2005年 釣行記

2005年05月05日
天候 晴れ 福川川  12:00〜18:30
                 ヤマメ 15cm〜17cm  9匹
                  ゴギ 20cm,25cm 2匹
 毎度おなじみの昼前出動。「さて、今日はどういう作戦で攻めてみようか?」と考えながら中国自動車道を西へと車を走らせる。
 「そういえば・・・・」と思いついたのは今シーズンはほとんど足を踏み入れていない福川川。解禁初期に入川したが、僕の好きな椛谷集落下付近は大堰堤からの砂の流出によって川は真っ白になり川底には砂がたまっていて釣る気を失ってしまっていた。しかし、しばらく日を置いたので川の状況も変わっているのではないだろうか・・・・ということで今回は行き先を急遽変更して福川川に釣行することにした。こっちなら釣場までの時間も距離も少なくてすみ、楽な釣行ができる。しかし、少し気がかりなのは今回も餌は川虫を採るつもりだったのだが、福川川は川虫が少ない川だ。もし餌が採れないときは控え餌として持ってきている若干のブドウ虫とみみずを使うしかないことだ。
 鹿野ICで高速を降り、峠を越えて最上流部から椛谷に向けて山を下る。釣り人らしい車は少ない。「結構魚が残ってるかも?」と期待して椛谷集落下の古江堂谷川との合流点少し下へ向かう。駐車帯には車はなく、そこからスタートすることにする。

 入川点にある小堰堤下の段々瀬、ここから釣り始める。まず目の前の段々の大石裏の落ち込み白泡の中へブドウ虫をそっと入れる。するとすぐに反応があり目印が水中へ引き込まれる。ツンと合わせると意外に引きが強く、掛かった魚は流れに逆らって段々瀬を上へ昇る。ところどころ頭を出している大石に道糸が擦れないように気をつけて魚をあしらう。上へ下へと走り回られるがそのうち寄って来た。掬ってみてびっくり、良い型のゴギだった。こんなところで1発ゴギが出るとは、幸先がいい。今日は結構釣れるかな?と期待が高まる。
                  
 ところが次は続かなかった。魚がいないわけではない。思うポイントで釣れてくるのはカワムツばかりなのだ。狙いを流れの速いところに変えて攻めるが今度はウグイばかり、ヤマメは姿を現さない。仕方なくどんどん上へと川を上る。残念ながら足跡はあった。かなり新しい無数の足跡が砂の上に残っている。それでも魚は残っているはずだが?川の真ん中にできたポイントでは全然ダメ。
 両側の際にできた小さなポイントでやっと顔を見せたのは小さく、痩せているヤマメだった。この時期にこんなに痩せてるの?餌もチェンジしたいので瀬で竿を置いて川虫を探してみた。ところがやはり?川虫はほとんどいない。いても少数で、しかも小さすぎて使えないものばかりだ。川虫採りは場所を変えて3度挑戦してみたがどこも同じだった。仕方がないので餌はそのままブドウ虫で続ける。

 この日も下流へ向かう風が非常に強く、投餌はままならず、また餌を入れても道糸が風に押されて袋になり思うように流せない。効果があったのは流れの速い瀬でポイントを自分より下へおき、餌を下へ流しきり、引きずって誘う誘い釣りだった。これで何匹か追加する。けれど、やはり掛かってくるのは痩せた放流サイズギリギリの小さいヤマメばかりだった。
 耐える釣りを続け、結局目指すところまで上がってしまった。続けてまだ上ることもできるが風が強くなり、釣り辛く、また魚も思ったほどでないのでいったん竿を納めて車まで戻る。
 風をさけるために上の大堰堤上の谷へ移動することにする。するとやはり思いは同じ、車を止めようと思ったところにはちゃんと先行者の車が止まっていた。仕方なく少し上へ移動して車を止め、谷を下って河原に出る。すると足跡がいっぱい。どうやら先行者はかなり前に川へ入り、すでに僕が降りたところも通り過ぎたようだ。
              
 風は少しはましではあるがやはり上流から下流へ向けて強く当たる。そこで竿をテンカラに変え、釣り下ることにした。これなら風に毛針を運んでもらえばいいからだ。当然のことそんな釣り方でいい釣果が出るわけがない。毛針は空を切るばかりである。前回までに木の枝に引っかけたりして持ち毛針がだいぶ少なくなったのでこの日は自分で巻いた毛針も持参してきていた。そこで、どうせ反応は少ないのだから・・・と毛針を自作のものに変える。少し巻きを大きめにしてあるので大変視認しやすい。
 川岸近くにできている段々瀬の白泡の中にそっと毛針を入れるとス〜とラインが水中に引き込まれていく。思わずガンと合わすとなんと一発掛かり、これは20cmのゴギであった。結構いい手応えで引いてくれもして、自作毛針&本日のテンカラ初獲物ということで大変うれしい。さて、その後は打っても打っても魚は出てくれない。
 どんどん打ちながら下っていく。大石からの流れ込み、渦巻きができているところでしばらく毛針を流すとククンと竿先にアタリを感じた。これがうまく合い、ヤマメがやっと顔を出した。「ん〜今日は毛針を流した方がいいのかな?」それからはあまり数多くはないのだが流れ込みの後に淵があるところでしっかり流してみる。そうするとかなり流れた後で沈んでいる毛針を喰ってくるという感じでヤマメが追加できた。しかし下の方はそういうポイントは少なく、チャラや瀬、トロも攻めては見たものの反応は出なかった。夕暮れのベストタイムまで粘ったが数は出てくれなかった。
2005年04月30日
天候 晴れ 紙祖川  13:00〜18:00
                 ヤマメ 15cm〜19cm  14匹
 昨日に引き続きの釣行。今日も昼前からの出発だが、前日、苦しい釣りをしたので少し魚の感触を味わいたく、餌で釣ることにした。
 いつものように途中高尻川で石をひっくり返してヒラタを採る。今回は目をつけていた採取場所も空いていたので30分ほどで釣行に十分な量を採ることができた。
 「さて、そろそろ5月、上流部もそろそろ型が良くなったかな?」とも思ったが、川を見るとかなりな渇水。初期に川底が見えなかったところも膝下水深くらいに見える。「これでは魚は分散してるな。」と感じ、少しでも川幅があり、大きめの石がたくさん入っているところをポイントに決め、そこに車を向ける。
 すると入ろうと思ったところには車があって、ちょうど2人ほどが竿をたたみ、これから移動するというところだった。すでに狙いのポイントは攻められた後だとは思ったが、「どうせ連休中、どこへ行ってもきっと人は入った後だろう」と言うことでそのまま先行者と入れ替わりで車を止めた。
 とてもいい天気だが風は強い。この時期、いい天気であればあるほど昼からはどうしても強い風が吹く。まずは駐車帯のすぐ下にある落ち込みポイントに餌を入れてみる。しかしやはり反応はない。真ん中・手前の岸際・対岸の岸際と筋を変えて攻めてみたがようやくちょこんと目印に反応を見せてあがってきたのは小型のウグイ。状況はかなり厳しいようだ。早めのポイント移動で上へと上がる。段々瀬、溝・瀬と次々にポイントを攻めるがようやく放流サイズの小さなヤマメが1匹あがっただけだった。さらに上へ・・・曲がり流れにできたぶっつけの落ち込み。ここは流れも複雑になっており、岩盤も底の方はえぐれていておまけに結構大きな石も沈んでおりいつ攻めても何匹かは顔を見せてくれるところだ。しかし、やっぱり素直な筋ではウグイが顔を見せるだけだった。流れの脇にできた小さな瀬でやっと一匹上がっただけだ。さらに上のところどころに大石が入っている瀬。ここもゼロのチャラ瀬流しで攻めればいつもならおもしろいように反応が出てくれるところだが、ようやく岸際にできた石裏のよどみで1匹きただけだった。
 このように絶好のポイントですら反応はほとんど出ないという状況は続く。段々急瀬から落ち込んでそのまま石垣に沿って芯が走るおいしいポイントでもやっと1匹拾えただけである。途中最近工事が入って道路からは見えないが大石がそこここに入っていながら流れの緩い瀬になっているおもしろいポイント、ここも強風に竿をあおられ、投餌しにくいのを風の谷間を待ち待ち丁寧に攻めてみたが、一つ二つ拾っただけだった。集落の下端まで来たとき上からつり下がってきた人と出会った。近所に家のある地元の人らしく少し会話した。「時々入るがもう大きいのはいなくなった。」と言うことで釣れてきた小さいヤマメ2匹を見せてくれた。「今、釣り下がってきたばっかりだからここから上は釣りにくいかもしれんよ。」と言ってくださったが今日はこの筋を攻めてみたいと思っていたので礼を言ってそのまま入れ替わり、上へ上る。
 時間は15:00を過ぎていた。しかし魚籠の中はまだ3,4匹しかキープできていない。先客と入れ替わってすぐにある対岸の木の下をくぐる流れのポイント、攻められているのはわかっているので芯をさけて脇にできた小さなポイントに餌を入れる。するとちゃんと魚はまだ残っていたようでポンポンと2匹ほどすぐに出た。餌がヒラタということも功を奏したようだ。さて、それからは時間も夕刻のいい時間になり、またポイントも先行者が入ってから少し時間を置いたこともあり、魚の反応は徐々によくなってきた。しかし出るのはどれも第一ポイントではなくて第2、第3ポイント、しかも出てもその1匹。後は続くことはない。
 この日は実は下手をしていて川虫を入れていたえさ箱に保冷剤を入れるのを忘れてしまっていた。そのため温かい気温に餌の川虫はすぐに死んでしまい。状態がとても悪かった。それでもなんとか足がもげないように気遣いながら餌付けしてたのだが、このころにはもういい状態で付けられる餌はほとんどなくなっていた。「ここが最後だな・・・」と入りやすく魚影も濃いいつもの橋下のポイントに立つ。水量があれば下の扇開きの瀬では遊びヤマメが多くいてゼロ瀬釣りがとてもおもしろいのだがこの渇水に遊びヤマメはいない。上のポイントも水深があるときには静かに攻めればここだけで何匹も釣れたりするのだが今日は浅瀬になってしまっていて魚影も見られない。水深があるのは落ち込み部分だけだった。そこに投餌できるぎりぎりまで離れて立ち、そっと餌を入れてみる。すると即反応があった。白泡の中でゴギ。流れの中でヤマメ。流速の落ちるところや浅瀬ではウグイと次々にアタリが出る。
 しかしながら餌がさすがになくなってしまった。「ひょっとして?」と竿をおき、上の瀬で石をはぐってみるとなんとここにもちゃんと大きなヒラタがいました。15分ほど石をひっくり返して餌を採り、再び攻める。けれどすぐ上の瀬で石はぐりをしたからかその後はアタリは遠くなってしまった。上の段々瀬に移動するが浅くなっていてポイントらしいポイントは対岸際一筋だけしかない。二段ある下の方はアタリが出ない。上の方の段でいい型のが一匹きた。さらに上へとも思ったが根掛かりをして仕掛けが切れたのを期に竿をたたんだ。(この日もカメラを忘れてしまったので写真は釣果だけです。m(__)m)

