2008年 釣行記

2008年05月11日

福川川    13:00〜17:00 17cm 2匹

 久しぶりの釣行になってしまった。
 一ヶ月も間が空いてしまったら状況もずいぶん変わったことだろう。毎年のことだがGWが過ぎるとこれがほんとに同じ川か?と思うくらいに魚がいなくなる。今年もたぶん…と思いながら車を福川川へ走らせる。やはり川はまるっきり姿が変わってた。緑が生い茂り、もう完全に夏の川の様相だ。

いつもの支流を下っていくが、支流の上流部に釣り人がかなり入っているようだった。逆に本流は閑散としている。ずっと温かくいい天気が続き、水量も減水傾向。これはかなり厳しいようだ。
 もうそろそろ鮎のシーズンも近い、今回が渓流も最後の機会になるかもしれない。そう思うと初めと最後は同じところでと言う思いがした。そこでいつものところに車を止めて支度をする。温かいのでもう防寒着はいらない。上を一枚少なくするだけでなんとも身軽な感じがする。河原に降りて仕掛けをつける。厳しい状況を予想してゼロ仕掛けにする。餌はいつもの通りの養殖ブドウ虫だ。そっと水際に近づき第一投。岸際のチャラから狙う。ところがやはり魚は反応を示してくれない。手前から流芯、対岸、チャラも早瀬も石裏もどんどん餌を入れるが全くの無反応。魚影は薄いと見て次々にポイントを変え、さっさと上へ移動していく。それでも全く魚の気配がない。一回根掛かりをして川の中へはずしに入ったが魚の姿は見られなかった。予想通りの展開だがやはり無反応の川の中へ餌を入れ続けるのはむなしい…。きつい落ち込みの際、渦巻きの中でひょいとアタリが出た。不意を突かれたが体は反応していた。手首を返し合わせが入った。くるくるくると魚体を回して上へ上る。竿を下へ倒して魚の向きをを下へ変える。竿の下まで魚を下らせたところで再び竿を上へ倒す。この形になればこちらがリードを取ることができる。適度なテンションを加えながらこちらへと導き、タモの中に入れる。7cm級のきれいなヤマメだ。けれどもどうも次が続きそうにない。これ一匹かもしれないと言う感じがしたのでビクに入れずそのまま放流した。その後はこれまた音沙汰のない投餌が続く。トントンと川を上り、いつも半日掛けて釣り上がる範囲を2時間で上りきってしまった。
 「ヤマメはやっぱり今日が最後だな…」
気持ちは終わってしまったが、もうちょっとだけやってみたいことがあった。それは今シーズン一度もやってないテンカラだ。場所を堰堤上に移してテンカラロッドを持つ。
「釣れなくてもいい、毛針に一度でもアタックする姿が見られたら。」
そう思いながら川へ降りる道を歩く。腰にはビクはない。河原に降りて竿をのばす。久しぶりのテンカラなのでうまく毛針が飛ばない。それでも何度か振ると要領はすぐに戻ってきた。しゃんしゃんトントン次々にポイントに毛針をうちながらリズムよく川を上っていく。魚は出ない。から合わせをしても素バリを引くだけだ。途中短い長さではあるが速流れと速流れの間に小さなたまりがあり手前には大きな倒木、こちらからはポイントが見えにくいという場所があった。これは餌を入れにくいところだ。ポイントの上に毛針を打ち込み流れが止まるだろうポイントでから合わせ。これが掛かった。グイン!思わず手に力が入ってしまい、魚が手元に飛んできた。一匹、一匹だけれど今年最初で最後のテンカラで魚を見ることができた。これはほんとに満足してしまった。その後道路への登り口があるところまで続けたが反応はそれっきり。時間はまだ早く、テンカラはこれからかも?という時間だったが竿を置いた。


2008年04月13日

福川川    14:00〜18:30 17cm〜21cm 7匹(11匹)

 さて、今回は他の釣り人たちが魚を追いかけかなり上流部へ入っていると感じたので、逆にプレッシャーが少ないと考えていつもより少し下流部へ下がって入って見た。ここは駐車帯からすぐに川が見え、入川点が堰堤でもあることで解禁当初はいつも釣り人が入れ替わり立ち替わり入って攻めているところだ。

