐波川も他の川と同様,いやそれ以上に増水高水が続いた。豪雨の影響と1年ぶり。さて,川はどうなっているのだろうか。
 佐波川は少し困ることがある。それは囮である。自分が通っていた頃は松田さんという川漁師さんがいてそこへ行けばいつでも買うことができたのだがその松田さんが亡くなられ,囮を売ってくれるところがなくなってしまった。近くのかめや釣り具さんに置いてることもあるのだが数がそんなに多くなく,購入は主に予約制である。自分は予約というのがあんまり得意では無い。風来坊な気分屋なもんだから予約して行動を拘束されてしまうのが好きじゃ無いのだ。ということでまずは素掛けで囮を確保しなければならないのだ。
 素掛けで囮確保がしやすいところは去年まで本橋下の瀬だったのでまずはそこに行ってみる。水位は先日のにわか豪雨でちょっと高。でも入れないことは無い水位だ。と,,本橋の袂に行ってみると…なんとビックリ。瀬がない?川の流れがただただだだっ広い平坦な流れ,あちこちあった大きめの岩もないとうとうと流れている感じ。
「これじゃあダメだろう。。」
と見限って上へと移動する。すると驚きの連続。本橋の平場はずっと右田堰堤まで続いている。そこまでにあった浅トロや瀬など多彩なポイントは全部姿を消してしまった。さらに…新幹線下も小さな瀬が消えてトロは砂が多く入って浅くなり,何よりもここから上,人丸まで続いていた分流の螢川がなくなってしまっていた。どこもみんな平坦な平場,小石底になってしまっている。ならあの人気場所の金波はどうなってるのか?行ってみてビックリ。元堤の瀬がこれまたなくなっている。上の大石ゴロゴロの瀬は…ってここはなんとか残っていたが石の位置がだいぶ変わっており水深も浅くなっている感じ,そして不思議に誰も釣っていない。
「んんん??ここは掛からなくなってしまったのか?」
 誰もいないというのがちょっと不気味で不安だがとりあえずここには瀬があるので素掛けの竿を出してしゃくってみる。が,なかなかいい囮が手に入らない。小さいのや掛かりどころの悪い奴…これならなんとか…というのが手に入るまで小一時間費やした。それでもやっと囮が手に入ったのでさぁこれから友釣りの開始だ。
 まずは釣り開始の定番である瀬肩の石回りから始める。いい感じなのだが…掛からない。川相の良さに反して魚影が薄い。
「やっぱり。。だから誰もいないんだよね。」
でも他に誰もいないので思うように場所移動ができる。下手の早瀬に下ってやっと1匹目が掛かった。なんと元気がいい。びゅんっと目印が飛んで掛かり鮎が走る。

    

「ああっ!これだよ。友釣りってこうでなきゃ。」
高津のへなちょこ放流鮎とは全然違う。これぞ佐波川の天然鮎って感じだ。このところ忘れていた鮎の香りもプンとした。香りは薄いがそれでも全く香りのしない高津鮎とは違う。型はそれほどでも無いのに引っ張り回される。この元気さにこちらも火が付いてしまった。囮が変わっても入れ掛かると言うことはなく掛かりは散発。まとまって掛かるところもないし,法則も見つからない。それでも掛かったときの一匹一匹がドキドキを与えてくれる。鮎の魚影の薄いのはどうしてなのか。有名ポイントだから攻められすぎて釣り荒れたのか?それとも長期間の増水で鮎が流されたのか?付き場が変わったのか?初めて来たのだから理由はわからないがともあれポツポツでも掛かるのだから高津の貧果続きにくらべると十分だ。とりあえず今日は変わってしまった川相の把握をと広く釣り回って今日は1日が終わった。しかし活き活き天然遡上鮎の元気さに魅了された。

    

16cm〜19cm 14匹
2020年08月16日
匹見川      11:00〜16:00

 昨日のボウズで心が折れていたけれど翔さんの誘いもあったので重い腰を上げた。しかし,盛期を越えても調子の上がらない高津には見切りをつけたくなっている。鮎が掛からないと言うことはないが,いくら型がでかくても1日で5匹か6匹,10匹掛けたら上等なんて釣りはおもしろくないし卸すこともできない。わざわざ片道2時間も掛けてまで行く価値は無い。今日ダメだったらきっぱり見切りをつけるつもりだ。
 先に乗り込んだ翔さんは初戦つまずいて囮お代わりで場所替えに走っていると言うことだった。全く,高津の養殖囮はひどい。大きさ15cmほどの小ささ,そして低温管理なのでこの時期の高水温では水温が合わず,1発ダウンの可能性大。水合わせをしくじらなくても船に入れてるだけで弱ってしまう。そんなダメ囮を平気で1匹500円もとるんだからぼったぐり感が強い。しかしそれでも友釣りには囮が必要なので釣り師としては買わざるを得ないのだ。例年なら道の駅の宮島さんの所に行けば天然囮を売ってもらえるのだが今年はこんなにも不調で宮島さんの所に卸に来る釣り人もほとんどおらず,天然囮が無い。漁協本所の方が日原漁協の囮よりほんの少しだけましな感じではある。自分も本所で囮を買って翔さんのいる豊川発電所下の瀬に行く。
 翔さんは一番肩の瀬で運良くすぐ掛かったと言うことでその瀬を引き続き攻めている最中だった。そこで自分は中段まで下がって始める。これまた運良く?最初の立ち位置から放した囮の一番出しで掛かってくれた。早々に囮が変わったので
「これは結構いけるかも?」
と希望が出てきた…が…なんとその元気囮でいくら泳がせて探っても次の反応が無い。
「これだけ広いポイントなのに最初の一発目だけってどういうことだろう。」
上手へ下手へ,手前へ沖へ踏み出して…広く探り回ったがやっぱり反応なし。そしてそれは翔さんも同じだった。さい先よい良型の一匹目だけで全く掛からないと言うことだった。結局昼下がりまで粘って2匹目は出ないままだった。
 昼食を取っての場所替えは前回いい感触だった猪木谷の上のポイントに決めた。今日が最後かも知れない今年の高津,あの場所がよく掛かるようならまだ続けてもいいかも?という事を確かめるためだ。
「まぁ前回ほど掛からないにしてもいくつかは掛かってくれるだろう…。」
ところが…前回反応がよかった当たりをそっと攻めたけど全く鮎の気配が無い。翔さんと対岸対面に位置して下がりながら探る。この体なら攻め漏れるポイントは無い。しかし瀬肩の棚全域を通してゼロ釣果。翔さんはさらに下の急瀬を攻め入った。自分はぐっととって返して上のこのポイントの最上部へ行ってみる。しかし鮎は見えない追いも無い。いったいどうしたというんだ?網が入った?腕達者な人が抜ききった後?約50mの渓流相の瀬を攻め下るけど一匹の鮎も掛からない。深場も浅場も緩瀬も急瀬も段々瀬も…全く鮎も見えない気配もない。翔さんは下の段々急瀬の肩で良型を3っつほど掛けていたがそれで止まったと言うことだった。こちらは結局ゼロ。
「ダメだこりゃ」
しかしこれではっきりと高津に見切りをつけられた。来週からは毎度後半長く楽しめる自分の本当のホームである佐波川に帰ります。
2020年08月15日
匹見川      11:00〜16:00

