2009年10月10日(土) かずべ〜の釣り情報に集まる仲間たちのオフ会も四回目を数えることとなりました。 しかし、今回は参加者の都合がなかなかそろわず、やっときまった開催日は高津川の最終日(翌11日からは遊漁禁漁)となりました。さらに都合の悪 いことは続きまして、開催日直前にお二人の都合が悪くなり不参加…集ったのは3名という少し寂しいオフ会となりました。 さすがに9月も終わって、鮎も下りに入っており、状況の方も刻一刻と悪くなっていく…そんな時、冷たい雨ではありましたが雨が降り、水位が上がって 残り鮎の活性が上がり、高津川下流部の横田地区匹見川合流点では好釣果が聞こえました。そこでオフ会の会場をその匹見合流点本流側と決定して の集合です。 いつものようにお昼のバーベキューの買い出しを済まして僕が会場に着いたのは10時半です。会場ではすでに早朝から翔さんが竿出しをして場所の キープと状況を確認してくださっていました。早速川中に立ち込んでいる翔さんに声を掛け、河原へ上がっていただき、挨拶です。 翔さんとは今シーズン初期に開かれたサンライン高津川大会以来の再開です。 ポイントの状況を聞きますと、残念ながらさっぱりダメということでした。泳がせ名人の翔さん、雨後増水の時には良型の鮎を半日で35匹も抜いたとい うのにこの日は朝からやって、ようやく2匹ほど掛かっただけ、他にも数人の釣り人が川に入っておられましたが全然竿が立ってないとのことでした。 「こりゃ、望み薄ですね。会場を変えましょう」 ということでもう一人の参加者福クマさんの到着を待ちながらしばし今シーズンを振り返っての鮎談義に花を咲かせます。 しばらくして集合時間となり、福クマさんの到着です。 「どうも〜 お久しぶりです。」 福クマさんとは実に解禁竿出しの時に初めて顔を合わせて、それ以来の再開です。今シーズンの最初と最後にお会いするというのもおもしろいご縁で す。それでも改めての自己紹介と挨拶を交わしてしまうと、もう間の距離はありません。ずっとお仲間であったかのように鮎談義が盛り上がります。3人で どんどん話が盛り上がっていきますので、福クマさんにもここは状況が悪いことを話して 「先に場所を決めましょう。」 と会場の変更に同意していただきます。 「さてさてどこにしましょか?」 ということになったのですが、場所の選定に悩みます。実は福クマさんも集合前には匹見川鉄橋上で竿を出していたのだけれども一匹きたきりだったと のこと。状況はどこも悪いようです。そこで、前回の釣行で小さいながらもまだまだ鮎が残っていることを確認していた匹見ふれあい公園裏をかずべ〜が 提案し、了承してもらいます。 早速3人で車を連ね、匹見ふれあい公園裏へ。ところが普段はそんなに人に認められない場所であるはずなのに先客が3人も入っておられます。 「こりゃ大会というわけにはいかないね。」 ふれあい公園裏の釣り場はそんなには広くないのです。先客さんが3人おられたらその人たちに迷惑を掛けずに開催するというわけには行きません。そ こで再度場所検討。川の上を眺めてみるとこちらは特に今年人気場の隅村地区に人影が見えません。 「いってみましょか」 ということで移動してみると、お一人しか釣り人が入っていません。こちらは釣り場が広いのでお一人ぐらいなら迷惑を掛けることもなくのびのびと釣りを することができます。 「ここでしましょ。」 と意見が合って、上の駐車帯に全員移動。いよいよオフ会の開催となりました。 早速バーベキューセットを準備。初参加の福クマさんですが、気を遣っていただき、焼き肉を用意してくださってて感謝感謝☆今回は予定よりも参加者 が少なくもあり、大ごちそうとなりました。しかし、あんまりおなかいっぱいになっても次の釣り大会で動けなくなります。(笑)食材はたんまりと残ってしまい ましたがお話いっぱい。お料理ごちそうで満腹になったところでいよいよ釣り大会へ。 次は大会となるとみなさん片付けが早い早い。さっさときれいに片付けて釣り準備を整えます。 今回からは大会の方も力を入れて、試合時間を3時間と設定。そして優勝者には特製のトロフィーを用意しています。競技上のルールの詳細はいつもと 一緒。 ☆ かずべ〜杯鮎釣り大会のルール ・試合時間は今回から実釣3時間。時計合わせをして全員が釣り準備を整えたところで合図と共に囮を出し、 合図と共に囮を引きあげる。 ・ポイントの選定は入川順番をじゃんけんで決め、1番の人から順に入る。1番の人が出発30秒後に 次の人が入川する。以下の人もそれに続き先行者がポイントを決めるまでは先行者を追い越さない。 ・最初の囮は2匹。自分が釣って持っている鮎のうちから2匹選ぶか、あるいは用意された鮎から選ぶ。 ・順位は囮を含む1時間で掛けた鮎の総匹数が多い順、優勝者にはトロフィーを進呈。 ・競技開始を見定めて、かずべ〜も参加する。 「この状況で、釣り大会になるんかいなぁ。」 などと言いながら、わきあいあい、ゆっくりと昼食会をしていた3人ですがみんなさすがにトーナメンターです。釣り大会と切り替わると同時に気合いに入 った選手に雰囲気が変わります。 じゃんけんぽんで出発順を決めて順次川へ入り、おのおのが決めたポイントへと向かいます。 お二人の出発を見届けて、まだ私服であったかずべ〜もようやく身支度を済ませて出発です。どう考えてもポイントは駐車帯より下、隅村橋の上下、当 然お二人ともそちらへ向かっています。 視ると遊び鮎が上下し、その中に石付きの鮎もちらりと見えました。 「ん?もしや?」今回は試合時間が長いということもあって気持ちにゆとりがあります。僕の囮は前回の釣行で持って帰り、自宅の水槽でキープしていた 使い古しです。流れの緩いこの棚で囮が変わってくれたら儲けものと棚から身を隠すようにとずず〜っと後ろへ下がって、こっそりと竿をのばします。鮎 の掛かりは少ないと予想して穂先は久しぶりのソリッドです。心配しましたがキープ囮はすすすっとポイントに向かって泳ぎ出てくれました。棚の下の深み から棚の浅場へと静かに引き上げようとするとグリングリンと前当たりが出ます。 「そううまく行くかな?」 と思った瞬間ギュルギュルギュル〜と二匹の鮎がもみ回しました。 「掛かった☆」 で、竿を立てて寄せ、抜こうとしたところで…すっと軽くなってしまいました。 「ゲッ!バレた?」 せっかくのラッキーチャンスを逃がしてしまいます。囮を引き寄せて様子を見てみると大丈夫、まだ囮は泳いでくれそうです。再び同じようにそ〜っとポイ ントの棚へ近づけるとすぐにビビビっときて竿にテンションが掛かったところでふっと軽くなります。 「野鮎のアタリが弱い。」 狙い場にいる鮎は型が小さく、そしてこの終期です。追いが弱いのでしょう。そのアタリの弱さに久しぶりに使ったソリッド穂先でうまく針掛かりをさせきれ てないのです。2匹ばらしてこの事に気がつきました。再度このポイントに泳がせて攻めますがさすがに小さなポイントで2匹ばらした後ですから今度はア タリが遠のきます。沖から、手前から下へ上へと鮎を探して誘います。しばらくしてグググッと掛かり信号が出ました。 「今度はばらしてなるものか。」 竿を上に倒してしっかりテンションを掛け、さらによいしょっと合わせも入れます。今度はさすがにがっちりと針掛かりしました。2匹もばらした後ですから 慎重に慎重に掛かり鮎をあしらい、しっかりと抜きます。バシャン!やっと野鮎をタモに納めることができました。 囮は元気な野鮎に変わりましたが、このポイントはもう追い鮎はいなくなったようです。続けて少し攻めてみましたが後続は続きませんでした。立場を反 対側に移してさらに攻めてもみましたが2度ほど針を蹴られたけれど掛かりませんでした。 「やっぱり今日はソリッドは向いてない。」 そう判断してここで穂先をチューブラーに交換します。 そして今まで竿を出したことのない上流部の小さな瀬に気が向きます。 「一通りやってダメなら下へ下がればいい。」 時間が3時間と長いことでゆとり気分です。ということでここから僕はお二人と違う方向の上へと上がりましたので福クマさんと翔さんの様子は全然わかり ませんのでレポートできません。m(__)m さて、初めて上った隅村の上、大きな淵に落ちる小さな段々瀬の瀬尻からまず攻めます。鮎の姿は見えません。小さいけれど落差のある段々瀬なので 水の勢いは結構強い。さきほどの棚攻めで元気な野鮎が手には入りはしましたが、うまく転がさないとこの一匹を参らせてしまってはゲームオーバーに なりかねません。おそるおそる瀬尻の水勢の弱いところからじりじりと引き上げていきますが野鮎の追いは感じられません。鮎も見えません。 「ここには鮎はいないのかな。」 瀬尻をあきらめちょいちょいと瀬を上がります。囮の弱りをさけて瀬の脇、足下の筋へ囮を入れて上へと探ります。すると大きめの石の頭でグルリンと 掛かりました。そのまま段々を下げて瀬尻のたまりで抜きます。うまく囮が継げました。2匹の囮を確保できたのでゆとりができました。今度は少し冒険と 瀬の中心に向かって囮を出しながら石をなめていきます。鮎は多くはないようですが、居れば非常に素直で、クリンクリンと追い反応があり、そこで誘うと グググンと掛かってきます。止めておくより誘った方が追い圧が高いようで当たりが強く出ます。誘いは囮の鼻上げです。よくやる誘いは鼻面を上げてす ぐに下げるダンクなのですが今シーズンの中盤以降は下げるより上げた方がよく追う感じです。囮の鼻にテンションを掛けてつり上げ気味にしてちょっと だけ待つのです。