2012年 釣行記

2012年12月29日
徳山湾              クロ        25〜27cm     7匹 

 全く、今シーズンは、週末ごとに大時化、大荒れの天気ばかり。鮎の竿を置いてから全然釣りに出られません。いや、出ようと思えばでられるのですが、なんとなく気合いも入らずチヌ狙いはこれが初釣り、そして竿納めとなってしまった。実はこの日も天気予報では雨・または曇りという予報だったのが前日になって急に好天。それで急遽の釣行となったのでした。
 タケさんといつもの「釣り基地」へ向かう。相変わらずの釣り基地さんの出船は朝がゆっくりで8:30出船。コンビニによってお弁当を買い、釣り基地さんで撒き餌を購入して作り,バッカンに入れて徳山港へ、波は穏やか、天気も晴れて、気温も高く、船上で吹かれる風もすがすがしい感じ。この日は地元のチヌ釣りクラブの納竿例会があり、6人が同船。大潮の満潮時の磯上がりなのでどこもまだ足場がほとんど出ていなくて悪い。それぞれゆっくり気をつけながらの磯上がり。



 私たちが下ろされたのは大津島の裏の砲台横のごろ石の瀬。初めて上がった場所なので様子がわからないが、岸の稜線と波の立ち方から流れとポイントを想像して攻め場を決める。どうも底は砂底のようでゴロ石が並んでるだけのようでちょっと不安があったが、小1時間ほど撒き餌を入れる。
 その間に荷物を整理し、仕掛けをセットしたタケさんがまず第一投。もう時間的に潮は下がりはじめているはずなのに潮が動かない。ほとんど浮きは止まったまんまだ。こぼれ撒き餌に足下にはたくさんのすずめ鯛が浮いている。その中にちらほらとフグの姿。そして下の方にはうっすらとクロの姿も見える。船頭さんに釣況を聞いたら
「クロはよく釣れる。」
ということだったが、
「チヌはぼちぼち。」
ということだった。さて、その後、こちらも仕掛けをセットし、オキアミを付け餌に第一投。ところが反応もなくきれいに餌がなくなっている。この時期なのに餌取りはかなり多いようだ。
「まあそのうちチヌが寄ってきたら餌取りも静かになるだろう。」
と思って、ひたすら餌を付け替えて投入を繰り返す。しかし、時々浮きを引き込んであがってくるのはフグばかり。砂底のここにはかなりフグが多いみたいだ。そのくせ、アラカブやメバル、ギザミといった根魚は全く食ってこない。どうもここはチヌ場じゃないような気がする。
 この状況は時間が変わってもまったく同じ状態が続いた。ぐっとポイントをずらして餌取りを交わし、なんとか餌をそこまで落とすとやっと浮きを引き込むアタリが出た。これは27cmほどの尾長クロ。



「やっぱりクロはいるなあ。」
あげる寸前までぐんぐんと底に引き込む手応えはけっこうおもしろい。その後もクロが続くかと思ったが、もう一匹手のひら級がすぐに来ただけで連続にはならなかった。その後はまたまた、餌が底まで持たない状況が続き、餌取りかわしで付け餌をそこまでもたせられたらすぐにフグ。フグフグフウグの連続で、ついには針がかみ切られだし、昼までに一袋の針を使い切ってしまうくらいだった。11時。



「もうお昼にしよっか。」
とタケさんが言ったけれど、釣りの開始時間と潮時を考えたら、この日の絶好タイムは11時〜1時と読んだので、もうちょっと我慢をして続けることにする。けれど、やはり状況は変わらず、再度フグに針をかみ切られたところでこちらの気持ちもプッツン切れてしまいました。
「これでは今日はチヌはあかんわ。ここはきっとチヌ場じゃないんでしょ。」
 あきらめのはいった僕の方はゆっくりと時間を掛けて昼食をとります。それど、ここはチヌには自信を持っているタケさん。狙い場を少し左に、手前にと切り替えながらも粘り強くチヌを探っています。僕の方はゆっく〜りと昼食をとった後、お隣のクロ名人の方が入れ掛かりでクロを掛けておられるのを見て、クロ狙いに転換です。仕掛けを完全フカセの全誘導にし、小さめのオキアミをつけて再開です。
 ゆっくりの昼食に小1時間も撒き餌をいれてなかったポイントなのに撒き餌を入れなくてもクロが浮きを引き込んでくれます。クロ釣りはほとんどやったことのないのだが、餌を入れるたび、魚を掛けるたび、



「なるほどこうやるのか。」
と学習していけるくらいにクロの魚影はやはり濃い。釣るごとに撒き餌を打つので撒き餌も効いてきて、こちらもほぼ入れ食い状態となった。
「しかし、時間は昼過ぎ。一日中クロが食い続けるとこなんて珍しいんと違う?」
徳山湾のクロの魚影の濃さにビックリです。ただし、型はもう一つ。残念ながら主は手のひら級で釣っても即放流。ちょっと大きいので足の裏サイズ。このキープサイズは20匹は釣った中で7匹だけ。クロを本気で狙い釣った時間は昼からの1時間半ほど。それで20匹はやっぱりビックリ釣果でしょう。



 最後まであきらめずにチヌを狙ったタケさんには残念ながら一度のチヌのアタリも浮きには出なかったようでした。
 日本海で型の良いクロを狙って、貧果が続いて閉口してる人、景気づけに徳山湾のクロ釣りをやってみられてはいかがでしょうか。
2012年11月24日
徳山港沖   9:00〜14:00真鯛   タイ 15cm〜29cm   7匹 (一船3人の釣果は合計28匹)    