 今週末はお盆休みと重なった。昔ならお盆休み週はこの高津川は遠方からの遠征組で大盛況だったものだがさすがに不調が10年も続くとわざわざ釣れない川に遠くから来る人はいなくなった。猛暑が続いて水温は相変わらず高いが水況はそんなに悪くない。梅雨の後半の高水続きで一気に鮎が姿を消し,全然釣れなくなったと聞く匹見街中だがこれだけ水が落ち着いたら残り鮎が少しくらいは掛かるのでは無いかなと思い行ってみる。
 さすがにお盆休み中の土曜日とあって何人かの釣り人の姿は見えたが,ちょうどど真ん中が空いていたので入ってみた。最初はそっと静かに泳がせ出す。。。が,,,反応なし。掛かる対象にならない8cmほどのチビ鮎はほんの少しだけど走る回る姿がちらほら見えたが,追って来る鮎がいない。主線側の竿が届く範囲は全部囮を通してスカ。反対側の側線側に向き変えて急な流れを引いて止めてもスカ。その瀬尻からトロを泳がせ下がってスカ。大石が入った流れの複雑な瀬を泳がせてみても全くのスカ。かなり探り下がって流れがたまったところでまた主線側に向き変えて瀬尻から瀬へと引き上がる。昼を食べるのも留め置いてぐるっと1周探り尽くして結局ボウズ。
「はぁ〜こりゃだめだぁ。。」
力なくして落胆し,竿をたたんで車に戻り遅いお昼を食べる。
 少し移動して街中の他のポイントをやってみる手もあったが,気持ちが落ちてしまったので匹見を後にする。もうあきらめて帰ろうかとも思ったが澄川に回ってみる。澄川もやっぱりあの高水でダメ場所になったが,ここが復活するようなら後半の高津も少しは望みがある。行ってみるとこれまたメインが空いている。川に降りてみるとこれまた状態はいい。くたびれた養殖囮も少し休んでなんとかうまく操作すれば泳いでくれるくらいに復活してた。ここぞという場所で囮を放ち向こう岸まで泳がせ出したが・・・・素通りに終わった。何度も泳ぎ上がってくれるほどは使い古しの囮に力は残っておらず,引き探りで一回り。最後に水当たりの強い水深のあるぶち当たりにねじ込んでみたがこれもダメ。もうやるすべも無く,囮も参ったので白旗終了。
2020年08月11日
高津・匹見川        11:00〜17:00

 3連休明け。まさかこれほどまでに高津の調子が悪くなるとは思ってなかったので計画有休を取っていた。平日釣行。しかし連休明けだから釣り荒れてどこも状況は悪いだろう。
「どこへ入ろうか…。」
で,選んだのは日原の漁協前。ここならあまり竿も入ってないだろうと思ったからだ。
 川岸に立って川を見るとなんともいい石の色。しかし…瀬肩の緩いところからそっと泳がせて出しても…全然反応なし。あっちこっちに向けて泳がせて…反応なし。そのうち上には登らなくなったので瀬肩から瀬の中へ…反応なし。段々からついには急瀬の肩まで下げても全くアウト。高水温もあってついに囮は2匹ともダウン。
「そんなぁ〜。。。」
完敗で退散。
 もうお昼になった。このままやめて帰ろうかと思ったが…思いとどまって本所に囮のお代わりに行った。囮を買い直したとしても次に行く目星は立たない。とりあえず水温が少しでも低い匹見を上がってみる。
「まずはふれあい公園で囮を変えよう。」
とこれまた瀬肩で掛からない。徐々に下がって瀬の中へ…と車が止まりにぎやかな声が…。どうやら子ども達がお昼を食べて泳ぎに来たようだ。それから次から次へと車が入ってくる。
「あちゃ〜こりゃいかん。」
瀬肩で掛からなかったこともあり,ここも早々に退散とする。
 「もうこうなったらどこでも飛び込みで入ってみるぞ。」
と誰もいない所を探して上へ上がる。猪木谷を越え,釣り人がいなくなったところで空いている瀬を見つけた。
「時間的にも…今日はここで終わりにしよう。」
と車を止めた。瀬肩に座ってそっと放した囮が勢いよすぎて対岸まで一気に泳ぎ行ってしまった。と?ビビビン☆え?一発掛かり。これはありがたい。苦も無く囮が野鮎に変わった。