 そっと土手を降り、竿をのばして石裏の流れへ餌を入れて流す。魚がいればすぐにでも食ってきそうな流れだったが反応なし。やはりすでに釣りきられてしまっているようだった。しかし、残っているヤマメもいるはずだと手前から奥へ、さらに上の堰堤からの払い出しへと場所を変えて丁寧に攻めていく。やっと反応があったのは堰堤の切れ目、渦巻きのヘチだった。ツッっと止まった目印に反射的に手首が返る。クンと掛かった後ズ〜ンと下へ動く。これまでとは違った手応えだ。やはり下に残っている魚は型がよい。道糸は今日は0.1号。魚を暴れさせないように竿を上流に寝かす。動きが止まったら竿を立てる。また走る。竿を倒す。こういったやりとりが楽しめるのはUL調子の竿に極細糸仕掛けならではである。やりとりを楽しんだ後タモを差し出し魚をすくう。釣れたのは20cm級のヤマメであった。

久しぶりの良型ヤマメに思わず口元がゆるむ。しかし残念ながら魚は続かない。さらに一つ一つポイントを探っていくが反応は出ない。次のアタリは竿抜けになる対岸ぎりぎりにできた巻き返しのたまりである。ここは上に木が覆い被さっており餌が入れにくく、見た目もいいポイントではないのでいつもここに入るときは竿抜け状態で魚が残っている。今回もやはり反応が出たが釣れた魚は放流サイズのチビ一匹だけだった。これでこの堰堤下には魚が残っていないことが確信できた。見切ってここを去る。
 堰堤を上り上へと釣り上がる。しばらくはポイントにならない砂底のトロが続くがその上に岩場から続いた流れ落ちの淵がある。大変魚がたまるような場所だがここもじっくり攻めては見たものの釣れたのはうぐいだけでヤマメは出なかった。大石の落ち込みなどのポイントでもアタリは出ない。しかし、丹念に一つ一つのポイントを探りながら上がっていく。
                
 連続した抱え石が続く荒瀬の中にある石裏でポツリポツリとアタリが出た。釣れるのは好い型のヤマメがおおいので一匹掛かるごとに竿を倒してのやりとりを楽しめる。適当に退屈しない程度にアタリが出てくれて楽しい釣りとなった。気がつけばもう日が落ちかかっている。道路への上り道のある一段落するところまで釣って竿をたたんだ。

2008年04月06日

福川川    12:00〜18:00    15cm〜20cm  11匹(24匹)