引き上げたときに追ってくるのです。この誘いはあまりやると囮の弱りが早いのですが、追いは強く掛かりもしっかりしてます。このつり 上げ誘いでこのあと2匹追加して瀬でのアタリは終わります。ただやっぱり鮎の密度は低いのです。次から次へと囮に石を渡り歩かせてやっとこれだけ 拾うことができたのです。 さて、瀬の中を探り終えたので、この小さな瀬の肩へと上がります。瀬の肩にチビ鮎が居るのでは?と期待十分です。そしてやっぱり期待通りにチビ鮎 がたくさん見えました。ただ、この鮎たちは追い気が低い。囮を泳がせて群れの中に入れても全然追ってきません掛かりません。終期は水温が低いので 囮の弱りが遅いのです。オバセで泳がせていれば何回でも上へと上がってくれます。ただし、妊娠期?のこの鮎たちはたとえ元気であっても中層や上層 に浮いて泳ぐ事がよくありますね。上へ上へと泳ぎ上がってくれてるのに掛からない…おかしいなぁとよくよく上に上る囮を注視してみたらなんと水面にち ょんちょんと鼻を出しながら泳いでる…ってなことが時々あるのですよね。この徴候が見られるときの対策は背針や胴締め法があるのですが、一番いい のは浮かない泳ぎをする囮に交換するのことですね。いざというときはこいつならちゃんと底を泳いでくれるという囮に眼をつけておくのです(笑)。さて、こ の瀬肩の見える鮎を掛けるのはおもしろいんですよね。ついついはまってしまって粘ってしまいます。もう少し上にまだ手をつけてない小さな瀬があった のに、そこに移動せず、この瀬肩に執着してしまいました。囮と野鮎のニアミスの繰り返し。ところが掛かるのは見えない鮎なのです。少し深く掘り込んだ 筋に囮が滑っていったときにガクンと掛かりました。この深い筋にいる鮎は大きいのです22cm。かなり引っ張り回されたけどちゃんとあしらってタモに納 めます。交換したばかりの元気のいい囮は再びその筋に突っ込んで、今度はすぐにツンと小さな当たりと共に糸が走ります。これはさらに型が良くなって 24cmです。ちょっと型が良すぎて囮には使いたくないなぁ〜と思いましたがやはりその元気さに期待をして囮にして送り出します。けれど型の大きい鮎 は追いが悪くなる。そうしてついに根掛かりをさせてしまいました。掛かった先は石に挟まれた枯れ草の枝です。これじゃあ針は外れません。仕方なしに ポイントの中心にはずしに入ります。囮を外そうとするとその小枝にメタルが絡まってしまっていました。 「こりゃ、やばいかも。」 と思うのとメタルが切れるのが同時でした。すぐに水の中に手を突っ込んで切れ糸をつかもうとしましたが、残念ながら自由になった元気囮はさっさと姿 を消してしまいました。これで見えていた鮎たちはささーっと上へ逃げてしまいました。再度落ち着きを取り戻すには20分程度の時間が必要でしょう。時 計をみると試合時間終了30分前になってました。 掛け後を釣り下がりながら集合場所へ向かいます。ポンポンとポイントには囮を入れながら下っていくのですが、鮎は掛かってきません。この時期、釣 り返しはきかないんですよね。居るところの鮎は素直に追ってきてすぐ反応が出るけれど、石に着いている鮎は少なく抜いたらもういない。結局数を増や すことはできず、込み7匹で集合場所へ帰ります。 さて、集合場所には翔さん、福クマさんも帰ってきていました。 「しぶいね〜」 「でも、居たら素直に追ってきましたね。」 「あれでもまだ若い鮎が残ってたね。」 「この分なら禁漁に入らなければまだまだしばらく釣りができそうなんだけど。。」 などと高津最終ラウンドの釣りを振り返りながらの会話が弾みます。 そして検量です。見事、第4回かずべ〜杯の優勝トロフィーを手にしたのは船から良い型の鮎をドカドカドカっと出した福クマさん、初参加初優勝でした (込み10匹)。 おめでとうございます。続いて2位がかずべ〜3位は翔さんという結果で大会そして今シーズンの高津の釣りを終えました。 夕刻の河原をそよぐ秋風は寂しさを感じさせます。けれど、終わりでありながら大会にて高揚した気持ちは、もう来シーズンに向けての闘志あふれる気 概へとふくらみます。もう終わったのに鮎に対する語りはつきることがありません。竿を置いても陽が山際へ消えるまで立ちん坊のまま語り尽くしました。 「さて、そろそろ行きますか。」 誰からともなく出たその言葉に、帰らなくてはいけないとあきらめ、踏ん切りをつけて車に乗り込み3人は終焉の高津を後にしたのでした。 みなさんお疲れ様でした。今年もとても楽しいオフ会でした。ありがとうございました。来年また高津で会いましょう。
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