    

川幅が狭いから少し沖へ泳ぐと対岸際まで行ききってしまう。けれど逆にそこがポイントだった。際のかけ上がりを泳がせるとピュンっと目印が走る。型は珍しく小さい18cm級。だけど反応がいい。一匹ずつ拾いながら瀬を下へと下る。段々瀬まで下がったら今度は足元の筋を引き上がる。こっちは反応は少ないが掛かった鮎は型のよい22cm級。少しずつ引き上がって元の位置に戻ったところで時間となった。

    

「こういう場所もあるんか。だったら高津もまだあきらめたものじゃあないかもよ。」
久しぶりにいい友釣りができたと明るい気持ちで帰ることができた。
18cm〜22cm    7匹
2020年08月08日
高津川  11:00〜16:00

 梅雨が明けて1週間。夏本番は鮎も絶好調と言いたいところだが…梅雨明けとともに猛暑が続き,たった1週間で水温あつあつ,高水温渇水の最悪の状況。様子を聞くとどっこも全然掛かってないらしい。今日も早朝から先陣を切っていた翔さんはメタメタにやられてすでに囮がダウンということで…合流して向かったのはあれでも前回掛かって鮎がいることだけはわかっているポケットパーク。
 しかしここも渇水で前回とはかなり違う感じ。早速前回掛かったところを中心に探ってみたが,囮が変わるには変わったが…前回掛かったところも全然鮎の気配が無い。あっちへこっちへと動き回って探り倒すけど,ポッツーンポッツーンと掛かる程度。確かに掛かる鮎は全部22cm超えの良型揃いだが…これだけ掛からなければつらいばかりで全然楽しくない。なんか楽しいはずの友釣りがつらい修行をしているような感じ。



 下手の急瀬の肩でコツンと当たったのはグーンと引き釣り回す重量戦車。アタリが小さくて掛かったか掛かってないのかが全然わからないのも今年の高津鮎の特徴。目印がビュンととんだことは今jシーズン1度も無い。下手に下がられると荒瀬に入り,とてもじゃないけど着いて下がれない。竿を上竿に倒してなんとか下がるのを回避する。上へ上へと誘導してトロへうまいこと入ってくれた。これなら引き回されてもあしらえる。上下へと走り回されたけど少しずつ寄せてタモでやっとすくえたのは25cmのデカ物。



けれどこれで囮は完全にノックダウン。かといってこのデカ物を囮に使う気もしない。こんなの囮にしてもし掛かったらデカ物2匹って,,,2.5の竿でやるものじゃあない。
 使い古しのふらふら囮に再々登場してもらってとりあえず続けたけど,それ以降は一匹も掛からなかった。納竿前にまだ竿を入れてない上流にある瀬尻のトロまで一気に上がり,最後の手段とあのデカ物に鼻環を通した。きついところで来るかと思ったがこれは空振り。だんだん下がって流れが消えるあたりで最後の一匹が掛かってくれた。これは23cm。掛かるのが大きくても1日でやっと5つじゃあおもしろくない。今年の高津,終わったかな…。
2020年08月02日
高津川  11:00〜16:00

 昨日,思いの外の手応えがあったので狙いの高津中流に挑むことにした。昨日よりも10cmほど水位が下がっており,入るのもそんなに抵抗はない。気がかりなのは高津養殖囮。特に日原漁協の養殖は小さく低水温での管理故水温変化に弱い。
「まずは囮を天然に変えること。」
ということで確率高いと思えるゲンゴロウに。
 「あれだけ高水が続いたんだから袋にも鮎が入ってるだろう…」
期待を込めて第一石裏へ泳ぎ出す。。。が…無反応。。思うようにはいかない。早く勝負をかけないと囮が参ると少し焦りが出る。元気なうちにと流れのある下手へと下がる。ゴチン☆掛かった〜〜!っと思ったら寄せる前にブチン。えっ…痛恨のバレ。引き回されて一発で囮はダウン。仕方なく早々に控えの登板。
「こりゃいかん。」
と緊張が高まる。緊張が体に出てしまったのか次もあしらい中にバレ。そして今度は抜いてキャッチ寸前にポロリ。な,な,なんと3連続バレ。どれも手応えから23cm級の良型鮎。もちろん2匹目の囮もダウン寸前。もう流れでは引き留めないと下がってしまう状態。
「こりゃもうダメかな…」
弱ったら逆にきつい流れへの自分の方程式で流れの吸い込みに落としていく。すると吸い込む寸前石頭でグルリン☆と掛かってくれた。これはやっとうまく抜いてタモに収まる。
「やっほ」
これは小さめ20cm級。

    

これでやっと元気囮が手に入った。で…どうする〜?掛かった所ばかり書くと続々追ってきてるようだが本当は実にアタリが遠い。いろいろやってあちこち入れてやっと一つ掛かるのが本当。最初のポイントはせっかくのアタリをバラしてしまってもう全然反応が出なくなってしまっている。ここはもう無理感が出てるのだが囮一匹では他の場所へ移動するのは心許ない。養殖はもう2匹ともダウンしてるし…でもまだ下手のきついところは攻めてないし…。昼飯をがまんして掛かったばかりの生きの良さを持って下手にチャレンジすることにした。ところが…なんとこの下手の早瀬荒瀬では全く当たらない。サラ場とみて次から次へと石を渡らせ囮を入れ替えて,手前から対岸。上から下へと全部通したが完全に不発。せっかくの元気囮もくたびれてしまった。一回りして最初の場所に戻り弱った囮でも泳いでくれる大石の裏へ…と…ドーンと衝撃!
「うわっ!」
今までと全く違う重量感。竿を倒して突進に耐えるも耐えるのが精一杯。なんとか上へ誘導しようと思って力を込めても竿が曲がるだけ。どうみてもこれは27cm超えのデカバン。とにかく耐えて時間を掛けてやつの体力を奪うしか無い。上へ下へ対岸へ…向かう奴にブレーキを掛けるのがやっと。
「こりゃあとれんぞ…どうあしらうか?」
ぐぐぐっと竿を絞ったまま耐えていたがふっと抜けた。はい?バレ…た?がっくりと力が抜けた。当然囮は引き回されてダウン。これでもう手段が無くなった。しずしずと退散である。
 今日の狙いの本流攻めはもう不可能。これで帰るかとも思ったがまだ時間はあるので未練がましくよわった囮で何とかなる可能性のあるところ…と匹見ふれあい公園まで行ってみる。ところが梅雨明けの晴天休日。泳ぐ子ども達でいっぱいににぎわっていた。
「これじゃあ釣りには入れない。」
最後の希望は豊川竹藪の上のチャラ。しかし行ってみたら長い大水で瀬が変わってしまっている。
「こりゃダメだわ…。」
って一応竿を出していたが弱った囮では太刀打ちできずに撃沈。白旗あげて引き上げ。。
2020年08月01日
高津川  11:00〜16:00