 今回はまたいつものポイントが空いていたので車を止めた。「あっ!しまった。」今日はカメラを持ってくるのを忘れてしまった。仕方がないから携帯で…と思ったら携帯電話の方も残りのバッテリーの量が少ない。。。残念ながら今回は写真はあきらめました。でも、いつもなら魚を釣ったり徒渉のたびに写真を…と気遣うのだけど、今回はそれが無くなって釣りに集中できました。
 釣り支度を調えていつものガードレールの切れ目から河原へ降ります。この少し下にはおいしそうな荒瀬の落ち込みの淵があります。けれど、そこは誰もが攻めるところで魚は残っていないと思えます。今回は無視して、、、と思いつつも後ろ髪を引かれます。「ええい、まだたっぷり時間はある。ダメもとでやってみてダメとわかればさっさと上がろう。」ということでやっぱり下の淵まで下がりました(笑)。竿をのばして第一投。一番魚がいるだろうと思われる流れの落ち込みへ投餌して吹き上がりから芯流れの脇へ誘導します。筋に沿って仕掛けを流していきますが反応なしです。「やっぱり思った通り魚はいないか、、、」そのまま落ち込み周りを筋を変えポイントを変えて攻めましたが反応はありません。この状態は予想できていたのでさっさと見切りをつけて川を上ろうと思ったけれども念のため対岸の砂場のかけ上がりの浅いところに餌を入れてみるとここであたりが出ました。打ち込みと同時、まさに落とし込みの状態でヤマメが食ってきました。軽く手首を返して針に乗ってきたのは第一号、13cmのチビヤマメ。今回も第一号は放流サイズでした。上あごに掛かっている小さなゼロ針をそっとはずして川へお帰りいただきカウンターを一つ押します。「おう!こりゃもう浅場に出ているな。」今度は渕尻の駆け上がりの砂底の浅場まで流しきったところでアタリが出ます。けれどこんなところで出るヤマメは型が小さい、、2匹釣って2匹とも放流です。これで全くアタリが無くなったのでこの淵場を後にします。
 けれど、今回の狙い場が読めました。岸際の浅場。そしてチャラ瀬。タイミングは投餌直後の落とし込み。なので鉛もぐっと軽くして4号に付け替えます。トントントンと餌の止まる落ち込みに投餌しながらさっさと荒瀬を上ります。やはりここではアタリは出ません。荒瀬を登り切って少し落差が緩くなった入川口まで戻ります。ここで足を止めじっくりと探ります。やはり第一ポイントの芯流れの周りではアタリは出ませんでした。そこで足下の上、岸際の浅瀬に狙いを変えてみるとやはりアタリが出ました。今日の第一号のキープを手にできました。しかしアタリは続きません。アタリが出るのは一投目だけ、かなりヤマメも神経質になっているようです。今度は対岸すれすれの浅瀬へ投餌、ここは餌が着水すると同時に食ってきました。おいしいポイントの流芯近くはさっさと攻めて、両岸や川の中にできた浅瀬ではじっくりと餌入れをします。この攻め方はやっぱり正解でヤマメが顔を見せてくれます。けれど、この釣り場はそういうポイントは少ないのです。なので見つけたポイントでは確実にアタリを捕まえるように神経を集中します。一つまた一つ、そんなに数の上がるスピードではありませんがびくの中はふるっていきます。さて、段々瀬を登り切ったところにしばらく広く膝まで水深の鮎釣りでいえばチャラ瀬が続きます。この場所でアタリは集中的に出ました。足をすり足に前へ上へと進みながら小さなポイントを次々に攻めていく。HITポイントは流してではなく餌の着水から底への落とし込みだ。連続して出るアタリに満足しました。ただし型は小さめです。でもカウンターを押すことで小さいヤマメもターゲットになりおもしろく釣りができました。

2008年04月01日

紙祖川                     13:00〜18:00                       15cm〜20cm   11匹

 さて、めったにない平日釣行ができるということでがんばって紙祖川まで遠征することにした。前回のチビヤマメ攻撃があるので今回も期待は薄い。釣っても逃がし、釣っても逃がしではいまいち味気がない。そこで今回はカウンターを持参した。釣りでカウンターを使うのはむか〜しへラ鮒釣りではやっていたが渓流で使うのは初めてだ。でも、これなら釣ってすぐに逃がしてもカウンターの数が上がる楽しみが持てると思ったのだ。
 今回のドライブコースは防府から佐波川沿いに上って、柚野木から仏峠を越え、福川川を下り柿の木から七日市に抜けて高尻川を上る。そして三葛峠を越えて紙祖川というコースだ。いろいろと走ってみたがこれが一番近いコースになるだろうと思うのだがそれにしても走路が長く道も険しい。どなたか他にいい道を知っている人があれば教えてほしいところだ。
 片道ほぼ3時間かけてやっと紙祖川に着いた。家を出たのはのんびりだったので到着はもう昼過ぎだ。まずは車中で昼食のパンを食べ、ゆっくりと釣り支度をする。今回はいったところは三葛集落と紙祖集落の境目の付近。だいぶ上流の方だ。このところ適度に雨が降り、水量は少し多め、でも徒渉に差し障るほどではない。餌はいつものように養殖ブドウ虫。魚が小さいだろうとの読みであまり傷つけたくないのもあって針はカツイチの渓流ゼロ5号を選ぶ。道糸は0.125号だ。

  

 入川点にさっそく瀬落ちの淵が広がっている。初期ならヤマメたちが固まっているところだろうがもうかなりの釣り人も入っているだろうし、水温もかなり上がって、魚も散らばっているだろう。そんなことを考えながらの第一投は落ち込みの芯脇狙いだったが魚信はなかった。そこから尻の駆け上がり、竿一杯まで流しきったところでアタリが出る。早速の今日の第一号はやっぱりチビヤマメ。14cmほどであった。それでもこれでボウズはなくなったと一安心である。水深もだいぶある淵なので鉛を重たいものに変えて巻き返しや岩の際などあちこち探って3匹のヤマメを追加した。釣れるヤマメはやっぱり小型ではあるが、前回と比べるとだいぶ大きい感じがする。「あの間にもうこんなに成長したのかな?」その代わりにアタリは少し遠い。渓流釣りは解禁から日が経つごとに刻々と状況が変わっていくものだ。