2005年04月29日
天候 晴れ 高尻川 14:00〜18:30
                 ヤマメ 16cm〜19cm  3匹
 連休初日、ゆっくりしてたら出発が遅くなった。昼過ぎの到着は試しの気分。初期に一度入って結構いい目をした高尻川。あれから一度も入ってないのでその後の状況が気になる。昼下がりはテンカラの時間・・・ということで高尻川でテンカラ挑戦することに決めた。
 段々小堰堤の終わりに車を止めて「さぁ、勝負開始だ!」テンカラは前回使ったレベルライン。毛針は背中が白いドライをセットした。川は減水。この時期、いい天気の昼からはどうしても風が出る。強い風でラインが吹き上がり、やりにくい。高低差の少ない高尻川は全部がチャラ瀬化しているようだった。
 浅いのは浅いけれど石裏にはちゃんとよどみができている。小さなポイントへ次から次へと打ち込んでいくが魚が居る気配がない。なのでポイント変わりは速い。あっちへ打って、こっちへ打って、ポンポンポンと上へとあがっていく。少し水深のある大石裏。「ここは出てもいいのでは?」と風に吹かれ何度も打ち直してやっと狙いのところに毛針が打てたらすぐにポコン!掛かった!けれど、魚はカワムツだった。「狙いは間違ってないのになぁ。」
 どんどん打ちあがっていくが出るのはカワムツばかり。ヤマメはどこに行ったのやら?川中を歩くとかなり前方を魚が走っている。どうやらこの減水&好天気でかなり魚がナーバスになっているようだ。できるだけ川の中に入らないようにして釣り上がる。人はしばらくはいってないような感じを受けたのだが全然ヤマメは出ない。
 嫌気がしてきて打ち込みも荒くなる。チャラを打ち打ちどんどんあがっていく途中でバシッ!ん?おお!でやっと初物のヤマメが出た。なんてことのない浅い平瀬だった。しかし半ばあきらめていたのでこの出会いはとてもうれしかった。今期初挑戦のテンカラだがボウズなしである。
 しかしその後は続かない。堰堤下の落ち込みもカワムツばかり、やっと違う魚と思うとウグイである。相当あがって、時間も夕方になったが状況は好転しない。「夕方になったら・・・」と期待していたのだが残念である。
 ついに前回入ったヤマメが結構いた平瀬までたどりついた。もう陽が山の端に隠れている。しかしここも魚影は見られなかった。それでも平瀬の上の段々瀬で水面にあった毛針を引き込んだ。うまく一発で掛かり取り込む。同じ段々瀬でポポンとあたってきた。一つあげて、一つバラシ。釣り人がいないのは魚影が極端に薄くなっていたからなんだなということで納竿とした。(今回はデジカメを忘れてしまったので写真なしです。)
2005年04月24日
天候 晴れ 紙祖川 11:00〜18:00
                 ヤマメ・アマゴ 15cm〜22cm  9匹

 この日はこのHPのBBSに集う方との渓流オフ会。集合時間は匹見広見合流点で昼ごろということで出発もそんなに急ぐ必要はなかった。それでも僕としてはいつもよりちょっと早めの8:00に家を出た。集合前に1ラウンドやってから・・・という予定だ。
 「そうだ、ゼロ釣りもみんながするのだったら・・・」と高尻川で川虫を捕ることにする。前回見つけたヒラタが多く採集できるところに着くと、そこに釣り人が一人入っていた。そこでその釣り人のじゃまにならないように200mほど下流で川に入る。「ここでもいるかなぁ」心配だったが、数は目当ての場所には落ちるけど、いい大きさのヒラタがいた。「4人分・・・200匹は必要かな?」ということで、ちょいと数の少ないその瀬で石を抱き上げる。でもやはりこれがまた結構楽しいのだ。左岸を上へ歩き、瀬が切れたところで川を切り、今度は右岸を下る。熱を入れて採取したので気が付くと1時間が過ぎていた。しかし、型揃いの活きのいいヒラタが200は十分に集めることができた。
 車は峠を越えて紙祖に入る。時計を見ると11時。昼までにはちょいと時間があった。そこで先週チビ助を連れて入ったポイントで昨日作ったレベルラインテンカラの仕掛けを試しに振ってみることにした。これまでの2回はシングルテーパーラインだったのでレベルラインがどんな飛び方をするのか全くわからない。河原へ降りて糸を張って早速振ってみる。最初の何回かはバック、フォアー共、無茶苦茶だったが、思ったよりこちらの意図がラインに伝わる。・・・そういえば中学の頃テンカラをしたときはただのストレートナイロン糸だったからなぁ。。。などと昔を振り返る。風もないので手尻2mのラインがスススーと前に伸びていった。しかし、魚は・・・前回と違って全く姿を見せない。ライズもなければ毛針に興味を見せる魚の姿も見えない。前回たくさんライズしていたところへと次々にポイントを変えてみたが同じ事である。グッと下って早瀬に入る。ここでやっと石裏のたるみに打ち込むとすっと出て反転!バシッと合わせると1発で掛かった。そのまま抜こうと手網を抜いて構えたが軽くは抜けなかった。寄せて岸へズリ上げたのは型のいいアマゴだった。その後も少しずつ下がりながら振ってみたが次は来なかった。

 時計を見るとあっという間に30分が過ぎていたのでさっと竿をたたみ、集合場所へ向かう。お二人はすでに来ていた。雰囲気ですぐイダ掛け師さんと鮎蔵さんとわかったので早速挨拶をし握手を交わした。初めてあったのに他人のような気がしない。やはりこれまでHPを通じて話を交わしてきた間柄でもあり、何よりも同じレベルで釣りの会話ができる方なのだから・・・。そこに和渓さんも合流して4人で円になり昼食を取りながら話は弾む。しかし、やはりみんな無類の釣り好きである。食事が終わると気持ちは川に向かっている。昼からの釣行の組み立てだ。この日は他の3方はもうすでに気持ちはテンカラ一直線。和渓さんはこのまま本流でテンカラ、そして僕とイダ掛け師さん・鮎蔵さんの3人は紙祖へ向かうことにする。
                                          
 入ったところは集落端の橋下に続く瀬。ここは僕も穴場として結構好きなところ。速い流れの中で時々いい型のヤマメが出るところだ。お二人は初心者の僕に気遣ってくれて手つかずのポイントへ先に行かせてくださった。しかしながら僕は打ち込みも下手くそなので一つのポイントを攻めるのに大変時間が掛かる。お二人の瀬上がりのペースの3倍ぐらいは掛かるのであった。それに自分が竿を振るよりもお二人の見事な竿裁きを見ていた方が楽しい感じでついつい見とれてしまう。それでもリズムを合わせてくださりながら・・・僕の後ろをあがってくるイダ掛け師さんは4つ手中に収めていた。僕の方は・・・毛針を追う姿は3匹ほど見はしたが1回はあわてて合わせてリーダーの合わせ切れ。せっかく鮎蔵さんからいただいた丁寧に巻いてある毛針を一つ失ってしまった。
他の2匹は針掛かりせずで釣果を見ることはできなかった。橋上の堰堤までたどり着いたので再度のポイント変え。紙祖の上へあがることにする。しかしさっきのように3人で打ちあがったのでは釣果があがらないに決まっているので今度は3人バラバラ、納竿時間と集合場所だけ打ち合わせて三々五々にポイントに向かう。
                                                          
 昼から吹き出した風は谷へ入っても収まる様子はなかった。生きのいいヒラタがえさ箱の中にたくさん入っているのも気になったので、せっかくではあるが僕は今度はゼロ竿に持ち替えた。この日は紙祖沿いにはたくさんの釣り人が入っており、すでに人が攻めていないポイントなど皆無と思えた。「どうせどこも攻められているのなら・・・」と初期に攻めた低堰堤につながる集落の中の筋をポイントに選んだ。川へ降りてみるとやっぱり風は強く、振込は思うように餌が飛ばず、また着水後も糸が吹き上げられて目印は落ち着かず、筋もはずれてしまう。じっと竿を持ったまま風が弱まる時を待って打ち込むという釣りになった。それでもやはり餌がいいのでポイントポイントでは魚が当たってくる。そのうち風も少し弱くなってきて釣りやすくなったので瀬を中心に釣り上がる。この辺りのヤマメも少しは大きくなっているがそれでも2匹に1匹は14cmと放流サイズが釣れる。気候もかなり暖かくなり、水位も下がっているのでポイントは瀬中心へと変わっている。流れの筋を離れた緩流にはウグイが多いようでこちらもだいぶ釣れてきた。ヤマメの方が流れが速く、かつ流れの前にいる。目指すポイントまでの半分まで来た頃から不思議と反応が低くなった。「まずここにはいるはずだ。」というポイントでもヤマメは姿を現さず、見落としポイントでも掛かるのは放流サイズばかり。芯ですらウグイが釣れてしまう。「おかしいなぁ。。。」と思いながら釣り上がったが、原因がわかった。前方30m程のところに釣り人が二人、竿をたたんでるところが見えたのだ。どうやら途中からその方たちのすぐ後を追いかけあがりしていたようだ。すぐに竿をたたんで川をあがった。
 時計を見たら集合時間までいくらもなく場所変えも、もう無理な時間だった。道路を車へと向かう途中、ちょうどイダ掛け師さんの車と出会ったので集合場所を教えてもらい、そのまま竿じまいして集合場所に移動した。
 川から上がってくる鮎蔵さんを待ちながら再度イダ掛け師さんと釣り談義。あの強風の中でもさすが、イダ掛け師さんは1時間で10匹を追加し、風がおさまらないので岸に上がったと言うことだった。しばらくして鮎蔵さんも川から上がってきたので一緒に釣りができたことの喜びと次の再会の楽しみを確認し紙祖を後にした。
2005年04月17日
天候 晴れ 紙祖川 15:00〜18:00
     ヤマメ・アマゴ・ゴギ 16cm〜25cm 2人で合計 7匹