 なんとなんと!驚きのビックリ!今年の梅雨はひどい梅雨だ。丸1ヶ月川に入れない。こんなに友釣りができない日々が続くなんて,これまでになかった。この間多くは2mの増水。下がっても1m高という状況が続いたのだ。地元の人は,
「あとちょっとで堤防を越えるとこまで行った。こんなことこれまでになかった。」
と言っていた。そして梅雨明けも例年より2週間も遅れた。それでなくても冷水病に群れ鮎,石に着かない鮎だったのにこんな状況で高津の鮎はどうなったことやら…。あんまりよい期待はできない。例年なら梅雨明け後の8月はいよいよ本流日原周辺が本調子になるところだが…。
 やっと川に入れると勇んでいったけど,まだ水はちょっと高い状況だった。雨が続いたので鮎の出荷も途絶えて囮は例のよわよわ養殖囮しか無い。これで水勢の強い本流中流部に突っ込むのは無謀だ。ということでぐっと上に上がって七日市近くのポケットパークまで来た。あれだけ増水が続いたのだからさすがに鮎は分散しただろう。ここは竿が入ってない。おれば掛かるはずだと瀬肩の一番石で囮交換に挑む…掛からない。。。だんだん下がる。対岸の岩盤…空振り。。。瀬の本流れへ…掛からない。
「こりゃ瀬では掛からない。」



囮が参る前に少しでも期待が高い瀬尻へ一気に移動。囮が楽にはいれる流れを見つけた。ここに入れて…じっと待つ。。。ググン☆
「来た!」
これが結構な引き。型が良い。それでも瀬尻だから流れの緩いところへ誘導できる。結構余裕。でも
「これをバラしたら囮喪失1日が終わり。
と緊張感を持って大事に大事にやりとりをしてゆっっくりタモに飛ばす。ドスン☆収まったのは22cm級。
「ふう〜おったおった☆」
で囮を交換して同じ筋へ…すぐにドカン☆2匹目。そして連続3匹目。囮交換でき,気が緩んだらツン!でバラシ。続いて掛けバレ。ここで昼食をとる。
 「午後はさらに下をやってみよう。瀬尻の淵の下手に次の瀬へのかけ上がりがある。」
瀬尻の小さなポイントが掛からなくなったので今度はそこを攻めてみる。魚影は濃いわけでは無い。でも数少ないけど鮎は確かにいる。狙いのポイントでも掛かるのはほんの座布団ほどの広さ。そこを外すと全く掛からない。そしてバレるバレる。掛かるのが全部23cm級と大きいこともあるけど,増水続きで鮎の体も柔らかいのだろう。掛けバレ抜きバレやりとり途中でポロンと大発生。そしてガツン!グーンと養殖放流鮎独特の重戦車走り。竿を上に倒して走りを止め,そのまま上に登らせ淵場に誘導。ここでグイグイ力勝負。無理して抜かず,わざと走らせて体力を奪う。体力の弱り具合をうかがいながら徐々に寄せて,やっとすくう。これが今日一番の25cm。そしてついにこのポイントで掛からなくなったら今日はおしまい。