 連続した荒い落ち込み場を探りながら上っていく。初期の段階ではまとめて釣果をあげられるだろうこの場所。しっかり釣り荒れてしまったのだろう、魚のアタリは少なかった。僕の好きなのはこのような淵場ではなくこれを上がりきったところから続く瀬場である。


 「さて、どのくらい瀬で餌を追ってきてくれるだろうか…」解禁から1ケ月がたったとはいえここ紙祖川は上に残雪を残す標高の高いところにある川だ。他の河川に比べるとまだ水温も低い方だろう。浅く流れの速い瀬に魚が散らばってくれているかどうかわからない。あちこちのポイントに餌を投入して状況をはかる。さすがにごく浅いチャラ場ではヤマメは餌を追ってきてはくれなかったが少し水深のある瀬の中にできた抱きかかえ石の下の落ち込みのよどみに餌を入れるとヤマメはいた。そしてやっぱり魚の大きさが一回り大きくなっていてキーパーも結構いる。その分魚信の方が少ないが、びくの中に魚を入れることができるので満足だ。せっかくのカウンターはあまり役には立たないが…。
                       
 波立つ荒瀬の中にできた小さな落ち込みを一つ一つつぶしていく。川の中はよく見るとそういうポイントは結構あるものである。こうやって一つ一つ攻めながら移動していくので僕の渓流釣行の移動距離は結構短い方なのだ。今回5時間釣りをしたがさかのぼった距離は500mほどだったろうか。他の釣り人に出会うこともなくゆったりとした時を過ごせた釣りであった。「やっぱり平日釣行はいいなぁ〜〜〜」好きな瀬のゼロ流し釣りもできて満足して帰ってきた。びくの中にはヤマメは11匹ほど入っていた。平均17cm。「今回は結構大きいじゃん」なんて帰宅してから家族にも言われた。それでもやっぱりチビはいる。カウンターの方は24になっていた。

2008年03月16日

福川川       12:00〜17:30               12cm〜20cm         8匹

 先週、せっかくがんばって遠方の紙祖川まで行ったのに、ちび攻撃にあって少し釣り意欲減退。今回は近場の福川川を選んだ。
 今季はよく雨が降り川の水量は十分ある。昼前には釣り場へ到着していたのだがそのまま柿の木まで下り、道の駅で休息を取る。おトイレもゆっくりすませてゆったりした気持ちで川へ入る。
 今回は日曜日でもあるので川沿いの県道から少し林道へ入る主要道路からは見えないところをポイントに選ぶ。うまいことに一台ほど止められる駐車スペースに車はなく計画通りの入川点から川へ入ることができた。
 さて、川へ降りたところがここの一番ポイント。瀬からの流れ込みが淵、トロ、瀬へと続くヤマメのたまり場だ。何年か前にはこのポイントだけで10匹以上のヤマメが相手をしてくれたこともある。さっそく竿をのばして岸から5m後方に座り込んでそっと餌を入れる。ところが手前の筋に入れたこの第一投にアタリは出なかった。少しずつ少しずつ移動しながら投餌点を変えてやってみるがアタリは出ない。どうやらしっかりとここは攻められた後のようだ。ついに一番筋まで餌を入れやっとアタリを感じて合わせを入れてくりくりくりっと感触を伝えてくれたのは14cmの放流サイズのヤマメ。「やっと出たか。」放流サイズでもやっぱり一番魚の訪れはうれしいものだ。じっくりきれいなヤマメの姿を見てそっと針を外し、川へ戻した。その後もここでは思ったようにアタリは出ず3匹ほど顔を見てあきらめた。釣れたヤマメはやはり型が小さい。キープしたのは1匹だけだった。