 今週末は家庭サービスとおとなしくしていたのだが、今春から中学生になった息子が暇そうだったので息子を川釣りデビューさせるべく誘って連れて行ってみた。
 川釣りはほとんど初心者の息子でも周囲に気兼ねなく竿を振り回すことができ、しかも魚のアタリが出て、うまくいけば釣果もあがる・・・・そんな場所を考えると釣場まで時間が掛かり、釣る時間は短くなってしまうけれど「やっぱりあそこしかないな。。。」と行く先を紙祖に決める。
 昼過ぎからの出発なので当然のこと釣場着は15:00と遅くなった。さらに行ってみてビックリ!というのも水量が低い低い。今シーズンでこんだけ低い水位は初めてだった。ここ最近の暖かさで、もう残雪の雪解け水も出なくなったのであろう。きっとこれが普段の紙祖川の水位なのだろうがこれまで高かっただけに渇水のように思えた。狙いの釣り場に付くと上に先行者がいるのであろう車が止まっていた。まあそれでも魚影の濃いところなので人が釣った後でも時間さえたっていれば再度魚もアタックしてくれるだろうと河原が広がるそこを釣り場に決める。
              
 息子に身支度を調えさせて、竿に仕掛けをセットしてやる。餌は養殖ブドウ虫。餌の付け方と餌投入の仕方。そして餌の流し方と一通り教えてやって何投かつきあってやる。やはり魚はいる。最初から2,3投は魚のアタリが出た。けれどアワセのタイミングを知らない初心者なのでハリ掛かりがしない。ちょっと掛かってもすぐばれてしまった。大名釣りをさせて簡単に獲物を手にしてしまっても釣った感動は少ないだろうとその後息子をその場所に放置して、僕はテンカラ仕掛けを竿にセットする。
 目の前の緩瀬はぴちゃぴちゃと魚のライズが見られる。さて、テンカラ初心者の私、しかも久しぶりの竿振りということで全然毛針が前に出てくれない。しかししゅこしゅこと竿を降り続ける内に何回かに1度はやっと毛針が前に出るようになった。魚がライズしている筋に毛針を打って流してみるが全くアタリは出ない。それでも魚はライズしているのでポイントはそんなには移動せず続ける。けれどHITは0。
 そこで息子はそのまま放置して下の早瀬へと移動する。ところが下から餌釣りの人が釣り上がって来られるのが見えた。残念ながら瀬の中を自由に攻めることはできない。早瀬の瀬頭ぐらいならその人の釣り上がりにもじゃまにならないようだったのでそこ一点だけ攻めてみる。大石の裏のたまりにうまく毛針が落ちてスーと流れていこうとするとき、ふっとラインが走った。すかさず合わせるとラッキー掛かった。20cm級のアマゴ。今回もテンカラ挑戦でボウズにはならなかった。

 このアマゴを息子が腰に下げているビクに入れるべく、息子のところに行くとアタリが出ないと少しまいっていた。少しずつ上へ移動しながら攻めるようにアドバイスをして僕は再度テンカラを振りに下がる。しかし先ほどの餌釣りの人がかなりあがってきていたので残念ながらさきほど釣れたあたりの早瀬は攻めるのをあきらめた。再度ライズのある緩瀬を攻めてみるがぴちゃぴちゃ跳ねているくせに毛針への反応は見られない。
 そこで今度は上の荒い瀬に移動する。小さいながら少し水深もあり流勢もある段瀬を攻めてみる。ところがすぐにでもヤマメが出そうなのに反応がない。おかしいなぁと思いながらも今回は条件が条件だけにそうポイント移動するわけにも行かないので同じところへキャストの練習のつもりで毛針を打ち続ける。すると今までは毛針を流してもラインには何の反応もなかったのに打ち直しと毛針が着水してすぐ振り上げたときグググン!とヤマメが掛かってきた。あ!つい反射的にヤマメを抜いたがタモは息子の腰だった。飛んできたヤマメをスルーしたらポチャンとハリはずれして逃げていった。「ん?もしかして毛針を打ち込むと同時にアタックされてるの?」と毛針を流すのをやめて打ち込んで1・2・3・4・5で空合わせして毛針を抜くというやり方をしてみたらなんとその後3連チャンで掛かってきた。釣り上げたヤマメは網もなく立ち位置も水の中だったので手にする前にポチャンしてしまったが、「これはいい方法を思いついた。」である。
 その後、ちょいと魚が出なくなったのでポイント下にある白泡の落ち込みの中にできている小さな鏡にふっと毛針を入れてみた。するとすすすっとラインが立てに入る。アワセを入れるといい手応え。引きづりあげると25cmのゴギだった。こいつをまた息子のビクへ運ぶ。さて息子はというとやはり魚の顔を見ていなかった。あたりでは魚はライズしているのに・・・ちょいと息子から竿を取り上げてやってみて納得した。小さなアタリで針掛かりしてあがってきたのはちびウグイであった。どうやらライズしているのはこいつらであったらしい。
 そこで息子にはさらに流速の早い部分を攻めるように言う。するといいアタリが出てやっと初獲物が息子の手に飛び込んできた。当然打ち込みも流しもアワセも上手くはないのでその後も幾度かアタリは出たのだが針掛かりはなかなかしない。再び息子を放置して下の緩瀬で毛針を振ってみる。今度はさきほどのカウント合わせ釣法で。するとやはり先ほどまで反応が出なかったところで次々にヒットしだした。残念ながらほとんどがウグイであったがヤマメもいくつか出た。
 一番大きいヤマメだけをビクに入れ、残り時間も少なくなったので息子への指導に専念する。釣場を上の荒い瀬に変えて餌の投入点、流し方などを口で言うがなかなか思いようにいかないようだった。それでも5回のアタリに1度くらいは掛かるようになったがまだアワセの仕方が手に付かないようでバレてばっかりだ。なんとか3匹追加したところですでに時間は18:00。納竿とした。初めてのヤマメ釣りで短時間で、また初心者のテンカラでも釣果があるのだからやはり紙祖川はいい釣場だと再認識した。
2005年04月10日
天候 曇りのち雨 高尻川・紙祖川 13:00〜17:00
        ヤマメ・アマゴ 15cm〜19cm  14匹
    
 天気予報は昼から雨、風も強いと出ていたので今週はおとなしくしておこうと思っていたのだが差し込む陽射しに我慢ができず、やはり昼前、家を出た。
 道中はやはり強風が吹き、自動車道路のパーキングに植えられた桜並木の花弁が風邪で吹き散らされている。「この分だとやっぱり里川は無理だろうな・・・」六日市ICを出て高尻川に着くも風は強い。

 今回は餌も追加で買ってきて無くて心細いので高尻で川虫を捕るべく七日市内に車を止めて川へ降りる。「この川にはあまりいい川虫がいないんだよなぁ・・・」と思いながら瀬の中の石をつかみあげる。今回はちゃんと川虫捕り用の手袋を持ってきたので作業もやりやすい。「おお!」予想に反して結構大きなヒラタがいた。「これはこれは」と次々に石をつかみあげてヒラタだけを捕る。つかみあげやすい石を一通り探り20匹ほどの大小入り交じったヒラタを採取した。次の採取場所まで少し距離があったので、ちょいと竿を伸ばしてみた。ゼロの仕掛けで採取したところの下の少し水深のある落ち込み上の瀬を流してみると反応があった。けれど、風が強くて仕掛けが吹き上がりなかなか思うところに投餌できない。無駄に竿を振って竿影で魚に感づかれるよりも・・・と風吹きのあいまを待つ。ちょうど途切れた時を逃さず狙いの筋に投餌するとクンと勢い目印を持って行った。シュッとあわすと針掛かりした水中の魚影は20cm越えサイズ。しかし少し走られたところで残念ながらばらしてしまった。その後も何投か風止みを待って餌を入れてみたが魚が続くことはなかった。
  
 そこを見きって上の瀬へ再び餌取りに向かう。今度は広く瀬が広がっているところ、ここにもたくさんヒラタはいた。泡立つ早瀬よりも少し水深のある瀬の石に大きなヒラタはいた。今度は大きいサイズだけを採取する。どんどん捕れるのでおもしろくなってしまい、1時間近くも川虫捕りをしてしまった。針につけやすい大きめのヒラタを50程度採取することができた。しかし相変わらず風は強い。再度竿を伸ばして近くのポイントを流してみるが風止みを待って投餌するので立ったままの方が長いくらいだ。ここで20cm級の丸々と太ったヤマメが一つ掛かった。だが、風があまりに強いので竿をたたんで場所変えとする。
  
 上の少し前に攻めてみたおいしい瀬のところに行ったが川沿いにある木々は踊っている。「これでは高尻は無理だな。谷だったら風当たりをさけられるかも。」と思い切って車を峠に向け紙祖川へ向かう。