18cm〜25cm 8匹

    
2020年07月05日
高津川 10:00〜16:00

 昨日に引き続きの釣行。一日経って,水位が10cmほど下がった。これなら本流もなんとか入れる?いや,若くて元気だったら昨日の水位でもバンバン瀬に入ってやれるぐらいなんだけど,いつの間にか自分も高齢,足腰の衰えを感じる今日この頃。足元もおぼつかず,激流の瀬にはもう立ち込む事は無理になってしまった。
 狙っていたのはげんごろう。前回ふくろにちゃんと鮎が入っていくつかは追いを見せてくれたのだから高水できっとふくろにまた入ってくれてるだろうと読んだのだ。確かにまだ少し水位は高いがこのぐらいなら瀬の上のトロであれば川を切って中央まで入っていける。しかし問題は最初の囮替え。高津の漁協で手に入る養殖の囮はなんともひどい。大きさは15cmもないほどのチビ…こんなのもし掛けて持ち込んでも買い取りもしてくれない大きさなのに囮としては販売するんだから…そして水槽で長く持たせるために15度前後という低水温で管理してるので水温の変化に弱く水温が高いとすぐ弱る。。。死ぬ。体力が無いから使い弱りした囮は船の中で休ませても元気復活しないでそのままさらに弱る。こんなだからできるなら囮出し1発か2発で即掛かりさせて囮を交換したい。…が,,,残念ながら読んだようには掛かってくれない。
 芯流れは避けて瀬肩から瀬脇へ。そしてだんだん瀬を下ってっと大水後の引き水だから手つかずのはずとさっさと広範囲を探り歩いたが…全くのノーヒット。囮の元気があるうちは流れの弱いところで泳がせ,少し弱れば鉛をつけての瀬の引き釣りと積極的に攻めたのだけれど全くのノーヒット。
「ここも石についてないのか。。。」
しかし探り歩いてる間,あちこちで鮎は跳ねている。鮎は確実にいる。でも,,,なわばりを持たない…これが今年の高津鮎。跳ね鮎をよく見ていると同じコースで跳ねているのがわかった,そこで…「昨日と同じく群れ鮎狙いをやってみよう。」…ということで昼までボウズ。
 さて,昼からは午前中狙いをつけた群れ鮎溜まりに囮を入れる。何カ所か石裏の溜まりを渡らせてコスコスっと信号のあるところを見つける。そこに鮎を止めて待つ。この群れ鮎狙いで見事に掛かった。しかも結構型がいい。20cm級。けれど,やっぱり群れ鮎。体型がまるでキュウリ。細長いへんてこな鮎。一匹掛かったらしめたもの。掛かった鮎を囮にすると同じ所に泳いでいき,群れと一緒について泳ぐ。そのまま待って,群れが石をはみ出すとグググっと掛かる。追い鮎を掛けるのと違って,同じところで2匹3匹と掛かってくれるがおもしろさには欠ける。掛けて元気な囮が手に入ったから流れの中に入れても掛かるのでは無いかとちょっと色気を出してやってみたけど,やっぱり無駄。掛かるのは同じポイントだけ。もう一度元に戻って何匹か追加し,全く掛からなくなったところで竿じまい。
「こんなんじゃあ今年の高津は期待が持てないなあ〜」
型は良型だったので卸に行ったけどキュウリ鮎は重量がなくたったの700gだった。
17cm〜22cm 15匹

   
2020年07月04日
匹見川 11:00〜16:00
 相変わらず日をおかずに雨が降って,この週末も高水。ここのところの貧果になんか川を見ても掛かる気がしない。
 日原からポイントを見ながら場所探しをするが…よし!ここでやるぞ!というやる気がわいてくるところが無い。本流はまだちょっときついようなので,横田まで下って匹見へと回る。さらに街中まで上がってみるけど今度は街中に誰もいない。どうやら街中の様子も一変し全く掛からなくなったようだ。3人ほど人が入っていたが見てる間に竿をたたんで川を上がってくる。どうやら全くダメだからポイント替えをするようだ。その様子を見てがら空きの街中だけど竿を出す気が失せてしまった。
 下がりながら川見をするけどパットせずついにふれあい公園まで下がってきてしまった。瀬の流れはちょうどいいくらい。瀬肩のトロを見つめていると群れ鮎たちがあちこちで跳ねている。誰もいないポイントでゆっくりやれると言うこともありここで竿を出すことにした。川見に時間がとられすでに1時間が経っていた。
 まずは囮替えと瀬肩一番の石を狙う…ところが反応が無い。さら場なのにトップでこないというのは悪い予感。2番3番沖目手前と…やっぱり全部空振り。岸際を下がりながら仕方がないので芯周辺を探っていく。瀬脇には10cmほどのチビ鮎が少し遊んでいるが…水が増えても上でもこんな下でも瀬でもトロでも群れ鮎ばかり。石に付いている鮎がいない。サササ〜っと上の段の瀬を全部探って結局ノーヒット。囮変わらずで昼休憩。
 お昼を食べながらこりゃダメだとひと思案。他にやるとこもない,囮も使用済みで養殖囮はもうよたっっている,なわばり鮎はいない,けれど群れ鮎は遊んでいる…ということでなんとか友釣りを継続させるために鮎を選ばず。。で,チビの群れ鮎を狙うことに。岸際の水たまり,袋にチビ鮎は入っている。本流とその袋への通り道にある石裏のたまりに狙いをつけ,見を潜めて座り込んでじっと我慢。そのうちコトンコトンと糸にこすりアタリが出だして…ビビビン!掛かった☆でチビ鮎ポン☆群れ鮎は一つ掛かればそいつが群れに帰る。でそいつを再び石裏に入れてじっと待つ。。。やがて…ビビビンでポン☆さらにもう一回…と今度はひゅっと目印が飛んだ。脇に一つ天然なわばり鮎がいた。17cm級の黄色ハチマキ。
 「よっしゃ〜。これでもう一度瀬を攻められる。群れのチビ鮎をたくさん掛けても仕方がない。そこで元気野鮎のおとりをつけて再度の瀬攻め。でも…やっぱり掛かりません。今度は手つかずの2段目の瀬まで一気に下がってやりますが,こちらも芯も脇も頭も尻も全然の無反応。
「はぁ〜やっぱりダメなのか…。」
一番下まで下がって…いえいえ水温が低いから囮はそれでもまだ元気。しかしこっちの心が折れて早じまい。
12cm〜17cm 3匹
2020年07月01日
匹見川           11:00〜17:00
 あいかわらずの雨降りで水位が引かない。解禁から1ヶ月のこの時期,放流鮎も川になじんで気持ちのよい追いが見られるだろうと予想して取った計画有給休暇。せっかくの平日釣行だけどいい状況では無い。だからと言って竿を出さないと言うこともない。なんせこの季節をずっと待って待ってしてたんだから。再度好調と聞こえる匹見街中まで行ってみたが…平日なのに満員状態。まあ確かに竿が出せる場所は限られているが…。それでもう一度望みを託して澄川へ。ところがやっぱり鮎は見えない。やっぱり本当にここの鮎は飛んでしまったみたいだ。それになんとも水が冷たい。囮を交換する手がかじかむほどだ。
「これじゃあどこに行ってもおんなじようなものだね。」
ダメダメの連続で欲と勢いは消えてしまった。人がいないここでのんびり過ごすことにした。約100mの範囲を竿を入れて回る。広々としたポイント。好きなことができる。でもやっと掛かってくれた鮎はたったの5匹。大好きな友釣りがだんだんつらくなってきた。。