 今年の鮎竿を置いての初の釣りは徳山沖の鯛釣りになりました。
 タケさんと一緒に、9時発というのんびり出航です。徳山港から30分ほどで馬島沖の今日のポイントに到着です。雨後の好天気、海はべた凪でとても釣り易い。本当はもう鯛釣りシーズンは終期です。どのくらい遊んでくれるのか。今年初でもあるし、見通しがつきません。
 まずは1本針のフカセ仕掛けで餌を下ろしてみます。すると、仕掛けが底に着いたと思ったらすぐにアタリが出ました。クイッと合わしてリールを巻くと上がってきたのは大きなキュウセンでした。
「底にはベラがいっぱい。」
と読んですぐさま2等目からは底を取ってから6mほど巻き上げ、餌を浮かしてアタリを待ちます。けれど、それでも餌取りらしいツンツンと突くアタリが出るのでさらに6m上げます。これで、餌取りのアタリは消えました。餌が自然に沈むようにゆっくりと矢引ほどずつ糸を出して落とし込んでいく…そういう誘いでの釣りを続けていると、グングンと重みのあるアタリが出ました。合わせるとグングンと時折首を振る真鯛独特の魚信が伝わってきます。そしてこれが本日一番の良型29cmの真鯛でした。その後、もう一匹追加。その間、タケさんは底の魚をうまく相手にして数本のベラとアラカブをゲットしていました。アラカブはかなりいい型でいいお土産です。
 続けるうちに餌取りの活性がさらに高くなったのか、12m上でも餌がすぐにとられるようになりました。そこで仕掛けを胴付き仕掛けに変更して3本針仕掛けにします。これで、餌が残ることを期待します。その頃から潮の流れがきつくなってきました。底カゴに解けたアミを入れて撒き餌を開始しますが、仕掛けがかなり早く沖へと流れていくので、
「これでは撒き餌はすぐに流れ、魚を沖へと追いやってしまうことになるのでは?」
と撒き餌はすぐにやめました。やはり足下よりちょっと沖目で魚信が出るようになりました。仕掛けを底まで一旦落として、少しだけ糸を張っているとふわ〜と潮の流れで引かれた仕掛けは浮き上がります。そこで再び糸を送り出して鉛が底に着いたのを確認します。そして糸を止めて再び仕掛けがふわりと上がり、再び糸を出して鉛を底まで落とす…。この繰り返しで沖へ沖へと探りを入れていく。この探り釣りが一番良かったようです。船長さんはさすがこの鯛釣りのプロです。この方法でうまく真鯛の居場所を突き止めて、次々に真鯛を掛けていきます。時には5本胴付き仕掛けに鯛が二つ・三つと一荷で釣り上げます。こちらは2ひき掛けがやっとです。
 それでも釣り方がだんだんわかって、調子が上がってきたなと思った頃、西の防府の方が黒く曇っています。
「ん?どうやら防府の方は雨が降ってるな。あれはこっちに来るよ。」
と船頭さん。見るとまさに雨が降ってる様です。そうしその影はどんどんこっちにやってきます。そうして…ポツポツからザーザー、横殴りの雨になって、突風まで吹き、波は白波と一気にしけ模様。あわてて、まわりに出していた道具類を片付けて、
「あ〜ダメ。一旦退避〜〜。」
と船の屋根下に潜り込みます。ちょうど昼にもなっていたので、そのまま昼食にしました。通り雨は長くは続きません。船で沸かしてもらったお湯で、あったかカップ麺を食べ終わり、温かいお茶を飲み終える頃には再び暖かな陽差しが差し込み,風も止まりました。この日は干潮がちょうどお昼。
 潮も変わって
「さぁ再び釣り開始だ。」
と意気込んだのですが、どうもおかしい…。魚の反応がピタリ止まってます。
「おかしいなあ〜。」
潮の流れは変わっていません。船から北へと一定の早さで流れています。今度はせっせと撒き餌もつめて・・・けれど、残念なのは付け餌が…この日の釣行用に船頭さんが用意してくれていた赤エビですが、出航前に見てみてビックリ。ほとんどが死んでしまっていてもう白変していたのです。その中からなんとか息をしているエビを選んで使っていたのですが、それももうほとんど生きているエビが残っていません。ほんに小さなやつか逆にこりゃ一口では食べられないだろうという大きく立派なエビだけ。仕方がないかrなんとか頭が残っている死んで白くなったエビも針につけてやるしかありません。それでも魚の活性が高ければ喰ってくれるのでしょうが、魚の気配も薄くなってしまっているので餌がそのまま残ってくるようになってしまいました。けれどしつこく沖の方まで流しながら探るとグリグリとやっとアタリが出ました。これをしっかりくいこませて合わせると、…上がってきたのはトラハゼ。
「これって、底が砂?」
あの通り雨の大時化でポイントがずれてしまったみたいです。こんな感じでは撒き餌を詰めるのも気合いがあまり入りません。
 攻めあぐねていたら再び黒い雲が…第2弾の通り雨がやってきました。
「ありゃ〜またやってくるよ。」
と思ってるとポツポツとすでに雨が落ちてきました。
ここで全員もうお手上げ。
「ちょっと時間は早いけど、もう引き上げよう。」
と船長の声が上がり、急いで仕掛けを上げて帰路につきました。
 ちょっと思うように釣果の方は上がりませんでしたが(それでも釣り慣れた船長は18匹も上げました)、もう釣れないのではないかと思えるこの時期に、ちゃんと釣果が見られてよかったです。

フィッシングセンター釣り基地 船頭:今井さん 
〒745-0043 山口県周南市都町3丁目13 :0834-31-8090 

徳山沖の磯渡し(港内、黒髪島、大津島周辺3500円〜4000円)
徳山沖の船釣り(船代8500円、アジ・サバ・真鯛、カレイ、メバル等季節により対象魚は変わる。)


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