 ところが予想に反して紙祖の谷を風が吹き下ろしており、いくら行っても強風を避けられそうなところがない。仕方なく少し木の揺れが弱そうなところで車を止めて外に出てみる。強い風がビュービューという音を立て体を押す。しかし、すでに時間も14時をまわっており、このまま竿を出さずに帰るのも悲しいのでとりあえず身支度をすまし、河原へ降りる。藪を分けて降りた河原の前には大石を撒いて落ちる落ち込み、それから続く瀬と普段ならおいしいポイントがあった。しかしあまりの強風のため竿があおられ、狙うポイントには餌が打てない。風のあいまを待って狙いのポイントのかなり上へ餌を落とし、流れにのせてポイントに餌を入れる。するとやはり魚は当たってくるのだが糸が踊ってしまい魚は餌をすぐに放してしまう。それでも風が弱まったときに2匹ほど釣り上げたが風はいっこうに止む気配がなく、投餌した仕掛けが水面に付く前に吹き上げられるほどの風で辛すぎる。
 「これならまだ高尻の方がましだったかも・・・高尻まで戻ってそれでもこのような状態だったら今日はあきらめて帰ろう・・・」あきらめ状態で車を上へ・・・するとどうだろうさっきまで吹いていた強風がピタリと止んでいるところがあった。「ちょいとした風の谷間で、またすぐに吹き出すんだろうが・・・」と思いながらも車を止めて釣り支度をした。
 さて、降りたところは岩からの落ち込みが淵を作り、駆け上がって浅い瀬となっていた。淵からの吹き上がりに餌を入れると反応あり。やはり型は小さい。また連続して喰ってくることはなかった。ポイントを上に移し水深のあるところ上層は一本通しで流れているが底流れはゆっくりと巻いている。底部には型のいいヤマメが潜んでいる可能性が大である。鉛をBと重くして水深2mの底流れになじませる。すると小さくクンとアタリがあった。よいしょっという感じで竿に反動を与え合わせるとグンと乗った。しかし・・・どうも引き具合が違う。これは・・・暴れさせないように適度にテンションを掛けてあしらい、姿を見せたのは残念ながらやはりウグイであった。27cm級。その後も同じように深いところの底流れに餌を運んで狙ってみたが同型のウグイを3匹追加しただけでやまめは出なかった。芯をあきらめ対岸のところにできた脇流れの浅い箇所に餌を落とす。するとすぐアタリがあり17cm級のヤマメがあがってきた。同じ浅い水深で掘り込まれた岩の壁スレスレを流すと次々に山女魚が食ってきた。どうやらこんなに深い淵ポイントなのにヤマメの泳層は水深50cmの浅い箇所だったようだ。続けて流しても喰うのであるが釣れるヤマメの型はだんだん小さくなる。いつもこの紙祖川で釣るとキープする数より小さすぎてリリースする数の方が多い。最近の傾向として落ち込みより少し流れの速い瀬の方が少しいい型のヤマメが出るのでそこを見切り上の瀬場へ移動した。
 しかし急に雨が降ってきた。「強風が止んだと思ったら雨か・・・」まあ強風よりは雨の方がまだましと釣り上がる。早い瀬を流す仕掛けの鉛は4号。この小さな鉛で速い流れに餌をなじませてこそゼロ釣法ならではの釣りができるというものだ。しかしまだそんなに速い流れにまでヤマメは出てきてはいない。少し水深のある瀬を中心に流す。餌がヒラタなので大変喰いがいい。おもしろくなってきたと言いたいところだが雨脚はどんどんきつくなり川を雨がたたき出した。どうやら水かさも増してきているようだった。しばらく土手を上がれそうもないところが続いていたのですぐに退避できない。残念だがまだ不安なく対岸に渡れるうちに土手に上がろうと竿をたたんだ。・・・・・・帰り、三葛の峠を越えて高尻に出ると雨は止んでしまった。どうやらこの日は紙祖へ行ったのが失敗だったようだ・・・(o_ _)o

2005年04月02日
天候 晴れ 匹見川   14:00〜17:00
                ヤマメ 16cm〜23cm  11匹
  ゴギ        28cm   1匹

 前晩、遅くまで仕掛け作りをしていて、朝起きて2度寝をしてしまった。そのため出発は11時になってしまった。「これから紙祖まで行っても昼過ぎてしまうな・・・」とは思ったが、今期、楽しめる釣場は六日市まで行かないとないので車を紙祖へ向ける。
 このところ小さいのはだいぶん数釣ったので、型のいいのを・・・ということで思い切って匹見川の紙祖川合流点まで行った。到着は1時過ぎ。ここは不思議と昼から風が強くなることが多い。この日もやはり結構風が吹いていて釣りづらかった。
 まず合流点下にある階段下の瀬をのぞく。流心付近はやはり少し水量が多くて餌が飛ばされてしまう流れだった。ちょうど足元に流心を離れ、流れがたるむふくらみができてるところが足元にあった。そこにそっと餌のブドウ虫を入れてみる。期待の一投目は反応がなかった。しかし「この水深、この底石の状態、この流速なら出るでしょう?」と何度も餌を打つ。すると流れる白いブドウ虫に誘われて寄ってきたのかまずは流し終わりで餌を止めてアタリ、続いてほん足元の石脇でアタリが出た。どちらも20cm級。さすが本流、これまでの紙祖で釣っていたヤマメとは全然違う。ハリ掛かりした後、ちゃんと抵抗し、竿であしらう。グググッとローリングしかけるヤマメに適度なテンションをくわえて流心からはずして河原へ導く。これまでのごぼう抜きとは大違いだ。やっとゼロゲームらしい釣りができたってところだ。
 川の中心付近にこれまたおいしそうなポイントが広くあるのだが、残念ながらこの水深流速ではそこを攻めるには無理がある。仕方なくあきらめて上へ歩を進める。少し上に石裏のよどみができているところがあったが今日の流れでは餌が飛んでしまい出なかった。
 今度は合流部内側にできた緩流部を攻める。ここでも魚の気配があった。しかしここが今までとはちょっと違うところ。魚はいてもすぐには喰ってきてはくれない。流し方を変えながら魚を誘うように攻めると何投目かでようやく反応が出るという感じだ。同じところでじっくりと攻める。心地よいアタリを見、感じ、また掛けてからのやりとりを味わいながら3っつ取る。うまくアタリに合わせられず素針を引いたことも3度、掛かりバレが2度。そこで反応が出なくなる。


 「まだいそうだがなぁ・・・・」ブドウ虫では反応が出なくなったので上の瀬の中で川虫を捕ることにする。けれど水量が多く、また川虫採取用の長手袋も忘れてしまって、なかなか虫が捕れない。それでもタモ網を使いキンパクを中心にヒラタ、オニチョロをいくつか手に入れた。
 この間にポイントを休ませたこともあってか川虫で再び攻めてみるとまた反応が出る。今度は針合わせのタイミングもバッチリ!さすが川虫、山女魚の食いもいいのだ。2つほど追加したところで今度はグン。今までとはまた違った手応え。これはグググっと引いていく。流心に巻き込まれないようにウルトラゲームの竿を右へ左へと練り回し魚の勢いを殺す。無理に力を加えて魚をローリングさせない。これが0.1号の糸を使っているときの掛かり魚への対処法だ。だんだんと岸に近寄るのを待って手網にいれたのはぼってりと太った本流ヤマメ23cmだ。「さすが、馬力が違うなぁ〜」と満足。その後も少しは反応があったが型がだんだん小さくなっていったのでそこを見切り、上へと移動する。
             

 紙祖の流れを切って橋の下へ、ここも岸際にかけておもしろそうな流れができていたのだが魚は出ない。けれど何度も筋を変えて探りながらなのでなかなか歩は進まない。流れをずっと上り、荒瀬落ちのたまり、芯脇の岸際でやっと一つ出た。けれどここはこの一つだけだった。
 荒瀬を見捨てて瀬肩へ移動。パッと見、一本瀬のようだがよく見ると水中の石でたるみができている箇所がいくつかある。そこを丁寧につぶしていく。たるみの中の石が薄茶色に色づいているところ、そんなところにヤマメはいた。じっくりと攻めて一つ出し、少し移動してまたじっくり攻める。あまり数が出るわけではないがこの攻めがおもしろい。時間はあっという間に過ぎていく。

 50mも上ったか、少し流れが急になってきたところに抱きかかえ石がありその脇から落ちる流れが落ち込みを作っていた。うまく白泡のすぐ横に虫が入るとすぐにコポンと水音がしてクインと目印が踊った。合わせるとグンと重みが竿に掛かる。けれどこれは走らない。グングンと重い引きを耐えて竿を弾力に任せ魚が寄るまで待つ。にょろにょろっと体をくねらせて手網に入ったのは28cmのゴギだった。ここで17時のサイレンが鳴る。ちょうどえさ箱の中の川虫もなくなってしまった。ということで竿をたたんだ。
2005年03月27日
 天候 雨 福川川   14:00〜17:00 
   ヤマメ 15cm〜23cm  7匹