    
2020年06月28日
高津川 10:00〜16:00

 ずっと高水が続く。それでもなんとか少し水位が下がったので入れるところは無いかと出かけた。この高水の引き水で本流げんごろうがやりたいのです。
「鮎が出てきてないか。」
と期待をまだ持っているのです。見に行ってみたけれどちょっと沖まで歩み出るのに無理がありそうなのであきらめ。少しでも水が落ち着いている可能性のある上へとあがってみる。
 去年は高水のあと,型の良いのが出てきてて良く掛かってた柿の木専用区。入れない水位では無いのに釣り人が全然いない。去年末の大水で砂が流れ込み,浅くなって石も隠れてダメ場所になってしまった。それでも希望を持って入ってみる…が…やっぱりダメ。全然鮎の気配がしない。広い範囲を巡ってみたけれど1回の反応もなし。お昼にあきらめ場所移動。
 福川川はどうかと上がってみるが全然鮎の姿が見えない。すっからかん。どうやらここも冷水病で全部鮎が浮いてしまったみたいだ。昼食&場所探しで2時間の浪費。
「もうどこでもいいや。」
って投げやりになって水の感じはちょうどいい?(でも鮎は全然見えない)神楽へ。ほんとに川はいいのに鮎が石に着いていない。どこをやっても全然掛からない。水温が低いから囮は弱らずやり続けられるのだけれど,。あちこち囮を入れ回ってたらまぐれで?一つ掛かったけれど,野鮎におとりを変えても状況は全く変わらず。。。ただあちこちで群れ鮎が跳ねているのは見える。今年の鮎はほんと群れ鮎ばかり。水が落ち着いたら鮎はほんとに出てきてくれるのだろうか。。。

    
2020年06月21日
匹見川           11:00〜17:00

 ついに恐れていた増水雨が降った。普通に考えれば渇水続きの状態なら雨が降って増水したら固まって群れていた鮎が分散し,そしてトロに固まっていた群れが瀬に出てくるということで歓迎されるべき雨なのだが…天然遡上がいなくなったここ最近の高津鮎の場合は冷たい雨が降ったら上流部の鮎は冷水病で一気に死滅。浅瀬にひろがった小鮎達は増水で飛ばされて空巣になるというのが傾向だ。今年はそうなってほしくないのだが…放流期から解禁までずっと少雨で渇水が続き,水たまりで固まっていた初な鮎は急な変化には弱い気がする,,,
 大雨増水で1週間川に入れない状態が続いた。やっとなんとか入れる?というほどに水が下がった。まだ少し高いので最初は澄川の減水域へ。しかしあ〜残念。あれだけいたチビ鮎が全く見えなくなっている。どうやら一発で増水に飛ばされたみたいです。平瀬も段々瀬も全く掛からない。段々瀬の瀬肩でなんとか一匹だけ掛かったけれど…これじゃあお手上げ。昼食で川を上がったときに場所替えです。



 今度は匹見最上流部街中へ。しかし考えることはみな一緒。好ポイントはすでに竿が乱立。仕方ないので上の合流点に入る。しっかし水が冷た〜い。こんな低い水温で追うのか?って,,,全然追いません。幸い水温が低いから囮が弱らないので泳がせ続けられるけど掛かる気配が全然しない。下手の段々瀬に入っている人は時々竿が曲がっている。
「こんな低水温でも掛かるんか…。」
まぁ今回の増水でもここ匹見街中にはいくらか鮎が残っているらしいのでよかったよかったである。このポイントではどっこも掛かるところはないようなので最後の手段とぐっと下がってその段々瀬の頭に囮を入れてみた。すると…一発掛かり。
「うわっ!やっと掛かった。」
この同じ所で連続6連チャン♪しかしそこから下は先客さんのポイントなのでそれ以上攻められないのでこれで終了。
16cm〜17cm 7匹

    
2020年06月10日
匹見川           11:00〜17:00

 解禁直後のチャンス期なので休暇を入れて平日釣行。今日は楽しむぞ〜〜っとどこへいこうか?
 「匹見は小さい」
と言うけれど,今年は柿の木も大きいのが全然掛からない。とすれば小さくてもいいから解禁直後の数掛けを一度くらいは経験をしときたい。ということで今日は最初から澄川へ。
 行ってみたらやっぱり解禁直後。まだまだチビ鮎が川全体に走り回っている。しかし,今年の傾向でどの鮎も全部群れ鮎。石についてなわばりを持っているような鮎の姿は見られない。
 早速入川点にあるチャラ瀬から始める…が…全然掛からない。去年などは小さくても細い筋ごとに何匹かの鮎が石に着いていたものだが…で,少し広い石裏の澱みで尾を振らせて止めて置いたらしばらくしてやっと掛かった。これは15cmのスマートな鮎。まさに群れ鮎って感じ。それでもやっぱり野鮎。囮が変わって泳ぎが違う。元気に泳ぐが…掛からない。そのまま上へ泳がせて瀬の上のトロから瀬落ちの深みの淵へ…ここでやっと気持ちのいいアタリが出て17cmの黄色ハチマキが掛かってきた。
「ここがポイントか!」

    