 ここは上はあまり上ることができない。先は大堰堤で行き止まり。なのでまずぐっと下まで下って大きい落ち込み淵まで行き、それから上りながら釣っていこうと決めた。最初の堰堤の下に岩盤にできた落ち込みだまりが数カ所ある。一気に素通り、、、とも思ったがやっぱりおいしいポイントでは竿を出したいものだ。止まって餌を入れてみる。脇流れにできた岩盤と堤防にはさまれてできたたまりのポイントに岩陰に身を寄せて餌を入れると力強いアタリが出た。瞬時に体が反応して竿を立てるとビュンと魚が走る。「これは!」と竿のテンションを下げて魚をいなす。こういう状態になればウルトラライト調子はとてもおもしろい。しっかりと魚の感触を味わってから魚を寄せる。20cmほどだが今年の魚の中ではいい型のヤマメだ。

しかしこの魚以外には思ったポイントでアタリは出てくれない。「後でもう一度上りで攻めてみよう」ということで竿を一度たたみ、一気に淵まで下った。
 このポイントでもう一度仕切り直し。後方の淵のかけ上がりから餌を入れると早速アタリが出る。ところがうまく針が合わない。次も、また次も…どうやら魚が小さいようだ。アタリを出てから少し送り込むことにする。これでやっと針があったが上がってきた魚はなんとも小さい。12,3cm級。針を外してすぐに放流だ。魚はこの淵にはまだたくさん残っているようで餌を入れるごとにあたってくる。送り込み合わせで針には掛かるが釣っては逃がし釣っては逃がしの繰り返しで全然びくの中に魚は増えない。かけ上がりから巻き返し、岩盤際から芯流れのわき。魚がいそうなポイントではちゃんと反応を示してくれる。この淵のポイントだけでずっと釣りが続けられる。魚が小さいことをのぞけば…。30匹も釣っただろうか、でも、びくの中に追加したのは針飲みで傷つけてしまったチビヤマメ3匹だけ。少し当たりが遠のいたところでまだ魚は相手をしてくれそうではあったがここまで降りる間にあった瀬のポイントを攻めてみようと川を上ることにした。
 ところが…なんと淵場から上がったところで竿陰が目に入った。どうらや僕が飛ばしてきたポイントを後から来たこの方が攻め下ってきたらしい。「え〜〜〜?!これから攻めるのを楽しみにいていたのに、、、。」あいさつを交わし、少しお互いの今季の状況を伝え合った。やはりこの方も今季は魚が小さいと嘆いておられた。その方は下へ僕は上へとすれ違って釣りを続けるがすれ違うと言うことは先竿が入っていくらも時間が経っていないのだから魚が反応を示してくれるはずがなかった。誰もが見逃しそうな岸際の浅瀬のポイントで少しチビが相手をしてくれたがおもしろそうな瀬の中のたるみや石裏では全く反応はなかった。「やっぱり…」とぽんぽんと次から次にポイントを変えてさっさと入川点まで戻った。



 そうして今度はこの入川点から上を攻める。こちらは先ほどとは違ってポイントでの魚の反応があった。数匹追加しながら釣り上がる。けれどもやっぱり魚は小さく釣ってもほとんどが放流。淡々と数十メートル釣り上がって頭上の被さり木に仕掛けを絡ましてしまい。糸を切ったところで時間は早いが竿をたたんだ。まともなキーパーはたったの3匹。後は針を飲んだミニヤマメだけという寂しい釣果に終わってしまった。

2008年03月09日

天候 晴れ後雨   紙祖川 14:30〜16:30               ヤマメ 12cm〜16cm  12匹

 さて、解禁から一週間が過ぎた。
 もうすでにどこの川も一通りは釣り人が竿を入れているところだろう。「どこへ行ってみようか…」少し道路に残る残雪が気になるところだが足を伸ばしてみることにした。防府から佐波川沿いに上り峠を越えて9号線へ抜けて日原へ、そこからさらに山越えをして匹見川へ出る。
 ここまででもうすでに運転時間は2時間を超えている。匹見川はいつも通りにとってもきれいだ。昨年まで行われていた河岸復旧工事もほとんど終わっている。春先の好天気のドライブはとても気持ちがいい。
 いい天気の下、きれいな川を見ていたら早く竿を出したくなった。そこでちょっと寄り道、石谷川へ入る。匹見との合流点から少し入って集落を抜けた辺りにいい川相のところがあったので竿をのばしてみる。ところが川相はいいのに魚の気配が全くない。餌を流してみても魚信はない。探りながら釣り上がり、ここはと思う大きな落ち込みを攻めてみたがやはり魚信は全くなく、餌もつつかれた形跡すらない。「やっぱりこの付近では無理か、、、」このまま石谷川の上流へ入っても釣りは可能とは思えるが、今日の目的地は他のところだということで早々に竿をたたんで車を出す。