 朝から雨、それも結構降っている。前日に予定外に紙祖へ入り、小さいのも含めて数持って帰ってしまったのであまり漁に気が乗らない。それにここのところ週末のたんびに六日市まで走っているので高速代・ガソリン代と出費も多く少し消極的な気持ちだ。色々考えたが下のポイントで型のいいのがいくつか出てくれたらいいなと福川川の下流部で竿を出すことに決め昼前に家を出た。
 徳地ICを出て佐波川を上る。結構水量がある。どうやら先日の雪解けと本日の雨で増水傾向にあるらしかった。雨はずっと降り続けだ。柚木を抜け峠へと向かう。おととい降り積もった雪はさすがにこの季節。1日晴天だったのでほとんど溶けている。それでも峠付近では少しだけ道路上にも雪があったがなんなく峠を越えて島根県へはいる。
 今度は古江堂谷川沿いに下っていく。この天気なのに道路脇には数台の車が停車してあり、川中には竿が立っているのも見える。「この時期にもうこんなに上まで人が入ってるのか・・・」やはり人気の福川川水系だこんな天気でもたくさんの釣り人が来ている。椛谷集落に出たが本流沿いも駐車スペースにはどこも車が止まっていた。車はさらに下へ走らせ集落を離れ少し行ったところに止める。
 時間は14時。相変わらずいい調子で雨は降り続いている。ゆっくりと身支度を調えて川へはいる。川はやはりかなり水量が高い。この状況で下手にはいるのだからなんとも餌を入れられるポイントが少ない。芯をはずれた脇で石によって作られたたまりしか攻められない。けれどそういうところはカワムツとウグイがひしめいている。ポイントを変えれども変えれどもカワムツとウグイばかりだ。また川歩きも苦労する。本来の水量なら川中を遡上すればそれほど難はないところなのだが水量が多くて瀬を昇るのは不可能だ。時にはボサ中、時には岩をよじ登りしてと雨中でのそれは辛くてたまらない。嫌気が差してきた頃たまたま流れの中にちょいと緩くなった流れで溜まりになっているところを見つけた。そこをそっと丁寧に攻めてみるとようやく今までとはちょいと違ったアタリが出てヤマメが上がってきた。しかし、型が小さい。18cmはない。苦労してやっと出たヤマメがこの型・・・そこで2匹ほど釣れたがそれから先に同じようなおいしいポイントはなく釣果は上がらなかった。雨は止まず、川の水位は少しずつ高くなってきている気がする。

 ついに集落の下端まで来てしまった。繁山谷川との合流点に深いツボが何ヶ所かできていた。それを一つ一つ攻めていくと小さなアタリが出た。合わせるとグンと引く。「これはちょいと型がいいぞ」しばらくやりとりをしてツボから抜きあげようとするけれど魚が大きく抜きあげられない。ゼロの仕掛けではこれ以上無理はできないと仕方なくツボまで近づいてタモで掬う。23cmのきれいなヤマメだった。しかし喰ってきたのはこれだけ、アタリは続かなかった。

 雨もひどいので川を一旦上がり、車へ戻る。雨の勢いも落ちないし、本流下部はこれでは期待薄ということで竿をたたむ。「本日はこれまでとしよう・・・」と車で帰路へ、ところが往路で車が2台停まっていた古江堂谷川下流部にまだ同じように車がそのまま停まっていた。「ん?これはひょっとして釣り人ではなかったのかな?」ということでちょっと竿を出してみることにした。もし釣り人だったとしても入ってからかなり時間が経っているのでまた喰うに違いないという読みだ。
 そっと魚にプレッシャーを与えないように川へ降り、岩に身を隠しながらそっと落ち込みの淵へ餌を入れる。するとやはり反応があった。この同じところで5匹連続であげる。しかしやっぱり型が小さくギリギリ15cmというところ、今日は小さいのはいらないので全て放流する。さらに川を上りながら釣っていくとポツポツと小さなポイントでも喰ってくれた。けれどやはり型が小さく、針を飲んだ魚以外は全て放流する。高い堰の下のプールも流れを読んでヤマメの固まっているところを見抜く。読み通りのところでアタリがあってヤマメが上がる。10匹ほど釣ったがやはり15cm級。高巻きをしないとこれ以上上れないと言うところまでやって結局型は小さいようなので竿をたたんだ。キープしたのは針を飲んでしまった4匹だけだった。
2005年03月26日
天候 晴れ 紙祖川    ヤマメ 12cm〜20cm  24匹

 木・金と冬型気圧配置で遅い雪がたくさん降った。かなり山地には積雪したようだったので、今日は峠越えは無理だろうと思いながら遅い出発だ。中国自動車道は山にはいるとすぐに雪景色に変わった。けれど、高速道路は道路整備はちゃんとしてるのでドライビングには心配はない。
 目的の六日市ICを出ると山どころか市街地も雪で真っ白状態。「今日は時間も遅いし、高尻で竿を出そう・・・」と思いつつ、峠の道路状況が気になったので車は三葛へ向かわせる。ずっと雪景色だが道路上には雪は全くない。さすがにあれだけ降ったら除雪をしてくれたのだろう。やっぱり除雪のしっかりしてる島根県である。山肌が見えないほど積雪していたのだが路面状態は良好。滑る心配は全くなく峠を越えてしまった。「今日はここまで来る気はなかったのに・・」それでも「せっかく来たのだから(笑)」とそのまま紙祖へ入り、釣ることにした。
 この雪のために釣り控えた人が多かったのか?山を下る途中の駐車スペースに車は一台も認められなかった。「さてどこへ?」とあまりにポイントが空いているのでかえって悩んでしまった。「この雪だから工事もストップしてるだろう。」ということで紙祖川下流部ののり面工事現場へ行く。でもさすがに工事はしてなかったが現場にはたくさんの作業員がいた。工事上端の車止めに車を止めてそれから上を探ることにする。

 橋の下から上へは瀬が広がっている。早速餌を入れてみたが・・・残念魚は出なかった。大きな落ち込みが連続してあったのだが、芯脇、巻き返しではウグイしか出ない。このウグイ、25cm以上あるのでやりとりはスリリング。ウルトラゲームの竿を満月に曲げて寄せる。派手な釣りなので土手の上を通る車を止めて運転手さんがこちらを眺めていた。「けど、これヤマメじゃないんだよね〜」ちょいと恥ずかしい。ヤマメが出たのは落ち込みポイントの払い出しにできた岸際のよどみや芯から大きく離れた溜まりだけである。大きなポイントだったので1時間半もそこでねばってしまった。キープは2匹だけ。大岩で足を止められてしまったのを機に竿をたたんで場所移動する。


 昼食を取り時計を見たら14時半。「あと2チャンスあるかなぁ・・・」魚が小さいだろうからあまり上には上がりたくはない。ということで次に車を止めたのは先週最初に攻めた堰堤下の瀬のところ。ここからずっと下って川へ入り。釣り上がってくる計画だ。500mほど下へ道路を歩く。
 下手に大きな淵ポイントがある上の瀬で川に降りる。下の淵ポイントはよく型のいいのが出るポイントなのだがその分人に攻められやすいところなので無視した。その淵に流れ込む段々瀬、けれどここは流れが速すぎて餌が飛んでしまうので今回はあきらめた。その段々瀬の上の瀬頭に石裏のヨレができているところが数カ所あった。ここに餌を入れるとククンと反応がある。できるだけ身を動かさないようにしてゆっくり丁寧に攻めていく。すると一カ所一匹でちゃんとヤマメが出てくれた。型は結構良くて18cm級。時々チビが混じるがこいつは即放流だ。雪解け水はとても冷たい。ウェーダーを通して冷たさが伝わり足の指がかじかむ。水温が低くて山女魚の食いも渋い。餌が止まらないと食ってくれないし、アタリが出ても即アワセでは全く針に乗らない。引いても竿先に感じないようにうまく道糸の張りを調節してしばらく待って食い込ませてから合わせる。これでも針は唇に掛かるのだ。当然バラシもいくつかあった。けれど一つ一つ餌を入れるポイントでは裏切らずに反応があるのでおもしろい。同じヨレでもふわっと餌が底にゆっくり沈む流れがないとヤマメは出ない。餌入れが難しいがこれもまたおもしろい。一つ一つ丁寧にポイントを探っていくので歩はあくまでもゆっくりだ。
                 
 次の荒瀬の瀬落ちに畳ほどもある大石が流れの中央にあるところがあった。この石の裏に大きなよどみができている。水深は1mほど。餌を入れてみるとやはり好反応。「ここは数がいるぞ」と判断し、餌をイクラにかえる。さて連チャンモードに突入だ。型も結構良くて放流はあまりない。ヤマメが居るところは溜まりから脇の流れに入るところと石脇の落ち込みの横。ひろい溜まりだが魚の居るところは限られていた。小一時間やって10匹程度の放流と10匹程度のキープ。これでアタリは止まってしまった。
 そこから上はしばらく荒瀬が続いていた。残念ながらこの日の雪解け水増水では餌は入らなかった。そこで、この荒瀬をすっ飛ばして、先週攻めた堰下に出る。ゆっくり攻めてきたので時間はすでに17時半。どうやらここで最後のようだ。
 先週攻めたので魚の居るところは分かっている。餌はイクラのままで流すが思ったほどは反応は良くない。それでも5匹ほど追加したところでウグイの25cm級を連続で2匹かけてしまった。この2匹のうぐいに暴れられてしまって、アタリは途絶えてしまった。周囲も暗くなってきたのでこれで竿をたたんだ。
2005年03月20日
天候 曇り時々雨 紙祖川    ヤマメ 12cm〜18cm  39匹

 昨日、チェーンを忘れてしまって積雪により峠越えを断念したので今度はちゃんとチェーンを積み込んで再度の紙祖川挑戦だ。
 六日市ICを降りて高津川を見ると昨日よりは水が治まっているような感じがした。雪解け水がそんなに早く引くわけがない、昨日ずっと川を見ていたので高水量に目が慣れてしまったか?などと思う。
 昨日の竿出しで瀬釣りが可能なことが分かった高尻川を横目に見ながらのドライブ。「好きな釣り方ができるんだが・・・」と惹かれながら「しかし今日は紙祖川を見てみるのだ。」と思いを吹っ切り峠に入る。道路への積雪を覚悟しての峠入りだったのだがなんと昨日あった道路上の雪が全くない。???考えてみれば島根県は道路上の雪の除雪はしっかりしているのだ。(山口は除雪をほとんどせず、自然融雪にまかせるので雪が積もった後の道路状況は最悪・・・他県の方はご注意ください。)どうやら昨日の積雪は前日の氷雨が峠付近では雪で、急に積もったのらしかった。それがもう溶けきって流れてしまったので川の水位も落ち着いていたのであろう。

 峠のてっぺん辺りまで来ると道端にはところどころ除雪された雪が高く盛られているのが見えた。けれど道路上には雪は全くなく、心配することなく車を走らせることができた。峠のてっぺんのトンネルへ到着。「やった、雪はないぞ!」と喜んでトンネルをくぐるとビックリ!匹見町側は真っ白の銀世界。山への積雪はかなり高く残っていた。道路横の白い景色に見とれながら峠を下る。民家が見えるところまで下るとその雪もなくなった。