っと思ったけれど,そううまくはいかない。3匹ほどで止まってしまった。
 とりあえず囮が確保できたので下手へ下がりながら泳がせで探っていく。動けば岸際ではチビ鮎が走り回る。小さい群れだけれど数はいっぱい。この鮎たちが順調に育ってくれれば今後このポイントはおもしろいところになるのだが…けれど,たいていここの鮎は雨増水で1mも水位が上がったら冷水病でみんな姿を消してしまう。それまでの短期間の祭りだ。それにしても今年は群れ鮎が多い。これはどこのポイントも同じ。まともに追うところが無い。それでも数が多いからまぐれニアミスで偶然でも掛かってくれる。なんとか囮を継いで下へ下へと下がる。一通り今年のこのポイントの状況を見たところで一旦川を上がって昼食。
 1時。ここまでで10匹。しかしやっぱり小さい。鼻環をつけるのに手のひらで握ったらげんこつの中に隠れてしまう大きさ。それでもちゃんと黄色ハチマキはついている。
「さて,午後はどうしようか。。」
鮎は小さいし,なわばり鮎も少なくて数の上がらないようなのでちょっと悩んだけれど,下手の群れ鮎のたまり場で群れ鮎がどれだけ掛かるかチャレンジすることにした。
 後半戦スタート。今度は一気に下手の群れ鮎たまりに直行する。走り回る群れを落ち着かせるため石に座って気配を消す。チビ囮でも泳ぎが軽くなるように針を細軸6号3本イカリにする。そしておばせを少し大きく取ってゆとりを持たせ,囮に自由を与える。すっと泳ぎ上がった囮が石裏に落ち着く。しばらくすると不意な泳ぎ方をする。
「群れに入ったんだ。」
そのまま群れについて走らせ,群れと一緒に石裏に落ち着く。すると糸に鮎がスレる感触があり,しばらくするとギラリンと鱗光が走る。掛かった♪これが群れ鮎掛けだ。群れと一緒に走っているときはほとんど掛からない。石裏に止まるとそこで群れ鮎のコケ食み行動が始まるのだろう。そこで偶然掛かりをする。しかし,ほんとに掛かる鮎は小さい。一握り,ほとんどがギリギリ15cmのチビだ。でも,結構おもしろいからそのまま夕方まで同じところで掛け続けた。カウントすると32匹。しかし…これだけ小さいと漁協に卸すことはできないよね。
10cm〜17cm   32匹

    
2020年06月07日
高津川   11:00〜17:00

 さて,例年のことからダメとは思っていてもやっぱり昔の高津への思いが消えないので本流中流部が気になる。そこで今回は日原周辺に特攻することにした。
 最初から空振りをして1日をつぶしてしまうのは怖いので,まずは囮換えの確率が高い池村専用区の最上流部へ。行ってみてびっくり。重機で河原をならしたようで川相が大きく変わってしまっている。いつもの主線が緩いたまりな感じになってこれまでチャラチャラの側流だった方が主線となってそっちに水が多く流れている。そっちの荒瀬が気になるところだがいつもの様子が気になるので中央部に入る。
 まずは瀬肩のトロ…ここは不発。少しずつ下がって,波立ちに入ったところでやっと掛かってくれた。型はいい。

    

囮を野鮎に変えたら全然泳ぎが違う。すいすいと泳いで上へ上へと…これで掛かるのを期待したが残念いくらやっても追いは無い。しかたなく引き戻して再び掛かった瀬肩へ。波立ちの中の大石裏。ここで泳がして待つとしばらくして糸スレを感じ,その後カクンと掛かる。しばらくやっていくつか掛けたらアタリが遠のいたので,さらに下手の早瀬をさぐってみるが…こちらは全く反応が無い。掛かるのは第一瀬肩の波立ち付近だけ。それでもここ一点だけで7匹の良型鮎をゲット。さすがに掛からなくなったので昼食をとって転進することにした。

    

 さてどこへいってみようかと考えたが,こちらもここ数年全然掛からなくなってしまった青原に行くことにした。ここは鮎がいればよく見えるポイントなので川に入ってみると様子がすぐにわかる。さて,もちろん?釣り人は誰もいない。川端に立ってみると川の様子はなんともいい感じ。石もきれいに光っている。でも…鮎は全く見えない。しばらくやったら群れが走るのが見えるかも?と思って瀬肩をしつこく泳がしてみたが全くの反応もなく群れ鮎の気配もない。どうやら瀬肩もトロもダメのよう。と瀬の中へ下るも流れの中も全くの無反応。さらにもっと…もっとと瀬尻から開きの瀬,トロと広く様子を見ながら探ったが全くの無反応。鮎がいる気配すら感じられない
「やっぱり今年も青原はダメかぁ」
2時間ほどさぐったけれど見切った。
 青原で完全にスカを食らったので他の場所も探る気が無くなってしまった。残り1時間ほどでもあるのであれでも掛かる最初の場所に戻った。瀬肩もまだ囮を通してないところに一回り囮を入れて探って4匹ほど追加。
「ここだけは少しだけましかぁ。」
と囮替え場所確保☆というところで今日はおしまい。
15cm〜20cm 11匹

    
2020年06月06日
匹見川           10:00〜17:00

 せっかくのチャンスと意気込んだ解禁なのに前回は柿の木へ行ってはずしてしまった。どうやら今年は例年解禁時に良型がよく掛かる柿木周辺はどこも不調のようだ。逆に匹見は例年数はあがっても型が小さい。それは今年も変わらないようだが柿の木のように掛からないのではらちがあかないので今回は匹見へ。
 しかしやっぱり考えることはみんな一緒。匹見筋は人がいっぱい。まずは澄川へいってみたけれど,ポイントはすでに人がいっぱい。入るところが無い。まだ解禁から日が経ってないので鮎はばらけておらず,いるところにはたくさんいるがいないところは全くの空き巣。今年は稚鮎の放流期からずっと渇水が続いていて,特にその傾向が強く,あちこちで見られる鮎も一群の塊になった状態である。少し上に上がった流れの細くなるところ,川をのぞいても鮎があまり見えないのでいいポイントと言えないからだろう,ポイントが空いていた。空き場所探しにも疲れたのでとりあえずここを開始場所とする。
 階段降り口を降りた正面に小さな瀬尻&瀬肩の大石裏がある。誰もが一番に囮を入れるところだから掛からないだろうと思いつつ囮を泳がせて石裏に入れてみるとこれが一発掛かり。思いの外早く囮が野鮎に変わったので一安心。