                                           

 匹見町内に入り、いつも様子を見る匹見紙祖の合流点に降りる。ここは以前はいくつかのいい方のヤマメが餌を追ってくれ、また、餌の川虫の採集にも絶好の場所だった。ところが一昨年に河川改修工事が入り、川底が変わってしまっておもしろさがなくなってしまった。また、川虫もそんなにとれなくなってしまった。その後どうなったかと調べたい気持ちもあったのだ。川に降りて餌を入れてみたけれど、ヤマメの反応は出てくれなかった。合流地点より下流に釣り下がって、下にある大きな落ち込み&淵までやってみたが反応は0。「あ〜あ、やっぱりここはもうダメかぁ。。」ということでここでもヤマメの顔を見ることはできずに竿を再びたたむ。

                                       
 さて、目的の場所であった紙祖川へ入る。匹見の街から紙祖川沿いに車で上がる。やっぱりここは人気河川。駐車帯にはほとんど車が止まっている。中流域より先は以前からずっとバイパス工事がされていたがどうやらそれはだいたい終わったみたいだ。昨年は通行できなかった新道路が通行路に切り替えられていた。いつもよく行く好きな場所辺りが空いているようだったのでここに入ることにする。
 身支度を調えて川に降りると時間はもうすでに14:30になっていた。「ひょっとして今日はこのままボウズ?」嫌な予感が頭をよぎる。日曜日の昼下がり、もうすでに何人もが竿入れをしているはずである。川に下ってすぐに瀬のポイントがある。手始めにここに餌を入れてみたが反応はなし。足場にはたくさんの先行者の足跡がある。まだ時期も早いので瀬に魚はでてないのだろうとこのポイントをさっさと後にして上へ上る。
 大きな落ち込みたまりに出た。早期の第一ポイントであると誰もが思うだろう。岩陰に身を隠してそと餌を入れる第一投。ところが当たりは出なかった。少し腰を据えてじっくりと探りを入れることにする。餌を深い棚に落ち着かせるために鉛を3Bにつけかえる。河岸の境目岩肌ぎりぎりを探るとようやく小さな当たりが出た。けれど針掛かりしない。それでも本日の初のアタリ。魚がいることがわかって少しほっとした。同じ筋をそっと探って次に出たアタリで本日の第一号が顔を見せてくれた。「小さい…」型は14cmほどのちびヤマメ。それでもボウズ逃れの第一号。ずっくりと姿を眺めてから川へお帰りいただく。



同じところではアタリは続かない。やっぱり何度も攻められているのだろう。それでもこの落ち込み淵で対岸の岩肌まわり、芯流れのわき淵開き等々をせめて4匹ほど顔を見ることができた。しかしどれも14cm以下。小さいのは12cmほどのミニミニヤマメ。全部放流でびくの中には魚は入らない。どんどんサイズが小さくなるのでここは見切って上へと移動する。
 途中膝まで水深の瀬の中にできた小さな落ち込みや石裏を攻めても見たが流れが生きているポイントではアタリは出てこなかった。しかしBから2号までの鉛で仕掛けが止まるような少し大きな淵や落ち込みでは適流速の筋を外さなければアタリは出た。ただ、あまりにも型が小さい。アタリは出るが針に掛からないこともよくある。餌の養殖ブドウ虫が口の中に入りきらないのだろう。したがってだんだんとアタリが出てから探りを入れて送り込んでとあわせが遅くなっていく。そうやってかけたヤマメは針を飲み込んでしまう確率が高くなってしまう。針を飲み込んで傷つき、出血してしまった魚は仕方がないのでびくの中へ入れる。
 魚のいるポイントを見切ったのでそれからはぽんぽんとリズムよく魚が出るようになったのだがあまりに小さく、針にかけてヤマメを傷めてしまうのが心苦しくなってしまったし、ここに入ってから落ち始めた雨にそろそろ中着が濡れてきそうになったので時間は早いが竿をたたんだ。さすがに魚影の濃い紙祖川だ。2時間ほどだが3,40匹は釣ったのではないだろうか。しかし、ほとんどが放流でキーパーはぎりぎりサイズの15,6cmが8匹と針飲みで出血させてしまった12cm〜14cmのチビ4匹だけであった。