 「さて、今シーズン初めての紙祖川だがどこからやってみようか?」悩んだが昨日の瀬釣りのおもしろさが忘れられなくて、まず瀬の釣りでもヤマメが出そうな堰下に広がる浅瀬のあるポイントに車を止めた。時間は10:54(ちょうど九州西方沖地震が起きたときだったらしいが釣りしか頭になかった僕は全く気づかなかった(笑)。)身支度を調えて川に降りる。少し増水してるのであれでも敷石部分が釣り可能である。そこで敷石の切れ目から瀬開きへと流すことにする。水際よりできるだけ下がって敷石際へ餌を入れると初投入初アタリで16cm級が出た。その後少し流れがたるんでいるところに餌を入れると投入ごとにアタリが出る。しかし・・・アワセるがかからない。かかっても掛かりバレ。連続してバレる。どうやら魚が小さいようだ。ブドウ虫を使うと小さい型のヤマメは食い込みが悪いことが多いのだ。(あまり小さい魚を釣らないように僕はこの餌を使うのだが。)そこで鉛を一段小さい4号に変える。これでアタリがあっても即あわさず、テンションをかけないようにして止め、食い込みを感じてから合わせるようにしてやっと掛かるようになった。釣れる型はぎりぎり15cm。時折チビサイズがあがってくるが、即放流。しかし送り込んでいるので時々針を飲んでしまう。かわいそうに思いながら飲んでしまった魚は放流しても死んでしまうのでビクに入れる。最初にあまりに連続してバラしてしまったので、5匹ほど釣ったところでアタリは途絶えてしまった。

 実は本命はその堰堤の上にある瀬。ここは前後においしそうな落ち込みがあるので結構見逃されやすく魚が残っているポイントだ。竿をたたんで堰の上に上がる。二カ所ほど深みがあるのだが、このおいしそうなポイントでは2匹しか出なかった。やはり攻めきられてしまったのであろう。深い溜まりの方で少しねばったが、適当なところで見切り、その瀬に向かった。
 ところが、入渓するまでなかった道路脇に車が止まっている。50mも離れてないところなのだが偶然すぐ上を先行者が入ったようだ。これでは上の好ポイント群は期待薄である。狙いの瀬の岸に立ってみたが、増水によって思ったより流速が速くなってしまっていた。この早さではヤマメはいないかも・・・餌を入れてみたがやはり全く反応がなかった。その瀬の上に落ち込み脇にできたタルミがある。しかし上にしげみがあって餌を入れにくい。逆にしげみがあって餌を投入しにくいからこそヤマメが残っている可能性が高いということでねばってみた。するとうまく巻き流れに餌が入るとポツリポツリと山女魚が食ってきた。流れの中にできたこのポイントは少しだけ型がよかった、18cm級。5匹ほど釣ったところでアタリが止まる。さらに上にある大きなツボを攻めてみたが全く反応がなかった。誰もが餌を入れるポイントにはどうやら魚は残っていないようだ。大きなポイントで1匹も出なかったので、この先に進む気がしなくなった。竿をたたんで車へと戻る。
 型が小さいようなので下へ下る。集落の上の橋下に入る。ここは下場の中では結構数がいるポイントだ。河原に降りると相撲でもとったのではないかと思えるほどの足跡があった。解禁後相当たくさんの人が入ったようだ。雨がポツリポツリと落ちてきた。こっそりとポジションを取って餌を入れるが魚が居るらしい反応が全くない。いつもならたくさんいる小型のウグイすら見えない喰わない。餌の投入点を変え、鉛を変え、筋を変え、ポイントを変えしても50mの間全く魚の気配がしない。ここでイダ掛け師さんの言葉が浮かんできた。「今シーズンは合流点付近の下流部は魚影が極端に薄い」との情報である。まさかここまで上にあがったところまでも魚影が薄いとは・・・・ガックリと気を落として仕掛けをたたむ。
 再度の車移動だ。下は見込みがないかと一気にもう一度上へあがる。しかし、やっぱり紙祖川だ朝からずっと川沿いに車を走らせると好ポイント付近には必ずと言っていいほど駐車してある車や人影がある。なかなか途中で車を止める気にならない。もう一つの好きな瀬ポイントである加令谷川との合流点まで上る。どうせここも攻めまくられてるに違いないのだが、瀬を捨てきれない。しかしここまで上るとやはりまだ瀬には出てきてないようだった。5月におもしろいポイントでも全くアタリはない。仕方がないので段々瀬の落としから流れる一本流れの終端付近へポイントを変える。ここでやっと久しぶりにアタリが出た。ゆっくり攻めて5つほど追加するがやはり型が小さくキープしたのは2匹だけ。また、このポイントにしてはアタリが少なすぎる。かなり攻められた後なのだろう。出そうなポイントに餌を入れながら上へ上るが流れの生きたところは反応は出なかった。岩場に挟まれた急流の下に広い淵があるのだがここは頭上に木が覆い被さっている。竿を立てられないのだ。しかし、こういうところの方が人がいやがるので魚が残っている可能性が高い。糸を引っ張り竿先を曲げた反動だけで餌を入れる。するとやっぱりアタリが出た。しかし、このポイントの大きさにしては魚が小さい。なかなか合わないし、合っても掛かりバレしてしまう。やっと針にのせても、今度は竿を立てられないので魚を手元に寄せるのに四苦八苦する。結局ここでは4匹追加しただけであった。ボサの下を抜けて上の大場所に出るがやはりおいしいポイントでは全く反応がない。ポイントから大きく離れた小場所でやっと一匹出たが放流サイズ。これでここも見切る。
 時間は16時。「さて最後のワンチャンス。」どこを攻めるか?と考えて、さらに上へ入ることにする。いつもはこれより上は魚が小さいので5月にならないと竿を入れないのだが・・・高い堰の上から入渓する。ずっと降っていた雨もやっと上がる。しかしここも当たり前のポイントでは魚は出ない。おいしいポイントの上下にある見過ごしそうなポイント、こういうところでやっと魚の反応がある。だが、やっぱり魚は小さい。大きいのでようやく15cmほどだ。
 浅い瀬の脇に半径1mほどの浅い溜まりがあった。「案外こんなところにたまっているんだなぁ。」と餌を入れてみるとこれが正解だった。餌が入ると落ちてくるのを待っていたかのようにすぐアタリが出た。しかし合わない。再度鉛を4号に落として食い込ませる。これで合うようになった。アタリは餌投入毎に出る。「これは相当いるぞ。」と感じたので餌をイクラに変える。今度は食い込まさなくても一発で掛かってくる。1投毎にヤマメが上がる。しかし型が小さい。釣っては逃がし、釣っては逃がし・・・何匹かに一匹キープサイズが混じるのでそれを続ける。この状態が1時間ちょっと続いた。釣り上げたヤマメは50匹を超えていたのではないだろうか。(逃がした魚は数えてないのでわからない。)時折針を飲み込んでしまい仕方なくビクに入れるチビヤマメに罪を感じてきた。そしてその後キープサイズがほとんど出なくなったのでまだまだアタリは出るがそこを後にした。
 その後上へ上がりながら釣ったがまともなポイントではヤマメはあまり出てはくれなかった。日暮れを感じたので竿をたたんだ。
(39匹のうち針を飲み込んでしまったチビヤマメが12匹もいたので実質は27匹である。)
2005年03月19日
天候 晴れ 高尻川   10:00〜17:30
                  ヤマメ 15cm〜23cm  19匹

 3連休の初日、「さあ、今日は紙祖川まで行くぞ」と勇んで早めに家を出る。
 六日市ICを出て高津川を見てみるとなんとも水が多い。「・・・そういえばイダ掛け師さんが雪解け水で増水中と教えてくれてたな。。」と思い出す。30cmは水位が高いだろうか・・高尻川沿いに車を走らせるがやはりここも水位が高い。「今年は山には十分な貯水量があるなぁ。稚鮎がのぼる時もちゃんと水があるぞ」などと考えながら車を走らせる。
 ゴギの里を越え、いよいよ峠にさしかかる・・・とすぐに沿道に雪が見えた。「やっぱりまだ雪があるな。」と・・・日陰にはすぐに道上に雪が残っている。「えっ?」っと驚いた。まだ峠に入ったばかり、「これからが長いのに・・・」。ここで大変なことに気が付いた。積んでくるはずのチェーンを積み忘れたのだ。少し長く雪が残ってるところでもうタイヤがちょっと滑った。「この先はUターンするところもあまりないぞ・・・」せっかくここまで来たが峠越えは断念する。
 車をUターンさせて里まで下りる。「さて、どうしようか・・・」と迷ったが、ここまできたのだからついでに」とそのまま高尻川で竿を出すことに決めた。
 高尻川は山にさしかかるまで勾配の緩い流れが長く続く川だ。里にさがって少し行ったところの農道を入って川岸近くの駐車スペースに車を止める。堤防から見下ろすとすぐ近くにおいしそうな淵ポイントがある。けれど上から見下ろしたので「きっとすでに警戒されただろうな」と思い、先に川を下り、釣り上がり、しばらく時間を入れてから攻めてみようとすっ飛ばして下へ下る。
 下れるところまで下るとそこには堰堤があり堰堤下のツボから急な流れの段々瀬へとつながっていた。段々瀬は流れが強すぎて餌が入りそうもないのでその堰堤のツボだけ攻める。水落の脇のたまりに餌を入れるとすぐにぐぐっときた。幸先良く1匹目を釣り上げる。しかし後は続かない。もう一カ所だけ餌のはいるところがあったのでそこに餌を入れるとそこでも一匹だけ釣れた。もう少し出そうな感じだったので丁寧に幾度か餌を入れてみたがその後のアタリはなかった。