    

さっそく囮を付け替えて泳がせるとすっと再び石裏へ入る。するとここで止めてしばらく泳がせているとククンと2匹目が。およよ?!っと同じように繰り返してさらにもう一匹。やっぱり解禁直後。鮎は一点に固まってるようです。この調子で上下のポイントで掛かれば今日は大漁と気持ちがはやったが…はて?下手の段々瀬に囮を入れてみても全く掛からない。元気囮で上の瀬を泳がせて登らせても全くの無反応。驚いたことに掛かるのは最初の石裏の澱み一点だけ。しかたがないので一点を執拗に泳がせて10匹ほど掛かったところでさすがに全く掛からなくなった。「ここは終わり。」という感じなのでポイント移動とする。

    

 さらに上へ上がるがやっぱりここというところは空いていない。ついに匹見街中まであがってしまったがこの街中も竿が乱立。紙祖川まで上がってやっと車が止められるところを見つけた。ポイントの瀬はすでに人が入っているので瀬尻のトロに下がる。あまりめぼしいポイントは無いが群れチビ鮎が少し見える。数少ない岩回りのポイントで泳がせてしつこく攻めるするとぽつりぽつりとなんとか囮を継ぐぐらいは掛かってくれた。それもついには掛からなくなったところで今日はおしまい。

    

14cm〜17cm    17匹
2020年06月01日
高津川       8:00〜16:00

 今年もいよいよ鮎の季節がやってきた。今年はコロナウィルス感染拡大対策の一環でジャパンカップもマスターズも中止になってしまったのでいつもの早期解禁,日田の三隈川には行かなかった。だからこの6月1日高津解禁が自分の鮎のスタートだ。
 あいにく解禁前に雨が降り,少し多めの水位。解禁前に様子を見に行った時に見られた放流チビ鮎たちの姿は見られない。毎年の実績のあるポイントにはもうすでに釣り人が入っている。あっちか,こっちかと川見をして回っていたら1時間も経ってしまった。どこもすでに人が入っているがなんとか柿の木に先客さんの邪魔にならない場所があったのでそこに入らせてもらうことにした。
 瀬肩のチャラポイント。メインでは無いがチビ鮎たちが群れていてもいいところ。ところがやっぱりチビ鮎たちも全然見えない。まずは弱い養殖囮を変えることから…と流れの弱い石裏や芯脇のよれに囮を入れて泳がせてみるが…全く反応が無い。
「こりゃ,参った。。。朝靄もかかってたから温かくなったら活性が上がるかな?」
メインポイントにいるお二人の様子を見てみても掛かってる様子は無い。
「解禁初日なのにこんないい広いポイントで掛からないのか?」
1時間経過。だんだんとチャレンジポイントへ囮を出してみだす。
「とにかくなんとか一匹掛けて囮を変えないとこのままじゃ初日からおだぶつだよ。」
野鮎に変えてから攻めるポイントと思っていた主流の流芯へ一匹目の囮のダウンを覚悟して思い切って囮を入れる。すると対岸の岩盤へ当たる流れの中でグリグリグリ☆やっと掛かった。

    

これで囮も変わってリズムもよくなるかと思ったけれど…時間も経ってもやも晴れて活性が上がるかと思ったけれど…状況はひとつもよくはならなかった。短い瀬頭のチャラポイント,上へ下へ,左岸へ右岸へと探りまくってなんとか3っつ拾っただけ。



その間,メインのポイントに入っていた先客さんの方も全く竿が曲がってない。
「ここはダメだ。。って言っても他は釣り人だらけ,入れるところもないだろうしなあ。。」
もしかしたら先客さんもここを見切って場所下をされるかも?そうしたら掛からないにしてももっと広い場所をやれるかも。。。とお昼になって昼食後の様子をうかがおうともう少し場所を動かずにいたが…先客さん昼食後も動く様子は無い。それを看取ってここを動く決心を固めた。
 移動に入ったけれど,もちろん?入れるよさおうなポイントは空いていない。空いている確率の高い支流の福川川へ回ってみると…空いているところが見つかった。けど,空いてるということは先客さんがダメで移動されたのだろう。。。川岸に立って川を見るも鮎の姿は無い。流れも石の色も結構いい感じではあるのだが…とりあえず竿を出してみる。が…一番ポイントとみられる瀬肩を探っても全く反応が無い。さらに上のトロ場…気配なし。群れ鮎すら見えない。さらに上まで登って段々瀬の瀬尻。全くの無反応。
「やっぱりここは空巣かぁ。。」
で,退散を決める。
 仕方がないので下へ下りながら場所探しをするが,やっぱりどこも空いてない。解禁日の高津は下へ下がるほど掛からなくなるのはもう承知の助。しかし,空いてないのだから下がるしか無い。。ついに日原まで下がってしまった。これまでの不釣果も相まって,くたびれて戦意喪失気味。
 もうあきらめで今年の下流部の様子見をすることにした。
「さて,どこでやってみよう。」
さすがに下流部はみんな掛からないのを知ってるからどこでも空いている。
「よし,それじゃあ…」と豊川発電所下へ突入。
全く川の様子はいい。石の色もきれいなもの。後はいくらかでも鮎がいてくれれば…けれど,ここでもチビ鮎の群れすら見られなかった。瀬肩から瀬,荒瀬まで囮を入れて,さらに下がり瀬尻から瀬尻のトロ。緩瀬…とあらゆるポイントに囮を通し,場所を渡り歩いて結局鮎の気配は一つも感じられず…やっぱり今年も下流部は釣り場にならないということを確認して解禁初日は白旗降参で早々に切り上げた。
15cm〜20cm   4匹


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