 帰り、この時期の三葛峠越えは積雪が心配されて超えられるかどうか心配だったがチャレンジしてみた。集落が切れてすぐに山肌に残雪が見え始め峠付近は路上圧雪積雪10cm、登りにスタッドレスもお尻を振る不安定走行ながらなんとか峠を越え、無事にトンネルを抜けることができてホッと一息だった。

2008年03月01日

天候 晴れ   福川川 10:30〜17:00                                        ヤマメ・アマゴ 14cm〜23cm  28匹

 解禁日が休日というのはいったい何年ぶりのことであろう。お祭りであるこの日に川へ入り、竿が振れ、愛しいヤマメちゃんと出会えるというこの幸せ…。数日前からそんなことを思いこの日を迎える前にすでに幸せ感にひたっていた。このところ遅くなりがちな就寝時間。けれど、金曜日は仕事からまっすぐ家に帰り、早々と釣行準備を終えて、まだ家族が起きているうちからさっさと布団の中へ。わくわくしてなかなか寝付けないのはまさに遠足前日の小学生の気分だった(笑)。
 さて、当日もちゃんと夜明け前に目が覚めたのだが夜明けの凍結路、峠越えが少し心配だったので、支度をして朝食を食べ、完全に明るくなってからゆっくりと家を出た。「今日は解禁日、お祭りだぁ。がむしゃらに釣るのではなく、出会いを味わおう。」なんて余裕を見せるが実は心の中でははやる心を抑えろ抑えろと言い聞かせながら…。高速を使わず国道一路。いつもよりかなり時間が掛かった。鹿野からの峠越え、峠に近くなると思った以上に雪が迫ってきた。路横に積もった雪をながめながら入っていると「わちゃ〜〜。」なんと積雪は道路上にも、、、除雪が間に合ってないのか路上に積もった雪はタイヤで踏みしめられ輪達ができていて上り坂を滑らずにあがってくれるだろうかと心配しながらアクセルを踏んで走った。しかしながらこのぐらいの雪道なら4WDスタッドレスなら大丈夫。特別支障なく峠を越えることができた。往路途中、コンビニによって昼食用のパンとクーラーに入れる氷を買ったのだが、氷は不必要、路上にはいくらでも雪があった。



 福川川を上流部から下っていくと、やっぱりいるわいるわ、待ちかねて繰り出した釣り人の車が路側帯ごとに止まっている。主なナンバーは広島・北九州。「みんな遠くから来てるんだな〜。」すでに時間は十時。もう主立ったポイントには竿が一通り入っているだろう。とにかく今日は数より出会いだ。ということで、一番よく竿を出す好きな場所へ車を進める。道路すぐ下にポイントがあり、駐車帯も広く、車を降りてとろとろと河原へ降りるのも簡単といういつもの場所だ。当然のようにすでに先行者の車が駐車帯には止まっていた。ほぼ一年ぶりの渓支度。ひとつひとつ確かめながら身なりを整え、いざ出陣と河原へ降りたのは10:30だった。しかし、これだけ確かめて準備したのにやっぱり初日。忘れ物はするものである。今回はデジカメとハサミを持ってくるのを忘れてしまった。仕方ないので携帯のカメラで記録することにする。さて、これまたゆっくりと竿をのばして仕掛けをつける。餌は毎度のように養殖ブドウ虫。今年初とあって道糸は少し太めの0.175号にする。川へ降りたすぐ足下の瀬脇のたるみに第一投を入れると、「ほえ?!」ツツツっと目印が走って止まる。アタリだと認識する前に手首が返る。ククククっとヤマメの感触。なんと第一投目からヤマメが食ってくれた。ところが道糸を気遣って、やんわりとあしらいすぎたので、シュンと手応えが消えた。ばれてしまったのだ。「あら〜、やっちゃった。。。」「まぁ今日は出会うことが目標。最初っからそんなに簡単に釣れなくてもいいだろう。」なんて余裕をかますが実は悔しい自分がいた。同じところを数投流してみたがアタリはもう出なかった。かなり流れが速い早瀬のポイント、ここはきっと解禁初日のほんとうのポイントではないだろう。今日一日の釣りを組み立てるなら、最初の狙い場はこの早瀬の下へ続く段々荒瀬の落ち込みにできた大岩下にある淵だまりだろう。そちらを見てみると人影は見えない。どうせすでに一番竿は入ってはいるだろうが、さっさと場所を移動して、その淵場へ下った。