 あきらめて上へと歩む。堰堤の上においしそうな瀬が少し長く続いていたのだが残念ながらそこではアタリは出なかった。流れのない少し水深のあるところに餌を入れてみるがそういうところではすぐにカワムツが飛びついてくる。やはり勾配の緩い川だ。餌取りのカワムツとウグイの数が多い。今シーズンこれまでヤマメがよく出た流れのない溜まりはこれらの餌取りの巣であるらしかった。餌取ばかりで本命のヤマメは全然出ない。どんどん川を上っていく。
                   
 次の堰堤の下の溜まりでやっと一匹。「ここにはいるのか。」で今度はもう一度巻き波に餌を入れて流れを遡らせる。するとクンと良いアタリが出てグーンとひく良型が出た。しかし糸は0.15号、無理ができない。そのまま魚は激流の芯に入ってしまった。「こりゃいかん!」で堰堤下のトウフ石を飛び越えて魚について下る。なんとか間に合ってうまくあしらうことができた。タルミに魚を誘導し、タモで掬うと23cmの良型だった。けれどその後はまたアタリが途絶え、最初に素通りした淵ポイントまで来てしまった。

 このとき上からばしゃばしゃと音を立てて2人の釣り人が下ってきた。「えっ?釣り下ってるの?」すごい勢いで下ってきてもう少しでこの淵ポイントにも足を踏み入れられそうな感じだったがなんとか僕の存在を見てくれたようで堤防にあがり、姿が見えなくなった。しかしながらどうやらここから上はすでに攻められた後のようだった。半分力を落としたが気を取り直して淵を攻める。けれど、ここでもやはり流れのないポイントではカワムツとウグイのオンパレードだった。
 しかたなくどんどん上り、溜まりの上の瀬に餌を入れる。すると流れが生きているところでヤマメが出た。「ん?流れの中にいるの?」で鉛を軽い3号に変えて瀬を流してみる。すると3匹連続で喰ってきた。どうやらこの川では溜まりは餌取りのカワムツとウグイに占領され、ヤマメは仕方なく流れの中に分散しているみたいだ。これがわかったので釣り方を得意のゼロ瀬釣りに変える。
                     
 さきほどの二人が下ってきた上にもう一つ堰堤があり、そこからの払い出しの段々瀬の下に平瀬が広がっていた。平瀬の脇には河原が広く開けていたので身をかがめて遠目のところからそっと餌を入れてみる。するとすぐに反応があった。一流し1アタリで当たってくる。しかし魚が小さいのも多いのか、なかなかうまく掛からない。餌がブドウ虫なので小型のヤマメは食い込んでくれないのだ。そこで瀬脇で川虫を探してみるが餌になるような虫が捕れない。ここ高尻川は川虫の少ない川なのだ。あきらめてそのままブドウ虫で釣ることにする。よく食い込むように道糸を0.1号に鉛を4号に変える。これでアタリが出てから送り込んで合わせることでなんとか合うようになる。一カ所の瀬で10匹ほど数を稼ぐことができたが根掛かりさせてしまってアタリは途絶えてしまった。
 そこで上の段々瀬にうつるがさすがにこの急流の中にはヤマメはいなかった。堰堤下まであがりまた堰堤落ちのタルミで1箇所一匹で2匹ほど追加した。さらに登ろうと思ったが堰堤の上は上り止めだった。
                     
 一旦車まで戻る。時間はすでに15時になっていた。遅い腹ごしらえをして一服し「あそこの瀬ならテンカラでも来るのではないだろうか。」と川に群れだしたカゲロウを見て思う。テンカラの竿を持って再度川を上り先ほどの瀬へ。けれどちょうどその頃から風が吹き出し、初めて振るテンカラはうまく先へ毛針が飛んでくれない。何も振ってようやく前方に毛針が飛んだと思いきや即ヤマメのアタックが出た。けれどアワセのタイミングが合わず魚はフッキングしなかった。四苦八苦しながらテンカラ挑戦を続け、何度もヤマメのアタックを見たがなかなか針掛かりはしない。下へ毛針を流しきったときにうまくヤマメがアタックしグググッと竿先に感じた。「出た!」でやっとフッキング。初テンカラ、初釣果だ。その後も逆引きで何度かヤマメのライズを見ることができたがうまく合わず、そのうちヤマメもアタックしてこなくなった。
 16時、再度車に戻り、どうしようかと考えたが最後の勝負で下へ移動してみることにした。車を走らせ次の川へつながる農道に車を入れて川に降りる。しかしなんとそこは最初に下りきった堰堤であった。「あれま」とあきれてしまったが時間もなく、最初の時はここでは瀬を攻めていなかったので再度瀬中心に攻めることにした。やはり流れがたるんだところではカワムツやウグイが喰ってくるが流れが生きている瀬ではヤマメが出た。けれどここではそんなには数は来なかった。
 ここの瀬を一通り攻めた後さらに上の流れのきついところもやってみたがやはり速い流れにはヤマメはいなかった。放流サイズもいくつかいたが、福川川と比べるとこちらの方が型がいくぶんよかった。
2005年03月12日
天候 雪 錦川支流   木谷川 12:30〜18:00
              アマゴ 15cm〜21cm  7匹

 先週に引き続き今週も雪予報。先週は慎重になりすぎてちょっと失敗をしてしまったので、今回は思い切って行ってみてから状況判断することにする。とは言ってもやはり天気の動向を見るために出発は遅めだ。
 9時、北西の風は強いが雪はそんなには降りそうもないのを確認してから家を出発する。ところが・・・先週は家の近辺の降雪が多かったのに今回は・・・山口ICを越えた辺りから雪が舞いだした。その雪は東に進むほどに多くなり、ついには視界が悪くなるほどに・・・、さすがに自動車道は凍結防止のために路面に塩カリが撒いてあるようで雪は積もらないが周囲の景色も真っ白である。この状況は六日市ICまでずっと続いた。料金所で「雪はずっと降っているのか?」と聞いたら「朝から降ったり止んだりや。」と教えてくれた。
 吹雪いてたところに戻る気はしないのでそのまま南、錦町方面へハンドルをきる。宇佐川を・・・とも思ったが北側は真っ白だったので少しでも雪が少ないかと先週と同じ木谷川に行くことにした。だが、残念ながら道中雪が弱まることはなかった。吹雪状態のまま、本流との合流点まで行き着いた。この雪の状態で谷を上る気はあまりしなかったので、本流との合流点の様子も見てみようと車を止める。
 川幅も広く、水量も適当にあり、大きな落ち込みのつぼが連続しており、そんなに移動しなくても攻めの釣りが展開できそうだ。ここでアマゴの反応があればゼロ釣法に挑戦しようなどと野望は膨らむ。けれど驚いたことに河原に降りてみると足跡がいっぱい。「こんなところも攻めまくられているのか・・」今年は人があまり入っていないポイントに入れない。「それでもこれだけ広くポイントがあれば少しぐらいアマゴも残っているだろう。」と吹雪をさけて橋の下で仕掛けをセットする。
 さて、状況を見るために橋の下にある落ち込みのツボに餌を入れてみる。しかし・・・・全く反応がない。場所・筋を変えて攻めてみるが結果は同じである。「やはり攻めきられているか・・」そこをあきらめて下へ下る。吹雪が背中に当たるように位置を取り、途中のタルミやツボを攻めながら下っていくがどこも反応はない。そのまま本流に出た。本流は段々瀬を挟んで上と下に大きな落ち込みの淵がある。雪と寒さで凍えて動きはひたすらゆっくりである。まず上のツボの落ち込み、白泡脇付近から攻めていくがこちらも全く反応がない。大きな岩がたくさんあり、体はうまく隠すことができている。徐々に下へ、流れの緩いところへと攻める場所を移動していく、けれどもやはり全く反応無し。「これだけ大きなツボなら何かはいるはずだが・・・」ずっと下、流れのなくなったところでじっと餌を止めて待ち、やっと餌をつつくのを感じることができた。クイッと合わせると針に乗ったのだがクンクンという手応え、釣れてきたのはカワムツである。そこから下はどうやらカワムツの巣であったらしい。一投ごとにカワムツが餌を食ってくる。いろいろなところを攻めてみたが、アタリがないかカワムツが釣れるかのどちらかである。時折吹雪がひどくなり目印が雪で見えなくなったり仕掛けが吹き上げられて餌が水に入れられなかったりとつらい状況だ。        
 この大ツボをあきらめ下の段々瀬へ移るがここの小さなツボやたまりも全く反応は無し。さらに下の落ち込みへ移るも同じような物だった。吹雪の中、時間だけがむなしく過ぎる。
 ついに本流に見切りをつけて木谷川に戻り、橋より上流へ上ることにする。ところどころに結構おいしそうなポイントがあるのだが餌を入れても反応は全くなし。100mも上ると砂にあった足跡が消えた。道路からもかなり低いところに位置し、道路からは死角になって見えないだろう。ただし上の方はダム建設に伴う道路建設のため河川も工事が入り、両岸は堤防化されている。工事の影響で魚がいないのだろうか・・・上に釣り上がれども魚は全く出なかった。
 いつの間にか雪は止み、時折青空が見えるようになった。ふと時計を見ると15時になっていた。釣果はまだ0。このまま今日は魚の顔を見ずに終わるのか。そう考えると吹雪の中を耐えて竿を振っていたのにと空しくなってしまった。「いや、あきらめるのは未だ早い。」奮起して仕掛けをたたむ。かなり上ってきてはいたが、上にある道路に登る道はないので今来た道をもう一度下り、車へと戻る。残りの時間、この吹雪では人が少なかったはずと谷へはいる。
 前回攻めた車止め広場より上へ車を入れて川へ入る。やはりここにも足跡はあった。大きなポイントでは反応は出なかったが段々瀬などにある小さな落ち込みや脇のタルミのうちスッと餌が入るところに魚は残っていた。ただ小さなポイントなので釣れるのは一カ所一匹。引数はそんなにはあがらないがこれまで全く反応がなかったので釣れるということがとてもうれしく感じられた。雪も止み時折日も差したので調子に乗って気が付いたときは薄暗くなってしまっていた。
2005年03月06日
天候 晴れ時々曇り 錦川支流   木谷川 12:30〜17:30
              アマゴ 15cm〜20cm  14匹