 足場をしっかり取って餌を入れてみると魚の反応がある。「これは楽しませてもらえるぞ。」と広い淵場の流れ筋を見極め、いくつかのポイントに細分化する。そうして手前のポイントから探っていく。さすがにまだ魚の動きは鈍い。餌をなかなか食い込まない。そして食ってもじっとして動かずにいるようでアタリはとても小さい。そ〜〜っと糸を張って魚が咥えていることを確認してからくりっと手首を返すとクククククン!針掛かりした。今年の第一匹目が手の中に収まった。



「ふ〜〜今年も出会えたね。」としみじみと魚を見つめる。ヤマメの姿ってほんとにきれいなものだ。しかし、一匹目にしては少し型が小さい。やはり大きいのはすでに先行者に釣られてしまった後なのだろう。同じポイントで2度3度とアタリがある。ブドウ虫は一発で食い込んでくれないのでアタリがあってから送り込んでしっかりと食い込ませないと針掛かりしてくれない。型が小さいので余計に食い込みは悪い。空振りやバラシも何回となくあるがそれでも流れ筋や狙い目を変えるごとに当たりは出る。さすがに解禁日だ。「これほどもヤマメってうぶなのか?!」と驚いてしまうくらいに次から次へとアタックしてくる。型は少し小さい。何匹かに一匹は寸足らずで放流しなければいけない魚が上がってきた。なんとこの一カ所だけで20匹は釣っただろうか。さらに淵場を下へ下りながら探ればまだまだアタリは続く。しかし釣るほどに型は小さくなっていき、後半はキーパーよりも放流寸の魚の方が多くなってしまった。



 まだまだ当たりは出るのだが、型も小さくなったし、まだここしか釣ってないので、ここは終わりにして上へ上がることにした。この淵場だけで放流したものも入れたら30匹は釣っただろう。段々荒瀬を上る途中で餌を入れてみるが大石裏などでも当たりは出てこない。まだまだ瀬の中にヤマメは出てきてないのだろう。



 入川点まで戻って段落ちにできた緩い瀬を丁寧に探ってみるが思うほどには当たりは出てくれない。最初の第一投で当たりが出なければそこに魚はいないようだった。そして昼を過ぎたこの頃になると風が強くなってしまった。軽い仕掛けだと風にあおられて狙ったところになかなか投餌できない。四苦八苦しながらなんとかこの瀬の中で4匹ほど追加。しかしやっぱり例年に比べると一回り型が小さい。放流寸の魚が多く混じる。風に強い中さらにここから上に長く続く瀬を攻めながら上がっていく。けれどやっぱり流れが生きているようなポイントでは当たりはあまり出てくれなかった。食ってきたとしても放流サイズばかり。瀬の中、大石の裏で餌が止まってクンと合わせてグイ〜〜〜ンと竿を絞ってくれたのはこの日のNo.1の23cm。



 この魚は妙にやせてて体色も汚い。きっとここに居着いていたヤマメなのだろう。どうも流れが生きている瀬の中はポイントではないと見切って、どんどん上っていく。この瀬の上にはまた広い落ち込みが段々にあるポイントが待っている。解禁初日、出会いを大切にとゆったりと釣ってきたこともあって500m程つり上がっただけなのにもう日は傾いていた。狙いのポイントに着いたが、なんとも河原には足跡が一杯。



 下でよたよた釣っている間に何人かがここに入ったのだろう。それでも少しメインポイントを外して投餌するとちゃんとヤマメは食ってきた。こういう事ができるのも解禁日ならではなのだろう。しかし、やっぱり魚は小さい。キーパーは5匹に一匹というところだろうか。。。あまりに放流サイズばかりが連発するので、小さい魚を解禁日から傷めてしまうのは心苦しいと早めに竿をたたむことにした。針を飲み込んでしまって出血してしまい仕方なく入れた魚も加えてびくの中には28匹のヤマメが収まっていた。





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