 昨日の様子から東部方面は雪が少ないと判断、それでも路面の凍結を警戒してゆっくりとスタートする。高速道路の状態は良好。しかしやはり島根方面では雪雲が見えた。

     

 錦町内に入っていつものように駅前の堀商店で年券を購入。お店のおかみさんとついつい話し込んでしまい時間を使ってしまった。昨日のあの大雪でもこちらは小雨がちょっと降っただけらしい。当然この日はうそのように晴れていた。
 平瀬ダム建設の関係で道路が切り替わっていた。昨年は盛んに工事をしており「また一つお気に入りの川筋が消えてしまう・・・」と思ったのだがこのダムは計画の見直しで建設中止になったらしい。途中まで手がけた道路整備だけが今は続行中である。
 さて、川にはいると釣り人の気配がうじゃうじゃする。ここはそんなに広くもなく流程が長いわけでもないのだがこの川の存在を知る人にはとても人気のある川なのだ。「このぶんでは上の方はすでに人でいっぱいだろう・・」と進入路から一番最初にある駐車帯に車を止める。
 昨日一応竿出ししたので魚のいるところはわかっている。たまりに止めて釣るのであれば繊細な仕掛けは必要がない。6.3mの普通調子の渓流竿を手に川へ降りる。するとやはりここもすでに人がたくさん入った後のようだった。砂のあるところには生々しい足跡がいっぱい付いている。
 入川路すぐにあるつぼにまず餌を入れてみたが全く反応がない。「ん〜魚は残ってないのか。」連続して岩盤のつぼが続いていたのだが、残念ながら一つも魚は出なかった。出足不調だ。「ここには魚は残ってないのか?」砂の上の足跡を追いながら遡上する。



 段々瀬を昇る際にちょいと色気を出して流れの筋にはさまれたよどみに餌を入れる。するとツツン!と反応があった。出てきたのは18cmのアマゴ。「ほほう。流れの中にもいるんだな。」と少し広いよどみを見つけては餌を入れながら昇っていく。やはりそんなには数はいない。歩く距離に対して釣果は少なすぎる。
 急な勾配を昇りきるとまた淵場が現れだした。下のかけ上がりの真ん中。ここをかなり離れた手前から狙う。やっとこの釣り方でも魚が出だした。しかし何匹か固まって釣れそうなのだが広くいいポイントでも出てくるのは一匹だけだ。餌を止めたり流れを受けさせてゆっくり流してみたり、真ん中、両際と流す筋を変えても出てはくれない。



 少し行くとちょっと大きな落ち込みに出た。ここは数がいるぞと感じた。そこで餌をぶどう虫からイクラにチェンジして投入すると反応が早い。すぐに飛びついてきた感じでアタリが出た。「これはおもしろい。」と餌の流しをゆっくりにするとキレイに喰ってきた。続いて連チャン。さらに・・・3匹までは入れ食い状態で喰ってきたのだが、その後、ピタリとアタリが止まってしまった。そこで餌の投入点を上へ下へ沖へ手前へと変えて探ってみたが残念ながら喰ってくるのは最初の一点だけであった。しばらく時間を掛けて攻め続け、2匹を追加したがそれきりアタリはやんでしまった。魚に警戒させてしまったか?」その場所をあきらめまた上っていく。


 その後も釣れ方はかわらず、ぼちぼちとアマゴと対面しながら川を上り、ついに駐車広場まで来てしまった。この付近にもいいポイントはあるのだが足跡ばっかり目立ち、絶対魚がいそうなところですらアタリもないようになってしまったので納竿とした。
 かなり釣り人に攻められているようではあったがこちらは型がいい。昨日の福川川ではお目にかかれなかった20cm級も数匹釣ることができた。

2005年03月05日
天候 雪  佐波川支流   滑川・野谷川 11:30〜14:30
        福川川       15:30〜18:00
                      ヤマメ 〜16cm  3匹

 待ってましたの解禁、けれど僕は週末釣り師なのでこの日が初竿出しだった。
 天気予報は大雪。これでは怖くて雪所の匹見町には入れない。
雪の降り具合を見ての出発として11時に家を出る。
 降り始めた雪は視界を真っ白に遮るほど、ラジオでは高速道路の通行止めを報道していた。「これでは高速は行きはよくても帰りは・・・」と考えて国道をそのまま走る。「まぁ最初なのだから竿を伸ばすことができたら良しとするか。」などと余裕があるかのような考えを持ち、近場で少しは楽しめそうな佐波川へと向かう。防府から川沿いに遡っていくが、降雪の勢いは全く衰える気配がない。「そういえばあそこなら道路高架下で竿を出すことができ、ポイントもあったぞ。」と思い出して野谷川へ車を止める。
 雪の降る中を一つ一つ道具を確かめながら身支度をすればなんともう防寒ジャケットの肩には雪が積もっている。「よし準備完了」というところで雪が上がった。
 そこで狙いの高架下よりもっと下流へ下り堰下のたまりで竿を出す。ここはこの辺りではNo.1のポイントなのだが餌を入れても全く魚の反応がなかった。丁寧に穴を一つ一つつぶすように投餌するが結局反応0だった。仕方なくポイント移動。
 下流へ下り魚が泊留まっていそうなたまりへ次々と餌を入れてみたが無反応・・・そのころまた雪が降り出したので方向転換。上流へと向かい高架下へはいる。
 けれどやはりここも反応はなし。どうも魚がいる気がしなくなってしまった。過去、ここで竿を出したときはよどみでは外道のカワムツが飛びついてきた物だが・・・・。しばらくすると雪が止み陽射しが差し出した。そこで思い切って場所を変えることにする。せっかく年券を購入したので佐波川ではアマゴの魚影が一番濃い滑川へと入る。
 さすがにこの天気、釣り人とは全く出会わない。「この分だとアマゴは残っているだろう」と下流部の過去に釣った記憶のあるポイントに入る。ところが・・・・ここでも全く魚の反応がない。空しい竿振りが続く。
 上へ上へと進み、とうとうこの場所の最終点である堰堤まで来てしまった。この広い堰堤下のポイントですらどこに餌を入れても全くアタリすらない。「魚がいないのか・・・食い気が低いのか・・・腕が悪いのか・・・」あいかわらず時々雪が舞い時々陽射しが差す。けれど陽射しが差すことの方が多くなり、青空さえ見え始めた。
 「よし!思い切って峠を越えて福川川へ入ってみよう!」と再び場所変えである。時間は14時を過ぎていた。雪はきれいに止み青空だ。「この分だときっと行ける」と思ったが峠の坂道に車がさしかかると道路に積雪しだした。急な峠道、FRのワンボックスはスタッドレスを履いててもアクセルをちょっと踏み込めばお尻振り振りと不安定。離合場所ごとに「行くべきか、戻るべきか・・・」と悩んでしまうがそんなに積雪量が増える様子でもなく他に車も通らない道なので「車が動くところまで行っていよう峠を越えれば大丈夫だろう」と思い切って車を進めた。そしてなんとか峠のてっぺんを越えることができた。「ふ〜」と息をついたのは一瞬だった。なんと峠を越えた山の北側は一面雪国の景色。道路には10cm以上の新雪が積もりタイヤ跡さえない。ローギヤで慎重に運転しなんとか峠下へ無事たどり着くことができた。
 さて、どこで?と考えたが、もう時間も時間だし今日は初日ということでのびのびと竿も降りたしと福川川本流と合流したすぐのところで車を止める。駐車スペースのすぐそばに小さな堰堤がありその下にたまりがある。
 まずはここからと河原に降りるが砂の上は足跡だらけ。きっと解禁から今日まで何度も何人も攻めたのであろう。けれどここにくるまでアタリすら見なかったので、アタリが見られたらいいという感じで餌を入れてみる。ところがやはり攻めきられた後、このおいしそうなポイントでは隅から隅まで攻めてみたけれどアタリはなし。
 そこで上へと上がっていく。釣り残しそうな流れの中のタルミに入れてみるがやはりアタリ無し。歩行する足元にはいくつもの足跡が残っている。大きなポイント小さなポイントとどんどん攻めてみるが反応はない。かなり上がったところにあった瀬からの落ち込みにできた大きな淵場でやっと目印に変化が出た。落ち込みから巻きタルミ、反転流と下へ下へと餌を流す筋を変えていってやっと当たったのは流れが消えて目印が止まる淵尻のかけ上がりだった。
 「こんなとこにいたのか!」やはり解禁初期しかも雪天気ということもあって山女魚は流れの中にはいないと言うことがわかった。まるで浮き釣りのようにじっと餌止まりのその場所で層を変えて探るとアタリが出る。かかった!と思ったらなんとも魚が小さい。まあ今年初めて出会えたのだからうれしいのはうれしいのだが最初の獲物がキープできないのはちょっと物足りない感じだった。
 その後、同じところで同じように餌を止めて何匹か拾ったが全て一目でわかる放流サイズ。ちょっと計ってみたら10cm〜13cmしかなかった。何匹か釣ってアタリが無くなったのでさらに上へ上がる。今度は魚のいるところがわかったので小さなポイントや落ち込みでも流れが生きているところはさらりと流して次へと移る。やはり流れのあるところでは反応は出なかった。そして流れが止まる箇所のある淵ではねちっこく攻める。これでヤマメは釣れるようにはなったがやはり出る型は小さい。福川川は紙祖川に比べると毎年一回り型が大きいのだが・・・・
 この調子で夕刻雪が再び舞う中を釣ったが結局キープしたのは針を飲んだ2匹と16cmが一匹のみだった。
 竿をしまう頃には再び降雪がひどくなった。峠に向かおうとするとすでに里の道路すら雪が積もり白くなっていたので峠越えはさけて大回りをして9号線を走って帰路についた。けれどこちらの道には積雪がない・・・どうやら降雪がひどかったのは僕が動き回った範囲だけらしかった。
 ついてない初釣り・・・これでは先が思いやられる。。




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